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CeBIT 2008現地レポート【Intel編】

Intel、Montevinaのブランド名を「Centrino2」に決定
〜PanasonicがAtomベースのUMPCを開発

Intel EMEAの副社長兼ジェネラルマネージャ Christian Morales氏。手に持っているのはAtomプロセッサ

会期: 3月4日〜9日(現地時間)

会場: 独ハノーバー市ハノーバーメッセ(Hannover Messe)


 Intelは独ハノーバーで開催中のCeBITにおいて記者会見を開催し、同社が来四半期に発表を予定している複数のモバイル向け製品のブランド名の発表を行なった。1つはすでに発表済の「Atomプロセッサ」と「Centrino Atomプロセッサー・テクノロジー」で、もう1つがこれまで開発コードネーム“Montevina(モンテビーナ)”で呼ばれてきた次世代ノートブックPC向けプラットフォームで、「Centrino2プロセッサー・テクノロジー」という名称が明らかにされた。

 また、記者会見ではPanasonic(松下電器産業)が、Atomプロセッサを利用したTOUGHBOOKのUMPC版を開発していることが明らかにされた。国内のベンダでAtomプロセッサを利用した製品の開発意向を明らかにしたのは、1月のCESで発表した東芝とウィルコムに続き、3社目となる。

●Centrino AtomとAtomのブランド名をお披露目

 Intel EMEAの副社長兼ジェネラルマネージャのChristian Morales氏は、'71年にIntelがリリースした最初のマイクロプロセッサである4004から2007年のクアッドコアに至るマイクロプロセッサの歴史を振り返りながら昨年(2007年)の終わりに同社が製品を投入した45nmプロセスルールに基づいた最新製品のアドバンテージを語った。

 その中でもMorales氏がハイライトしたのが、3日、ブランド名が発表されたAtomプロセッサ(開発コードネーム:Silverthorne、Diamondville)とCentrino Atomプロセッサー・テクノロジーの2製品。「ここ数年でSNSの通信占有率は大きく伸びてきた。ユーザーはいつでもどこでもインターネットを使いたいと思うようになっている」と述べ、手軽なデバイスを利用して手軽にインターネットに接続したいというニーズが大きく高まっていることを強調し、そうしたデバイス向けのマイクロプロセッサがAtomであり、Centrino Atomであると強調した。

 Morales氏は「Atomは非常に低消費電力だが、インターネットの機能をフルに活用できるだけの処理能力を備えている」と述べ、AtomやCentrino Atomを利用することで、PDAのようなフォームファクタと低消費電力を実現する一方で、x86のソフトウェア資産を活用できるというメリットを語った。

 なお、今回のAtom、Centrino Atomの発表はあくまでブランド名の発表のみで、製品の発表は別途設定されている。Intelは公式には第2四半期であると説明しているが、OEMメーカー筋の情報によれば、Atom、Centrino Atomの製品発表日は4月2日に設定されているという。この4月2日は中国の上海で開催される予定のIntel Developer Forum(IDF)の初日で、Atom、Centrino Atomを担当するアナンド・チャンドラシーカ上級副社長による基調講演が予定されている。

SNSなどのトラフィックが増えるなどしており、いつでもどこでもネットを利用したいというニーズが高まっている Atomプロセッサのダイ写真

●PanasonicがAtomベースTOUGHBOOKの開発意向を表明

 Morales氏は、さらにAtom、Centrino Atomを搭載した各製品のサンプルなどを紹介していった。基本的には1月にラスベガスで開催されたInternational CESにおいて展示された東芝やBenQといった製品だったが、1つだけ初めて目にする製品があった。それがPanasonic(松下電器産業)のTOUGHBOOK(タフブック)のUMPC版だった。

 展示されていたのは、ポートなどに防塵、防滴処理などが施されており、他の製品とは明らかに異なっていた。おそらく、フルノートPCのTOUGHBOOKと同じように、フィールドビジネスなどにも使うことを前提に設計された製品であると推測することができる。もっとも、今回はあくまで開発意向表明だけで、製品としてリリースされるのかどうかも明らかではない。なお、明確にCentrino Atomではなく、Atomベースといっていたので、チップセットはPolusboではない可能性が高い。

 さらにMorales氏はHarman/Beckerというドイツの自動車向け機器を提供するベンダと共同開発した、自動車向けのHPC(Harman Power Connect)の開発中のサンプルを公開した。要するにカーナビのことで、x86命令に対応していることでソフトウェアの開発が容易になること、PC向けに提供されているさまざまな無線通信(無線LAN、WiMAX、Bluetooth、無線WAN)などが利用できることを利点としている。また、自動車用の低速通信CANも利用可能になっており、自動車各部のモニターなども可能だという。デモでは、Centrino Atomの内蔵GPUを利用した3Dによる地図の表示などが行なわれた。

PanasonicのAtomプロセッサ搭載のTOUGHBOOK。キーボードが手前に付き、操作することができる

Harmanが作成したCentrino Atom搭載車載デバイス。デモでは3D地図を難なく表示するところが公開された

●Montevinaのブランド名はCentrino2プロセッサー・テクノロジーへ

 続いてMorales氏がモバイル向け45nmプロセスルールに基づく製品として紹介したのが、Montevinaの開発コードネームで知られる次世代ノートPC向けプラットフォームだ。Morales氏は「ノートPCユーザーの不満のほとんどは、バッテリ駆動時間と性能だ。Montevinaでは、消費電力をさらに下げながら性能を向上させている」と述べ、MontevinaによりノートPCユーザーの声に応えることができると強調した。

 そのデモとして、Pentium MベースのCentrino、Pentium Dual-CoreベースのノートPCとMontevinaを利用し、さまざまなプログラムをマルチスレッドで実行することで、その処理にかかった時間を比較した。結果はMontevinaの圧勝で、「このように、より高い性能を実現しながら、消費電力そのものは下がっている。これによりユーザーに新しい体験を提供することができるだろう」と話し、MontevinaではHDのコンテンツ再生の性能なども向上するだろうとも述べた。

 そしてMontevinaのブランド名は、これまでの「Centrinoプロセッサー・テクノロジー」から「Centrino2プロセッサー・テクノロジー」に変更されることを明らかにした。発表時期に関してはこれまでの説明通り第2四半期中とのみ説明されたが、OEMメーカー筋の情報によれば、現時点では6月に発表予定というスケジュールが設定されているという。6月といえば、ちょうどComputex Taipeiが行なわれる時期であり、そのあたりのタイミングで発表されると考えるのが妥当だろう。

Montevinaのブランド名は「Centrino2プロセッサー・テクノロジー」になった Montevinaの特徴を説明するスライド

Montevinaと旧製品との比較。Montevinaでは性能が上がっていながら消費電力が下がっていることが強調された

●Core 2 Extreme QX9770とX48のオーバークロックデモも実施

 最後にMorales氏は、Intelが3月中に発表する予定のFSB 1,600MHzをサポートするCore 2 Extreme QX9770(3.2GHz)とDDR3-1600をサポートするIntel X48 Express Chipsetをデモした。デモでは4GBのメモリを1,800MHzに引き上げても安定した動く様子などがデモされた。

 なお、Core 2 Extreme QX9770とX48の発表日などに関しては3月末までにはコンシューマ向けに出荷されるとだけ明らかにされた。OEMメーカーの情報でも、発表日は3月24日から始まる週のどこかと設定されているだけで、今のところ決まっていないようだ。なお、発表はされていたものの、発売が延期されていた45nmプロセスルールのCore 2 Quadの Q9550/Q9450/Q9300の3製品に関しては、米国時間3月24日の発売が予定されているという。秋葉原では45nmプロセスルールのCore 2 Duoが品薄になっており、こちらも予定通り発売されるのかは明確ではなく、これらの製品の購入を計画しているユーザーにはちょっとやきもきする時期が続きそうだ。

Core 2 Extreme QX9770とIntel X48 Express Chipsetの組み合わせで、DDR3-1800までオーバークロックできる様子がデモされた

□CeBITのホームページ(英文)
http://www.cebit.de/
□関連記事
【3月3日】インテル、Silverthorneの正式名称を「Atom」に決定
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0303/intel.htm

(2008年3月5日)

[Reported by 笠原一輝]

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