7セグメントLEDを使ってみよう




 今回は電子部品で数字や文字を表示してみましょう。7セグメントLEDディスプレイと呼ばれる部品を使います。7セグLED、と短縮して呼ばれています。

 数字などを自由に表示させられる7セグLEDは、その名のとおり複数のLEDが集まった部品です。数字などの表示用に7つ、小数点表示用に1つ、合計8つのLEDが組み込まれています。

さまざまな大きさ/表示色の7セグLEDが存在します。ただ、最近ではドットマトリックスLEDディスプレイや液晶ディスプレイなどの普及であまり見かけなくなりました
内蔵した7つのLEDによ、数字や英文字を表現可能なので、7セグメントLEDディスプレイと呼ばれています。右下には小数点を表示するLEDも組み込まれています
ブレッドボード上で、このように点灯させることができます

 7セグLEDを効率よく扱うためには、カウンタやデコーダと呼ばれるIC、あるいはマイクロコンピュータと組み合わせるのが適切です。でも、同じ数字や文字を表示させるだけなら、7セグLEDと電流制限抵抗を組み合わせてブレッドボード上で使うことができます。また、ブレッドボード上で7セグLEDを光らせることは、7セグLED理解への最短距離でもありますので、早速試してみましょう。

 なお、ここではPARA LightのA-551SRDという7セグLEDを使ってみます。秋月電子通商にて60円で購入しました。

ブレッドボードに直接挿せる7セグLEDは少なくありません。我々ブレッドボーダーズは最も楽しい部品の1つとして、各種7セグLEDを備蓄しています
PARA LightのA-551SRDという7セグLEDを使ってみることにします
A-551SRDの表と裏です。端子は合計10本あります

 上の写真を見て「端子の数が足りないのでは?」と思った方があるかもしれません。前述のとおり、7セグLEDは7+1で合計8つのLEDが内蔵されています。それぞれは単体のLEDですので、+極と-極が8個分、合計16本の端子があってもよさそうなものです。

 端子が10本しかない理由は、各LEDの+極もしくは-極を共通の端子としてひとまとめにしているからです。+極(アノード)を共通(コモン)としたものをアノードコモンの7セグLED、-極(カソード)を共通(コモン)としたものをカソードコモンの7セグLEDと言います。

 それでは、7セグLEDの各端子/各LEDの関係と併せて、アノードコモンおよびカソードコモンの配線の様子を見てみましょう。

7セグLEDには、端子に番号が、各LEDに文字が割り振られています。A-551SRDの場合はこのようになります。この番号や文字を下の配線図と照らし合わせて、目的の表示を行ないます
A-551SRDはアノードコモンの7セグLEDです。アノード(+極)がコモン(共有)となっていて、図の上側で示された3番端子や8番端子に+極をつなぎます。なお、C-551SRDというカソードコモンタイプの7セグLEDもあります。図の下側がC-551SRDの配線を表しています
メーカーのデータシートからA-551SRDのデータを抜粋してみました。LEDのVfなどのデータがあります。型番がA-551SRとなっていますが、これは文字盤面がグレーのタイプで、内部はA-551SRDと同じです。A-551SRの黒バージョンがA-551SRD、というわけです

 以上のような内部配線があることを考慮し、A-551SRDをブレッドボード上で光らせてみましょう。点灯させる場合は、7セグLEDに抵抗器(電流制限抵抗)をつなぐことも忘れずに。抵抗値の算出方法は本連載バックナンバー「LEDは楽しい電子部品」の後半で紹介しています。

A-551SRDはアノードコモンですので、3番端子か8番端子に電源の+側(アノード)を接続します。ここでは3番端子に+側を接続しました。さらに、10番端子に(電流制限抵抗を挟んで)-側を接続すると、このように点灯しました
「2」を表示させてみました。LEDのA、B、G、E、Dに電流が流れれば「2」になります。……ということは、1、2、6、7、10の端子が電源の−側につながればよいのです

 以上のように、内部の配線さえ理解すれば、単体のLEDと同様、簡単に7セグLEDを光らせることができます。しかし、表示する数字などを変更するたびに配線しなおすのは面倒です。そこで、ディップスイッチを使ってみることにしました。

ディップスイッチと呼ばれる部品です。複数のスイッチが並んでいるだけのシンプルなパーツです
ディップスイッチの裏側です。左右の対になっている端子を、表側のスイッチで開閉(ON/OFF)できます
ディップスイッチと7セグLEDを組み合わせて配線しました
スイッチの切り替えで、7セグLEDを自由なパターンで光らせることができます
スイッチなので手動で切り替える必要があります。ディップスイッチを電子的なスイッチに置き換えれば……、“より7セグLEDらしい回路”へと発展させられるでしょう

 もう少し7セグLEDを楽しんでみましょう。今度は2桁表示のものを使ってみます。部品としてはHDSP-K211で、秋月電子通商にて100円(4個入り)で購入しました。

HDSP-K211は2桁表示の7セグLEDです。内部に1桁の7セグLEDが2つあるだけで、使い方は一般の7セグLEDと同様です
ブレッドボーダーズ(BreadBoarders)と表示されるように配線してみました
こんなふうに点灯します
少し暗くすると、こんなふうに見えます。7セグLEDの構造にもよりますが、素子の裏側からLEDの光が漏れるものもあります
周囲を真っ暗にすると、表面の文字と裏面から漏れる光で、不思議な表示パネルになりました

 最後に、我々のメンバーが作った7セグLEDを使ったアクセサリをご紹介します。小さなブレッドボードの上に作った回路を、そのまま衣服に付けてしまうという奇抜なアイデアです。

メンバーの1人が、小さなブレッドボードの上に、緑色に光る7セグLEDの回路を作りました。横向きにして“m”を表示しています。これは彼女のイニシャルです
この回路を衣服に装着するために、タリーズコーヒーで購入したミント缶と、手芸店で購入した磁石(ネオジウムマグネット)を利用しました
方法は、ブレッドボードの裏にカットしたミント缶を貼り付け、そこに磁石を吸着させるというものです。衣服をブリキ板と磁石で挟んで固定しようというわけです
このように、ブレッドボードごと服に付けることができました

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(2008年11月20日)


船田戦闘機、スタパ齋藤、上杉季明によるユニット。電子工作からバンド演奏までさまざまな活動を行なうが、各活動に共通するテーマは“電気が通ること”としている。電子部品・電子回路の玄人ではなく、それらに対して強い興味を抱いている。ブレッドボーダーズは、そんな立ち位置から電子部品・電子回路に触れていくプロジェクトである。


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