VistaのマルチGPU問題についてAMDとNVIDIAが回答米Microsoftが7月18日付け(現地時間)で公開した、Windows Vista環境でマルチGPUが正常に動作しない問題およびそのHotfixについて、26日までに米AMDと米NVIDIAはそれぞれコメントを発表した。 【AMD】 (MicrosoftのHotfixは)他社様のリリースしているパッチであり、複数のグラフィックカードと記載してありますが、具体的にどのような問題が発生していたのか、弊社製GPUに関わりがある問題なのかということに関して一切の記述がないため、弊社からのコメントはございません。周知の事実ではありますが、弊社で現在リリースしているCatalyst 7.7はWindows Vista環境でのCrossFireマルチGPU環境をサポートしております。 【NVIDIA】 この度のHotfixではWindows Vista環境で、SLI構成のシステムでDirectX 10のアプリケーションを使用される際に適応されるものです。また、NVIDIAでは158.45、162.22、163.11以降のドライババージョンにてこのHotfixに関して対応しております。 NVIDIAとしてはSLI環境下でDirectX 10アプリケーションご使用の方は、このHotfixをインストールいただくことをお勧めいたします。パフォーマンスに関しては、グラフィックスドライバのバージョンに依存いたします。NVIDIAとしてはマイクロソフトからの最新のHotfixをアップデートいただくことをお勧めいたします。 Microsoftの情報について補足すると、当初の文面ではWindows VistaでマルチGPUが有効にならない問題としていたが、25日付け(現地時間)に「DirectX 10対応アプリケーションおよびドライバ利用時」にという但し書きがつけられた。つまり、Windows Vistaであっても、DirectX 9アプリケーションではこの問題は発生しないということになる。 ただし、上記のようにAMDではHotfixを適用せずとも、Radeon HD 2000シリーズおよびCatalyst 7.7を用いてCrossFire環境でDirectX 10対応アプリケーションを動作させられるとしている。 NVIDIAも同じように、ForceWare 158.45以降とGeForce 8000シリーズを用いてSLI環境でDirectX 10対応アプリケーションを動作させられるが、Hotfixを適用することを推奨している。「パフォーマンスに関しては、グラフィックスドライバのバージョンに依存」というのはややあいまいな表現だが、編集部で検証した限りでは、158.45では上記環境にてSLIの性能向上が不十分なことがあり得るが、ベータ版の162.22以降ではそれが改善されており、このことを指しているものと思われる。 なお、既報の通り、この問題に対応するhotfixを入手するには、Microsoftのカスタマーサポートサービスに連絡する必要がある。また、同hotfixはまだテスト段階のため、追加のテストを受けることがあるという。このため、ユーザーは重大な問題が発生していない限り、このhotfixを含む次のサービスパックの提供まで待つよう呼びかけている。 □Microsoftのホームページ(英文) (2007年7月26日) [Reported by wakasugi@impress.co.jp]
【PC Watchホームページ】
|