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キングソフト、マイクロソフト オフィスそっくりの「Kingsoft Office 2007」
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2007年1月 発売
価格:4,980円
Writer |
キングソフト株式会社は、文書作成と表計算、プレゼンテーションソフトから成るオフィス統合ソフト「Kingsoft Office 2007」を、2007年1月より発売する。販売は同社サイトでのダウンロード販売でのみ行なわれる。また、β版を11月1日より無償提供する。
Kingsoft Office 2007は、文書作成ソフト「Kingsoft Writer」と表計算ソフト「Kingsoft Spreadsheets」、プレゼンテーション作成ソフト「Kingsoft Presentation」の3ソフトで構成されるオフィス統合ソフトで、中国ではかつて95%のシェア(現在は20%強)を占めていた「WPS Office」の最新版。
価格は、3ソフトで構成された「Kingsoft Office 2007 Standard」が4,980円、WriterとSpreadsheetsから成る「同 Personal」が3,480円、単品ではそれぞれ1,980円となっている。
ユーザーインターフェイスなどの見た目と操作性をマイクロソフトのオフィスと最大限近づけたことが特徴。ツールバーや機能の並び順はほぼ同じで、マイクロソフトの製品を使い慣れていれば、改めて操作を習得する必要なく利用できるとしている。
また、マイクロソフト オフィスの.doc/.xls/.ppt形式での保存に対応し、ワード/エクセル/パワーポイントで作成したファイルをKingsoft Officeで開いても誤差が少なく、修正や保存も同様にできるという。独自の特徴としては、複数ファイルを開いた場合の、タブによる切替表示機能を備えたほか、PDF出力にも対応している。
そのほか、Kingsoft Officeはオートアップデートに対応し、ソフトウェアが常に最新の状態に保たれる。マイクロソフト オフィス 2007では、ファイルの保存形式の変更が予定されているが、その詳細が発表されれば、すぐにも対応できるという。
マイクロソフトのオフィスとの互換性については、各ソフトで異なるものの、「だいたい8割程度の機能を備えている」という。各ソフトの機能の詳細や比較については、後日、同社サイトにて公開される。
対応OSはWindows 2000/XPで、Windows Vistaにも対応予定。
Spreadsheets | Presentation |
代表取締役 広沢一郎氏 |
同日開かれた発表会では、同社 代表取締役 広沢一郎氏が訴訟リスクについてコメント。
「特許違反については、弁理士を通してマイクロソフトの特許を精査して、問題がないようにした。著作権、いわゆるユーザービリティーが同じことについても、弁理士と相談し、ユーザーのためを思ったユーザービリティーの近づけ方は法的に問題がないであろうと考えている。
倫理的な面については、最初から近づけようとしたわけではなく独自路線を行きたかったが、マイクロソフトのOSと一体化した大攻勢によって、シェアを落とした挙句、こうせざるを得ず、敢えて足さず引かずを達成した結果」とした。
中国Kingsoftは、8月18日にGIC、Intel Capital、New Horizonの3社より、総額7,200万ドルの第三者割り当て増資を受けた。その資金により、技術開発を行なうと共に、国際展開、特に日本への展開を行なっていくという。目標販売本数は10万本を掲げている。
英語版も日本語版と同時期に開発が開始されており、海外での展開も年内に予定されている。Linux版の日本への投入については、日本での反応を見ながら対応していくとした。
□キングソフトのホームページ
http://www.kingsoft.jp/
□ニュースリリース
http://www.kingsoft.jp/release/06092101.htm
□製品情報
http://www.kingsoft.jp/office/index.htm
□関連記事
【2005年9月15日】キングソフト、中国発のセキュリティソフト
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0915/kingsoft.htm
【2005年8月10日】キングソフト、セキュリティソフトで日本市場に参入
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0810/kingsoft.htm
(2006年9月21日)
[Reported by matuyama@impress.co.jp]