NEC米沢事業所で28組の親子がノートPCを組み立て10月18日 開催 NECは18日、山形県米沢市の「米沢市産業まつり」の関連行事として「第4回 NECハイテクものづくり教室」を、NECパーソナルプロダクツ米沢事業所で開催した。 NECハイテクものづくり教室は、子供たちに科学への興味や物作りへの関心を持ってもらい、科学技術の発展に貢献することを目的として2005年から開催されているイベント。4回目となる今回は、小学4年生から中学3年生を対象に、ノートPCの組み立てや、PC工場見学、セラミックスの講義などを実施した。
イベントの開催にあたって、NECパーソナルプロダクツ株式会社 執行役員常務の神尾潔氏が、「ここ(米沢事業所)から毎日1万台のPCが出荷されています。NECのPCはここで開発と生産が行なわれていて、みなさんが今日組み立てるPCもここで作られています。分からないことは指導員に聞いて、組み立ててください」と挨拶した。指導員は15名で、1名が2組の作業を見守る体制を取った。 今回組み立てるノートPCは「LaVie Lスタンダードタイプ」秋冬モデルの最上位「LL570/RG」相当。CPUにTurion X2 RM-70、チップセットにAMD M780G(ビデオ機能内蔵)、メモリ2GB、HDD 160GB、BD-ROM対応DVDマルチドライブ、15.4型ワイド液晶、OSにWindows Vista Home Premiumを搭載。実売価格は17万円前後。 参加費用は10万円。店頭モデルは本体色ホワイトのみだが、申し込み時に天板色ピンク、ブラックも選択でき、別途費用が必要になるが、メモリ3GB/4GB、HDD 250GBの選択も可能だった。さらに、天板のNECロゴの下に参加者の名前をレーザー刻印するサービスもあり、まさしく“世界に1台しかない自分だけのPC”が用意された。 今回の参加者は28組で、応募者全員が参加できた。募集の告知は米沢市産業まつりのポスター、Web、小学校へのプリント配布で行ない、地元の米沢から16組、山形県内から4組と多数を占めたが、東京、神奈川の関東や、遠くは神戸からの参加もあった。天板色はホワイトが15組で1番人気、ブラックは9組、ピンクは4組だった。 組み立てに入る前に、まず部品が揃っているかを1点ずつ確認。今回の部品点数は14点、ネジは8種類43本が使われる。直後に、静電気防止用のアースバンドを付け、ドライバーでのネジ締めを入念に練習し、指導員がどの程度まできつく締めるかを教えた。以下、組み立て作業の流れを写真でお伝えする。
途中、HDDを装着した直後に休憩を挟み、約2時間で組み立て作業が終了。全員で記念撮影を行なった後、PCの電源を入れると、無事、全員のPCが起動し、BIOSのNECロゴが現われ、会場全体で拍手が起こった。その拍手の中、指導員がすばやくF2キーを押していき、BIOSに入ってセットアップを開始。BIOS画面から時刻、HDD/メモリ容量、光学ドライブが認識されているかをチェック、F10キーでBIOSを抜け、Windowsの初期設定を開始した。 OSの初期セットアップにかかる時間を使って、NECパーソナルプロダクツ米沢事業所の環境活動を紹介。ジュースのアルミ缶回収で交換した車椅子をこれまで11台寄付したり、生ゴミを処理機で堆肥にしたものを無料で配布したりといった地域貢献や、ゴミの削減、発砲プラスチックを加工して売却などの活動で、環境省の「エコ・ファースト企業」に認定されたことを説明した。 OSのセットアップが終わり、続いてソフトウェアのセットアップを開始。その時間を使って、PCは何から作られているか、というプレゼンを行ない、CPUやメモリ、HDD、マザーボードなどを解説した。PCの初期設定が完了し、DVDの再生や無線LANを使ったインターネット接続をテスト。無事に全員が動作したことを確認してノートPC組み立て教室の全工程を終えた。
続いて、14組ずつの2班に分かれてPC工場見学、セラミックスの講義を行なった。工場見学では、土曜日にもかかわらず一部ラインを動かし、参加者にプロの組み立ての様子を見せた。セラミックスの講義は、NEC中央研究所からこのイベントのために米沢入りしたスタッフが担当。セラミックスを「魔法の石」としてどのようなものなのかを説明した。ここでのセラミックスとは、電子機器に使われるいわゆるファインセラミックスで、通電すると伸縮したり、圧力を加えると電気が流れるといった性質、利用形態、作り方などを紹介。参加者はファインセラミックスを利用したNECトーキンの「圧電アクチュエータ」や「圧電発電機」などを体験し、説明員の詳しい解説を興味深く聞き入っていた。
最後にPC組み立て会場に戻り、NECパーソナルプロダクツ PC事業本部開発生産事業部 中土井一光事業部長から、参加者の代表に修了証が渡されイベントは終了。全員に専用のPCバッグが配られ、その場で組み立てたPCを持ち帰ることができた。参加者たちは担当してくれた指導員やスタッフにお礼を言いながら、笑顔で帰路についた。 □NECのホームページ (2008年10月20日) [Reported by yamada-k@impress.co.jp]
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