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AMD、45nmプロセスを初採用したShanghaiコアOpteron
~6MB L3を搭載、DDR2-800対応

Shanghaiのダイ写真

11月13日 発表



 日本AMD株式会社は13日、同社のプロセッサとして初めて45nmプロセスを採用した「Shanghai」コアのOpteronを発表した。OEM向けへの出荷も同時に始まる。

 従来のBarcelonaコアをベースに、65nm SOIから45nm SOIへプロセスをシュリンクしつつ、いくつかの仕様変更や機能追加を図った。性能面では、L3キャッシュを2MBから6MBに増加。これにより、同クロックのBarcelonaと比べ2割程度性能を向上。メモリは新たにDDR2-800に、バスインターフェイスは帯域幅最大17.6GB/secのHyperTransport 3.0に対応した。

 省電力面では、微細化によりアイドル時の消費電力を最大35%低減。また、アイドル時にL1/L2のデータをL3に待避させ、CPUコアをHalt状態にすることができる「Smart Fetchテクノロジ」を搭載し、最大21%消費電力を下げられるという。

 仮想化技術にも大きな改良が加えられており、ハードウェアベースの仮想メモリ管理を利用しアプリケーション性能を向上させる「Rapid Virtualization Indexing」や、仮想マシンの切替を高速化/効率化する「Tagged TLB」を搭載したほか、異なるプラットフォーム間でのシステムの移行を実現する「Extended Migration」に対応した。

 これらにより、従来Intel製品に比べて弱かった整数演算性能やJava性能を大きく引き上げた。

Supermicro製Shanghai搭載機 Shanghaiで追加/強化された点
Barcelonaとの消費電力と性能の差 BarcelonaおよびXeonとの性能差

 ラインナップは、2ソケット対応が、2384(2.7GHz)、2382(2.6GHz)、2380(2.5GHz)、2378(2.4GHz)、2376(2.3GHz)の5モデルで、1,000個ロット時のOEM価格は順に989ドル、873ドル、698ドル、523ドル、377ドル。

 8ソケット対応は、8384(2.7GHz)、8382(2.6GHz)、8380(2.5GHz)、8378(2.4GHz)の4モデルで、OEM価格は2,149ドル、1,865ドル、1,514ドル、1,165ドルと、2.3GHzのBarcelonaと2.5GHzのShanghaiが同じ価格帯に設定されている。

 いずれもネイティブクアッドコアで、ACP(平均CPU消費電力)は75W。CPUソケットは従来のSocket Fを踏襲。1ソケット向けの「Suzuka」の投入時期は未定となっている。

 低消費電力版(ACP 55W)、高性能版(ACP 105W)は2009年第1四半期に登場の予定。また、PCI Express Gen 2、I/O仮想化機能などに対応する新チップセット「SR5690」、6コアを内蔵し、P-stateのリモート管理/制御機能、バンド幅拡張などを図った新コアCPU「Istanbul」も同年中の投入が予定されている。

 Shanghaiベースでクライアント向けとなる「Deneb」は、「Phenom II」として2009年第1四半期に発表される予定。

Opteronの今後のロードマップ Opteron対応AMD製チップセット「SR5690」の概要

□日本AMDのホームページ
http://www.amd.co.jp/
□ニュースリリース(英文)
http://www.amd.com/us-en/Corporate/VirtualPressRoom/0,,51_104_543~129135,00.html
□関連記事
【2007年9月10日】AMD、BarcelonaことQuad-Core Opteronを正式発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0910/amd.htm

(2008年11月13日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]

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