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4年連続でIBM BlueGene/Lがスパコン性能1位
~日本のトップは東工大のTSUBAMEで14位

6月27日(現地時間) 発表



 スーパーコンピューターの性能をランキングするTOP500 Projectは27日(現地時間)、29回目のランキングをInternational Supercomputer Conferenceで公開した。

 ランキングはLINPACK Benchmarkによりスーパーコンピュータの性能を比較し、半年毎に発表するもの。ベンチマークの対象となるのは、科学的な問題の解決などを行なう汎用的なシステムに限定され、同ベンチマーク向けやTOP500へのランクインを目的としたシステムは取り除かれている。

 ランキング1位は、4年(8期)連続1位となるIBM製の「BlueGene/L」で、ベンチマークによる計測で280.6T Flopsのパフォーマンスを示した。ほかに100T Flopsを超えるシステムは2位のCray製「Jaguar」と、3位のCray製「Red Storm」のみ。IBMは新たに2つのBlue Geneシステムをトップ10にランクインさせ、Blue Geneが4システム、BladeCenterとeServer Pシリーズが各1システムで、合わせて6システムがトップ10にランクインしている。

 また、IBMは、BlueGene/Lの後継となる「Blue Gene/P」の試作機を31位にランクインさせた。2ラックの設定面積で20.86T Flopsの性能を備え、最大まで拡張した場合には3Peta Flopsを超える性能になるとしている。

 なお、ランクインしたシステム数ベースではHewlett-Packardが203台で1位。

 日本製のシステムで最上位となったのは、東京工業大学に設置されているNEC/Sun製の「TSUBAME Grid Cluster」。48.9T Flopsの性能を備える。同システムは2006年11月のランキングでは9位だったが、今回は14位へと後退した。前回14位の地球シミュレータは20位となった。

 ヨーロッパで最速となったのは、スペインのIBM製「JS21 Cluster」。9位に位置し、62.63T Flopsの性能を備える。

 そのほか、三菱UFJ証券所有の「IBM BladeCenter」によるクラスタシステムが、金融機関の所有するシステムとしては世界第2位となったという。ランクは193位で、6.52T Flops。なお、ベンチマークの際にはWindows Compute Cluster Server 2003を利用した。

□TOP500のホームページ
http://www.top500.org/ (英文)
□ニュースリリース
http://www.top500.org/lists/2007/06 (英文)
http://www-06.ibm.com/jp/press/20070628002.html
http://www-06.ibm.com/jp/press/20070628001.html
http://www.hp.com/hpinfo/newsroom/press/2007/070627b.html (英文)
□関連記事
IBM、最大3Peta FLOPSの世界最速スパコン「Blue Gene/P」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0627/ibm.htm
【2006年11月14日】IBMのBlueGene/Lがスパコン性能1位を堅持、地球シミュレータはトップ10落ち
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/1114/top500.htm

(2007年6月28日)

[Reported by matuyama@impress.co.jp]

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