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プロカメラマン山田久美夫の

カシオ、「QV-3000EX」β機 実写画像


 2月25日に発売されるカシオの334万画素光学3倍ズーム機「QV-3000EX」β機の山田久美夫氏による実写画像を公開する。スペックなどについては参考記事を参照されたい。
 なお、今回もベータ版での撮影だが、メーカー側では『ほぼ製品版と同等だが、製品版ではシャープネスの向上など若干の改良が行われている』とコメントしている。
 特に指定のない画像は2,048×1,536ピクセルで撮影している。また、縦位置の画像はサムネールのみ縦位置とし、画像データはそのままにしてあります。(編集部)


■人物撮影

人物カットでは、さすが300万画素モデル!といういいたくなるほど、緻密で質感に富んだ画像を得ることができる。とくに、子供の柔らかな肌の質感描写については、200万画素モデルよりもワンランクアップした感じだ。このカットは、ホワイトバランスをデーライトに固定して撮影しているが、肌色の描写はとても良好だ。


■屋内撮影

ボディーは大きめだが、安定したホールドができるため、屋内撮影でもカメラブレを起こす度合いが少ない。マルチ測光のため、明暗比の高いシーンでも、ほぼ意図に近い露出になっているうえ、ホワイトバランスも適度で好感が持てる。


■屋外撮影

シャープさよりも自然さを優先した、ややおとなしい絵作り。そのため、パッとみたときの印象はやや弱いが、長時間見ていても疲れない絵作りのため、プリントして部屋に飾るといった用途に向いている。もちろん、後記のように、カスタム設定で彩度を高め、シャープネスを強めにすれば、いわゆる見栄えのする絵作りにすることもできる。


■夜景撮影

本機は夜景がきれいに撮れるカメラといえる。これは長時間露出時に発生するCCDのノイズをソフト的に補正する機能を備えていることと、レンズ性能が絞り開放から優秀で点光源のニジミが少ないことに由来するもの。また、露出制御が的確な点も大きく貢献している。


■マクロ撮影

マクロ機能も最短6cmとなかなか強力。背景のボケ味もなかなか素直で好感が持てる。ただ、高画素モデルでの接写は、ピントの合う範囲が極端に狭くなるため、撮影には細心の注意が必要だ。



■定点撮影

あまり輪郭を強調していないため、一見ソフトに見えるが、解像度は十分にある。階調の再現性もなかなか良好だ。
全体に自然でおとなしい感じの絵作りを指向しており、この絵作りは若干好みが分かれるところ。だが、写真的な自然さを重視する人やあとから画像処理ソフトで補正する人には、このくらいの絵作りのほうが使いやすいだろう。
もっとも、本機は、必要に応じて画質をカスタマイズできるので安心だ。もし、従来他社機に近い、見栄えのする絵作りが好みであれば、シャープネスと彩度を「高」にセットすればいいだろう。なお、もともとこのCCDはダイナミックレンジが狭めなのと、ノイズが目立ってくるため、コントラストを高めるのはあまりオススメしない。
また、1024×768ピクセルで撮影しても、300万画素機らしい解像度の高さは十分に感じられる。そのため、普段はこのサイズで撮影し、高画質が必要なときだけ、フルサイズで撮影するといった使い方をしてもいいだろう。

FINE
【1,215KB】
【1,235KB】
NORMAL
【916KB】
【947KB】
彩度
標準
【950KB】
【968KB】
【945KB】
シャープネス
ハード ノーマル ソフト
【972KB】
【931KB】
【874KB】
コントラスト
標準
【971KB】
【936KB】
【939KB】

ECONOMY
【536KB】
【564KB】

NOMAL(1,024×768ドット)
【233KB】

□カシオ計算機のホームページ
http://www.casio.co.jp/
□関連記事
【1月5日】プロカメラマン山田久美夫の CASIO「QV-3000EX」β機ファーストインプレッション
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000105/qv3000.htm
【1月5日】米CASIO、光学3倍ズームを備えた300万画素デジタルカメラ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000105/casio.htm

(2000年1月31日)


■注意■

[Reported by 山田久美夫]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp