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COMPUTEX TAIPEI 2007レポート

【Shuttle編】
Turbo Memoryに対応したX38搭載ベアボーンなど
~DTS Connect対応HTPCも

FX38は、X38を搭載したハイエンドマザーボード。今はサンプル段階でPCIとPCI Express x16となっているが、製品ではPCI Express x16×2となる予定

会期:6月5日~6月9日(現地時間)

会場:Taipei World Trade Center Exhibition Hall 1/2/3
   Taipei International Convention Center



 ベアボーンメーカーのShuttleは、COMPUTEX TAIPEIが開催されている会場近くにバイヤーや報道関係者向けのスイートを開設し、同社の新製品などを展示している。これまで、マザーボードとケースがセットになったベアボーンは、最新のチップセットとはやや縁遠く、新しいチップセットが登場してやや時間が経過してから対応の製品が登場するというのが通例だったが、今年は少し状況が違っていそうだ。

 今回Shuttleは、Intel X38/P35/G33などの最新のIntel 3シリーズチップセットを搭載したベアボーンをいち早く展示したほか、Intel Turbo Memoryへの対応、さらにはホームシアター向けの新製品としてDTS Connectに対応したD'VO(ディーボ)シリーズを投入することを明らかにした。

●Intel 3シリーズチップセットに対応した最新マザーボードを投入

 Shuttleは、2007年後半に製品投入を計画している複数のマザーボードラインナップを公開。それによれば、マザーボードは以下のような製品が計画されているという。

【表】Shuttleが展示した最新マザーボード
  FX38 FP35 FG33 FG31 FN68PT FN68S
ノースブリッジ X38 P35 G33 G31 GeForce 7050 PV GeForce 7050 PV
サウスブリッジ ICH9R ICH9R ICH9DH ICH7 nForce 630a nForce 630a
メモリスロット DDR2×4 DDR2×4 DDR2×2 DDR2×2 DDR2×2 DDR2×2
PCI Express x16×2 x16×1 x16×1 --- x16×1 x16×1
PCI --- 1 1 1 1 1
PCI Express Mini Card --- --- --- ---
オーディオコントローラ ALC888DD ALC888 ALC888DD ALC888 ALC888DD ALC888

表1 (Shuttle社の資料より筆者作成)

 中でも注目を集めていたのは、Intel 3シリーズチップセットの中でも最もハイエンドのX38を搭載した「FX38」だ。FX38は、ハイエンドゲーマー向けのベアボーンとしてラインナップされる予定の「SX38P3 Deluxe」に搭載される予定で、PCI Express Gen2に対応したPCI Express x16スロットを2スロット備えている。

 このため、AMDのマルチGPUソリューションであるCrossFireにも対応することが可能で、とにかく3D GPUの演算能力を高めたいが、ケースはコンパクトなベアボーンが欲しいというユーザーのニーズに応えることができる。さらに、ベアボーンながらメモリスロットが4スロット用意されているのも、ハイエンドユーザーにはうれしいところだ。

 「FP35」は、P35を搭載したマザーボードで、PCI Express x16は1スロット、PCIバスは1スロットという構成になっている。ビデオカードは1枚でいいけど、できたらTVチューナーカードなどを使いたいというニーズに応えることができる。

 FX38、FP35を搭載できるシャーシは、Shuttleのベアボーン製品の中でもやや大きめのケースになっており、210×325×220mm(幅×奥行き×高さ)というサイズになっている。ユニークなのは、SX38P3 Deluxeの底面に開口部が用意されており、PCI Express Mini Cardを装着できるようになっていることだ。このため、PCI Express Mini Card形式で提供されるIntel Turbo Memoryにも対応することが可能になっている。

 Intel Turbo Memoryを利用することで、Windows Vistaの高速化機能であるWindows ReadyBoost、Windows ReadyDriveの2つの機能を利用することができ、HDDの弱点となっているランダムアクセスの遅さを隠蔽し、ユーザーの体感速度を引き上げることが可能になっている。この点からも、ハイエンドユーザーには要注目の製品といえるだろう。

