NEC、IP55防塵防滴クリアの堅牢ノートPC「ShieldPRO」
発売中 価格:オープンプライス
NECは、野外や工場など過酷な環境下での利用を想定した堅牢ノートPC「ShieldPRO」の新モデル「FC-N22A」を発表した。価格はオープンプライスで、出荷は6月末より順次開始。 堅牢ノートPC ShieldPROの防塵防滴性能を強化するとともに、デュアルコアCPUの搭載や750cd/平方mの高輝度液晶採用などによりパフォーマンスも向上させた。防塵防滴性能については、これまでIP54(防塵/防水飛沫)に準拠としていたが、新モデルはIP55(防塵/防水噴流)のテストをクリアする性能を備えた(保証はしない)。 非動作時の90cm落下に耐える堅牢性や、本体の摂氏5~45度の広い動作温度(広温度範囲サポートモデルは-20~50度)などは継承。さらに、ACアダプタも-20~50度の動作に対応した。 性能面では、CPU強化やメモリ/HDDの増量を行なうとともに、LEDバックライトによる高輝度/広視野角な液晶を搭載し、野外での視認性を高めた。長時間バッテリによる12時間駆動を実現したほか、SD/メモリーカード(PRO)スロットやType2 PCカードスロット、ExpressCard/54スロット搭載などインターフェイスを強化した。 そのほか、USBポート1つをサイドへ、タッチペンを液晶横に移動し、HDDとバッテリをサイドから取り外し可能にするなど、細かな利便性を高めたという。 FC-N22Aの最小構成は、CPUにCore 2 Duo U7500(1.06GHz)、Intel GME965 Expressチップセット(ビデオ機能内蔵)、512MBメモリ(最大4GB)、80GB HDD、1,024×768ドット表示対応12.1型液晶、OSにWindows XP Professionalを搭載する。価格は30万円前後の見込み。 インターフェイスはUSB 2.0×3、IEEE 1394、D-Sub15ピン、Gigabit Ethernetなどを備える。本体サイズは290×255×47mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約2.5kg。 BTOメニューとして、無線LANやBluetoothの有無、SSDなどを提供するほか、大口案件では特注塗装色の天板も提供する。
●昨年はシェア10%を獲得、新モデルで次のステップへ 同日には都内で発表会を開催し、新製品を披露した。 同社 放送・制御販売本部 本部長 前嶋宏氏は、「昨年の販売開始以来、ShieldPROは約3,000台強の実績を上げた。国内市場では約10%程度のシェアを確保できたと思っている。数字的には満足できるものではないが、新規参入の1年目としてはまずまずだった。2008年度は販売台数やシェアをより高い目標を挙げて次のステップに進む。その弾みとなるのが今日発表の新製品」と挨拶。
同社 制御システム部 第三システム部 グループマネージャ 中野智視氏は、ShieldPRO初代はOEMで提供し、現行機、そして「本命になる」という新型で3代目となったことを紹介。ファクトリーコンピュータでトップシェアを維持している実績を挙げ、その信頼性とサポート、またファクトリーコンピュータとの組み合わせた提案などをメリットとして挙げた。 性能面での強化とともに、広い温度範囲で動作する特徴をアピール。車載用HDDを採用してヒーターレスとし、他社製のコンバーチブル型堅牢ノートPCと比較して低温度下でも高速に起動するとした。そのほか、堅牢PCの発表会場では恒例となっている、広温度範囲での動作デモや落下テスト、各種オプションの展示などを行なった。 現行製品の「FC-N21S」については、2008年12月まで販売を継続する。当初は企業向けに販売していくが、NEC Directでの販売も6月下旬をめどに開始する予定。ShiledPROは海外でも展開されており、今回の新製品についても海外展開を検討中とした。
□NECのホームページ (2008年5月8日) [Reported by matuyama@impress.co.jp]
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