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組込み系技術展の「Embedded Technology 2007」が開催
~エプソンの無接点電力転送のデモなど

Embedded Technology 2007のエプソンブース

会期:11月14日~16日



 組込み系技術の展示会/カンファレンスの「Embedded Technology 2007」が、11月14日~16日の3日間、パシフィコ横浜で開かれる。入場料は1,000円だが、事前登録の場合は無料。

 同展示会では主に組み込み機器や各種制御技術、プログラム開発用ツールなどを展示している。この記事では、その中でもPCに関連する製品や技術などを紹介する。

●無接点電力転送モジュールを展示するエプソン

 セイコーエプソンのブースでは、無接点電力転送を高効率で行なえる「AirTrans.」技術を採用した無接点電力転送モジュールを展示。9月に発表した村田製作所との共同開発による急速充電システムに加えて、これとは別のモジュールを利用したデモを行なっている。

 このモジュールによるデモは、受信側を送信側に載せると、電力で動く電車模型がを走り出すというもの。リアルタイムに受信側および送信側の電圧と電力をディスプレイで表示することで、電力転送の効率の高さをアピール。取材時の実測値は送信側が2.6W、受信側が1.9W前後と70%前後の効率を示していた。

 また、応用例として、太陽電池を装備したバッグのショルダーに、無接点電力転送の送信モジュールを装備する展示も行なわれた。受信モジュールを内蔵した携帯電話などを掛けると自動的に充電が始まるような仕組みを用意した。

村田製作所との共同開発によるワイヤレス急速充電システム 鉄道模型を用いた無接点電力転送のデモ。電力のリアルタイム表示も ワイヤレス急速充電システムとは違ったモジュールを採用
バッグのショルダー部分に携帯電話を掛けると自動的に充電が始まる バッグ背面に太陽電池を装備

 このほか、電子ペーパーによる薄型軽量ドキュメントビューワの試作品を展示。試作品では16MBのメモリを内蔵し、USB経由でPCから転送されたBMP形式の画像表示が可能だった。

電子ペーパーを採用したドキュメントビューワ 紙に印刷したものと見違えるほどのクオリティ。インクの階調は2階調だが、新聞印刷のようなディザ表示を行なうことで灰色を表現する
薄型軽量で、まるで本当に紙を手に取ったように感じる 表示原理を説明したページも

●オウルテックのMini-ITXケース

 オウルテックのブースでは、4台の3.5インチHDDリムーバブルケースを備えたMini-ITXケース「OWL-PCCHS」を展示。早ければ12月末に発売される。価格は未定。

 Mini-ITX対応マザーボードを収納できるほか、4台のHDDリムーバブルケースを備えることで、ファイルサーバー用途などに適しているという。側面パネル自体も2層構造で静音性に配慮している。ACアダプタが付属するが、現時点では容量が未定。

Mini-ITXケース「OWL-PCCHS」。小型だが3.5インチHDDを4台内蔵可能 HDDはすべてリムーバブルトレイで取り外し可能 パネルは2層構造でかなり丈夫。静音性に配慮している

 また、2.5インチHDDを2台内蔵でき、スパニングおよびRAID 0/1を設定できるeSATA/USB 2.0対応外付けケース「OWL-ERD25/ES」を展示。ファンを内蔵し、HDDを2台収納するときの放熱に配慮した。コンパクトにまとまっており、「持ち運べるRAID対応ケース」として需要がありそうだ。

 ほか、11月下旬発売予定のATX電源「SS-500ES」なども展示されている。

「OWL-ERD25/ES」。少し大型だが持ち運びが可能 カバーはこのようにオープンし、ディップスイッチで動作モードを切り替える
インターフェイスはUSB 2.0とeSATA。冷却ファンを備える 11月下旬発売予定の500W電源「SS500ES」も

●そのほか

 そのほか、富士通のブースではモバイルWiMAX対応のPCカード型リファレンスデザインキット「MB86K21-RK1」と評価キット「MB86K21-SK1」、東芝のブースではタイトーのアーケード用ゲーム機で使われている組込みコンピュータ「Type X2」、トランセンドのブースでは32GB SSD、IntelのブースではNECの堅牢ノート「ShieldPRO」などを展示した。

モバイルWiMAX対応のPCカード型リファレンスデザインキット「MB86K21-RK1」と評価キットの「MB86K21-SK1」 TAITOのアーケード機「Type X2」は東芝製組込み向けPC「FAB-e965」の特別仕様機。上位仕様ではCore 2 Duo E6400(2GHz)とGeForce 7900 GSを利用し、OSはWindows XP Embeddedと、汎用製品で構成されている Type X2で利用されている東芝製マザー「TEM100」。チップセットはIntel Q965 Express
トランセンドの32GB SSD。写真はIDE接続だがシリアルATAモデルも用意される NEC製堅牢ノート「ShieldPRO」も展示

□Embedded Technology 2007のホームページ
http://www.jasa.or.jp/et/
□関連記事
【9月28日】村田製作所とエプソン、無接点式の急速充電システムを共同開発
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0928/murata.htm
【11月14日】オウルテック、ミラーフロントパネル採用ATXケース
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/1114/owltech.htm

(2007年11月15日)

[Reported by ryu@impress.co.jp]

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