FP35はP35を搭載したマザーボード。メモリが4スロット用意されているハイエンド向け製品 FG33はG33を搭載したデジタルホーム向けマザーボード。サウンドチップにALC888DDを採用し、HDMIポートが用意されている FN68PTはGeForce 7050 PVを搭載したSocket AM2プラットフォームマザーボード。HDMIポートを搭載している
SX38P3 DeluxeはFX38をマザーボードとして利用しているハイエンドゲーマー向けベアボーン 底面にはPCI Express Mini Card用の蓋が用意されている
マザーボードの底面に用意されているPCI Express Mini Card用のスロット。Intel Turbo Memoryを挿入して利用できる FP35を搭載したSP35P3 Deluxe。PCIスロットも用意されているメインストリームユーザー用

●DTS Connectに対応したホームシアター用のSG33G6 Deluxe

 G33を搭載した「FG33」を採用したベアボーンが「SG33G6 Deluxe」だ。新しくD'VOというブランド名が与えられたこの製品は、ホームシアター向けのPCとして販売されていく予定であるという。製品の提供形態は完成品としてのPCだけでなく、ベアボーンとしても販売される予定であるとのことだ。

 ユニークなのは、FG33に搭載されているオーディオチップがRealtekのALC888DDで、DDL(Dolby Digital Live)だけでなく、DTS Connectと呼ばれるDTSのPC用音声技術に対応していることだ。すでに単体のオーディオカードでは、対応している例もいくつかあるが、マザーボードに直接搭載されている例はほとんどなく、ましてベアボーンとなるとおそらく初といえるだろう。

 DTS Connectは「DTS Interactive」と「Neo:PC」と呼ばれる2つの技術から構成されており、DTS InteractiveはPCの音声をDTSフォーマットにリアルタイムで変換して、DTSに対応したAVアンプで再生することができる機能。Neo:PCはPCの2chの音声を7.1chに変換してアナログ出力する機能。これらの機能がALC888DDには実装されており、SG33G6 Deluxeではそれを利用することができる。

 なお、FG33はチップセットとしてG33が採用されており、内蔵されているGPUのIntel GMA3100を利用して、HDMIの出力が用意されており、Blu-ray Disc(BD)やHD DVDドライブなどと組み合わせて利用することで、HDビデオを楽しむことも可能だ。さらに、ICHはICH9DHになっており、Viiv Technology対応PCとして利用することもできる。

 また、SG33G6 Deluxeだけでなく、ほかの2007年モデルにも搭載されている新機能として、指紋認証の機能が標準搭載されていることがあげられる。前面パネルをあけると現れる指紋認証ユニットを利用することで、Windowsに指紋でログインすることができる。このほか、USBケーブルで接続し、前面に用意されているスイッチを押すだけでノートPCとデータの同期ができる機能などユニークな機能も用意されている。

SG33G6 DeluxeはHDMI、DTS Connect、Dolby Digital Liveなどに対応したホームシアター向けPC。横の真空管アンプはオプション 前面パネルを開けると利用できる指紋認証 SN68SG2はFN68Sを搭載したAMD CPU向けベアボーン

●今後はアップグレード用にマザーボード単体での提供も検討

 同社のセールス・マーケティング部門担当副社長のブライアン・チャン氏は「今後は従来製品の顧客に対して、マザーボードを単体で供給していく。これは顧客のニーズを調査した結果、そうした要求が非常に多いということがわかったからだ」と述べ、今後適切な時期に今回紹介したような最新のマザーボードを、従来のShuttleのベアボーンを持つユーザーなどを対象に販売していくという方針を明らかにした。

 従来、同社はマザーボード単体では販売しておらず、形状も同社のオリジナルであるため、同社のベアボーンを持つユーザーは最新のCPUにアップグレードすることができなかった。このため、販売会社によっては、補修部品としてマザーボードを取り寄せ、それを顧客に販売するということがよくあったのだという。それならば最初から製品として売ってしまえば、顧客のニーズにも応えることができる、そうした狙いがあると考えることができる。

 チャン氏によれば、現在販売チャネルなどと開始時期や価格などを打ち合わせている段階で、今のところは詳しいことは決まっていないとのことだが、既存のShuttleのベアボーンを持つユーザーで、アップグレードを検討しているユーザーにとってはうれしいニュースといえるのではないだろうか。

□COMPUTEX TAIPEI 2007のホームページ(英文)
http://www.computextaipei.com.tw/
□Shuttleのホームページ(英文)
http://global.shuttle.com/
□関連記事
【2005年5月25日】DTS、PC用の新音声技術「DTS Connect」を発表 (AV)
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20050525/dts.htm

(2007年6月6日)

[Reported by 笠原一輝]

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