COMPUTEX TAIPEI 2007レポート

会期：6月5日～6月9日(現地時間)

会場：Taipei World Trade Center Exhibition Hall 1/2/3
　　　Taipei International Convention Center

Intelブースの壁一面に張られた新マザーボード

　米Intelは6日(現地時間)、3シリーズチップセットファミリに関するプレスカンファレンスを開催。Intel P35/G33 Expressチップセットのローンチを祝うとともに、Intel X38/G35/G31 Expressの仕様を明らかにした。本稿では、マザーボードベンダー各社が展示しているX38/G35/G31チップセット搭載マザーボードをまとめて紹介する。

　Intel 3シリーズは、主な特徴として、FSB 1,333MHzに対応し、45nmプロセスで製造された次期CPU(コードネーム：Penryn)に対応する。加えて、一部の製品にはiAMT 3.0やDirectX 10対応GPU機能の内蔵、Intel Turbo Memory対応などが盛り込まれている。

　X38/G35/G31チップセットの出荷次期は2007年第3四半期を予定。MSIの担当者は、「マザーボードのデザインはすでに完成しており、その出荷時期はチップセットの出荷次第」と語る。

　なお、Intel Q35/Q33 Express搭載マザーボードは、vPro対応などを特徴とした企業向けの製品のためここでは割愛している。

　Intel X38 Expressは、Bearlake(コードネーム)世代のハイエンド向け製品。対応FSBは1,333MHzまで、対応メモリはDDR3/DDR2(共にECC対応)で、PCI Express x16(Gen2)×2をサポートする。対応ICHはICH9系。

　次世代のハイエンド向け製品ということもあり、多くのベンダーがX38搭載マザーボードを展示した。サウスブリッジについてはICH9RとICH9を採用したものがあるが、ICH9RはIntel Matrix Storage Technology、Rapid Recover Technology、Turbo Memory、eSATAのポートマルチプライヤをサポートし、ICH9はこれらをサポートしない。

ASUSTeKの「P5E3 WS Professional」。チップセットはX38+ICH9Rで、ワークステーション向けを謳う。CrossFireをサポート	ASUSTeKの「P5E3 Deluxe/WiFi-AP」。チップセットはX38+ICH9R。上記モデルの下位モデルで、冷却システムやインターフェイスが省略されている。WiFi用APをバンドル	MSIの「X38 Diamond」。チップセットはX38。DDR3-1333/1066対応スロット×4、DDR2-800/667対応スロット×2のコンボ仕様

Foxconnの「X38A」。チップセットはX38+ICH9R。DDR3/DDR2スロットを備えるコンボ仕様で、DDR2は1,066MHzへのOCに対応	Albatronの「PXX38」。チップセットはX38+ICH9。RealtekのHD AudioとDual Gigabit Ethernetを搭載	GIGABYTEの「GA-X38T-DQ6」。チップセットはX38+ICH9R。DDR3-1600をサポート。日本製コンデンサを採用。Dual Gigabit Ethernet with Teamingを備える

GIGABYTEの「GA-X38-DQ6」。上記モデルのDDR2-1066対応バージョン	Abitの「IX38-MAX」。チップセットはX38。DDR3-1333をサポート	SUPERMICROの「C2SBX」。チップセットはX38。エントリーレベルのワークステーション向けを謳う製品。DDR3対応スロット×4を備える

Biosterの「TX38D3-A7」。チップセットはX38+ICH9R。DDR3-1333対応スロット×4、PCI Express x16×3(内1つはx4相当の帯域)を備える	DFIの「X38-T3R」。チップセットはX38+ICH9R。CrossFireとPhysics Rendering Technology、 DDR3-1333をサポートする	DFIの「X38-T2R」。前出のモデルのDDR2バージョンで、DDR2-800までサポート

　Intel G35 Expressは、ビデオ機能としてDirectX 10対応の「GMA X3500」を統合した製品で、動画再生支援機能「Clear Video Technology」を備える。同チップセットの位置づけは、ホームエンターテイメント向けとなっている。対応FSBは1,333MHzまで、対応メモリはDDR2、PCI Express x16×1を備える。対応ICHはICH8系。

Albatronの「PXG35」。チップセットはG35+ICH8。RealtekのHD AudioとDual Gigabit Ethernetを搭載。拡張スロットはPCI Express x16×1、PCI Express x1×2、Universal PCI Express×1、PCI×2を備える	Foxconnの「G35M-S」。チップセットはG35+ICH8R。フォームファクタはmircoATX。PCI Express x16×1、PCI Express x1×1、PCI×2を備える	GIGABYTEの「GA-G35M-DS2R」。チップセットはG35+ICH8R。フォームファクタはmircoATX。DDR2-1066対応スロット×4を備える。コンデンサは日本製を採用。

　Intel G31 Expressは、DirectX 9世代の「GMA 3100」を統合したバリュー向けの製品。対応FSBは1,066MHzまで、対応メモリはDDR2、PCI Express x16×1を備える。対応ICHはICH7系。

Biostarの「G31-M7」。チップセットはG31+ICH7で、フォームファクタはmicroATX。PCI Express x16、PCI Express x1、PCI×2を備える	MSIの「G31MV」。対応FSBは1,066MHzまで、DDR2-800対応スロット×2を備える	ASUSTeKの「P5KPL」。チップセットはG31+ICH7。FSB 1,333MHzをサポート

Foxconnの「G31M」。チップセットはG31+IC7。フォームファクタはmicroATX。DDR2-800対応スロット×２、PCI Express x16、PCI Express x1、PCI×2を備える	ECSの「G31T-M」。チップセットはG31+ICH7。フォームファクタはmicroATX	Albatronの「PMG31」。チップセットはG31+ICH7。RealtekのHD AudioとDual Gigabit Ethernetを搭載。
GIGABYTEの「GA-G31MX-S2」。チップセットはG31+ICH7。フォームファクタはmicroATX

　このほかShuttleがX38/P35/G33/G31搭載マザーボードを展示。また、各社ともP35/G33搭載マザーボードを展示したほか、いくつかのベンダーはQ35/Q33搭載マザーボードを展示した。

ShuttleのX38搭載マザーボード	MSIのP35搭載マザーボード「P35 Platinum Combo」。「Best Choice of COMPUTEX 2007」を獲得している。DDR2スロット×4、DDR3スロット×2を備える	ASUSTeKの「P5E-VM DO」。チップセットはQ35+ICH9DO。vPROをサポートする

□COMPUTEX TAIPEI 2007のホームページ(英文)
http://www.computextaipei.com.tw/
□Intelのホームページ(英文)
http://www.intel.com/
□ニュースリリース
http://www.intel.co.jp/jp/intel/pr/press2007/070606.htm
□関連記事
【6月6日】【COMPUTEX】【Shuttle編】Turbo Memoryに対応したX38搭載ベアボーンなど
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0606/comp06.htm
□COMPUTEX TAIPEI 2006レポートリンク集
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/link/computex.htm

(2007年6月7日)

[Reported by matuyama@impress.co.jp]