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キングソフト、広告付きで完全無料のセキュリティソフト

「Kingsoft Internet Security free」

7月19日 提供開始



 キングソフト株式会社は、広告付きで完全無料のセキュリティソフト「Kingsoft Internet Security free」のダウンロード提供を開始した。対応OSはWindows 98 SE/2000/XP/同x64/Vista。

 各種広告配信パートナー会社からの広告バナーやテキストリンクを、メインユーザーインターフェイス画面や、アップデート完了通知ポップアップ画面に配置し、広告収益システムを利用することで、完全無料を実現した。

ウイルスパターン更新時にも広告を表示

 機能面では有料版の「Internet Security 2007」とまったく同等で、アンチウイルスソフト、ファイヤーウォールソフト、アンチスパイウェアソフト、セキュリティアナリシスソフト(脆弱性スキャン)、スパムメイル防止ソフトの5種類を内包。同社は5つの機能を搭載した無料ソフトは業界初としている。

 また、利用目的も問わず、個人/法人で利用可能なほか、通常版と同様のサポートも受けられる。ウイルスパターンの更新は1日約3回行なわれ、最新のウイルスにいち早く対応でき、将来的には1日あたり最大24回のパターンファイル更新も目指すという。

 なお、後からシリアルを購入して、広告を消した通常版に変更することも可能。このため現在配布している「Internet Security 6ヶ月試用版」も9月3日より一本化することとなる。

本ソフトの主な5つの機能 UIに広告を表示することで完全無料を実現 シリアルを入力することで広告なしの通常版に変更可能

 19日に都内で開かれた発表会では、同社 代表取締役 広沢一郎氏が挨拶。同氏は、今回の発表はソフトウェア新製品の発表だけでなく、同社のビジネスモデルの変革だと主張。従来の有料販売型のみの収益モデルから、インターネット広告型も取り入れたダブルの収益モデルをとることで、全体の収益向上を目指すとした。

 Internet Securityの無料化について、同社 取締役 沈海寅氏は、「調査によれば、インターネットユーザーの約36%が、特にウイルス対策ソフトなどを入れていないという結果がある。その理由として、“更新料の支払いが面倒くさい”、“価格が高い”などを挙げており、今回の新製品はこれらの考えを持っているユーザーへ展開しやすいだろう」と述べた。

同社 代表取締役 広沢一郎氏 同社 取締役 沈海寅氏 インターネットユーザーの36%はいまだにウイルス対策ソフトなどをインストールしていない
他の無料ウイルス対策ソフトとの比較 従来の有料販売型収益モデルに、インターネット広告型収益モデルを統合 主な参加パートナー

 広告モデルに関しては、インストール時にユーザーの地域、性別、年齢層、職業などの属性情報を取得し、それらにマッチした広告を配信することで、ユーザーの広告への反感を最小限に抑える。また、広告の煩わしさを感じアンインストールしてしまわないよう、広告の内容や表示方法などについても今後ユーザーの意見を取り入れながら最適化していくとしている。

 また、バナー表示モデルだけでなく、各インターネットプロバイダなどのパートナーとも協業し、プロバイダから提供される製品としてOEM提供もする。この場合の広告は一社独占広告配信モデルとなり、OEM供給先会社のロゴ掲載、リンク、広告配信などを行なう。

 当初協業する会社としては、広告配信パートナーとしてLinkShare、Overtureなどがあり、アライアンスパートナーとしてはエキサイト、FULLCAST、Infoseek楽天などがある。

 沈氏は、「広告配信による収益モデルは当社としては初の試みであり、先行きが見えないが、まずは無料化することでユーザー層を広め、シェア拡大を目指したい」とした。

●Kingsoft Office 2007もアップデート

 同日、低価格オフィスソフト「Kingsoft Office 2007」のメジャーアップデートも行なった。主な内容は、全ソフト共通でコントロールツールボックスを追加し、図のツールバーに透明な色を指定する機能を追加した。

 また、「Writer」では曜日とメールアドレスのオートコレクト機能、「Spreadsheets」ではピボットテーブルの追加、「Presentation」では表のオートスタイル機能の追加などを行なった。追加機能プラグインの作成マニュアル(VB対応版)も公開し、ユーザーが独自にプラグインを作成することができるようになった。

 さらに、Microsoft Officeのマクロに対応した「Kingsoft Office 2007 Standard Edition(VBA版)」も同日より直販サイトで販売開始する。価格は5,480円。Visual Basic for Applicationsを搭載することで、Microsoft Officeで作成されたマクロの一部機能に対応し、Kingsoft Office上で利用可能になる。

機能追加プラグインの作成マニュアルを公開 VBA対応版のKingsoft Office 2007 Standard Editionの販売も開始 同社 取締役 翁永飆氏

 同社 取締役 翁永飆氏は、「KINGSOFT Officeは発売以来、ユーザーの絶大な支持を頂いており、順調に出荷が伸びている。また、ユーザーの声を常に反映しており、今回のアップデートもユーザーの要望に応えたものである」とアピールした。

 今後展開するキャンペーンとしては、VBA対応版の発売を祝し、Kingsoft Office 2007 Standard Edition(通常版)を通常4,980円のところ3,980円で販売。期間は8月1日~9月30日。

□キングソフトのホームページ
http://www.kingsoft.jp/
□製品情報
http://download.kingsoft.jp/kisfree/
http://www.kingsoft.jp/office/update070719.htm
□関連記事
【2006年9月21日】キングソフト、セキュリティ対策ソフトの最新版と新料金体系を開始(INTERNET)
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/09/21/13363.html
【2006年9月29日】キングソフト、マイクロソフト オフィスそっくりの「Kingsoft Office 2007」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0921/kingsoft.htm

(2007年7月19日)

[Reported by ryu@impress.co.jp]

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