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「dynabook SS RX1は東芝22年間のノートPC技術を集結」
~モバイルノート市場の活性化でシェア3位へ

6月5日 実施



同社 PC&ネットワーク社 社長 能仲久嗣氏

 株式会社東芝は6月5日、都内で同社のモバイルノートPC新製品「dynabook SS RX1」の記者発表会を開催した。

 冒頭では、同社 PC&ネットワーク社 社長 能仲久嗣氏が挨拶。同氏は、新発売のRX1は、2007年の同社のノートPC開発における共通コンセプトである「誰かのいちばんになるために、生まれてきた。」に則った製品であると紹介。4月発表の第1弾のdynabook TXを皮切りに、第2弾はQosmio、そして今回の製品は第3弾であるという。

 一方、現在のノートPC市場については、全体的に出荷比率が成長しているものの、B5サイズ以下のモバイルノートPC市場の比率は伸び悩んでいる。主な原因として、ユーザーのモバイルノートに対する不満、不便、不安が多いためだという。

 能仲氏は、「RX1は、これらの不満や不便、不安を解消させるため、“true mobility”を目指して製品化した。当製品の投入により、当社のモバイルノート出荷台数を2倍にし、モバイルノートPCの市場を打開し、活性化に繋げていきたい」と述べた。

 “true mobility”の追求として、光学ドライブ/12.1型ワイド液晶搭載でありながら、標準バッテリ/フラッシュメモリ搭載時で848gの世界最軽量、19.5mmの世界最薄の実現、大容量バッテリ搭載時で12.5時間駆動(企業向けモデルのみ)の実現などを挙げた。

 また新製品の特徴については、世界初の0.2mmガラス厚12.1型半透過液晶、厚さ約7mmのDVDスーパーマルチドライブ、64GBフラッシュメモリの搭載に加え、WiMAX/3Gへの対応予定など最新技術の搭載を挙げた。

RX1の投入によりモバイルノートPC市場を活性化 軽さ、薄さ、バッテリ駆動時間で世界一を目指す 新製品に搭載される新技術

●RX1は過去22年間の集大成

同社 PC&ネットワーク社 統括技師長 真田勉氏

 RX1に搭載されている各種技術について、同社 PC&ネットワーク社 統括技師長 真田勉氏が説明。dynabookとQosmioはデスクトップリプレースメントを目指してAV志向なのに対し、RX1はtrue mobilityを追及したThin&Light志向だとした。

 各種ユーザーニーズの多様化への対応と、Thin&Light志向の実現に向けて、同社は「絵巻プロジェクト」を展開しているという。ユーザーニーズ1つ1つに対し、利用シナリオを立て、具体的な対応策を見出していくことを目的としている。

 同氏は、「当社は、省電力化技術、高密度実装技術、堅牢/高信頼設計技術、オールウェイズ・オン技術など、モバイルユーザーのニーズに対する対応策を既に持っており、今回の製品はそれらをすべて投入した。多くのユーザーが抱える不満、不便、不安をすべて解消したtrue mobilityの製品だ」とアピールした。

ユーザーのニーズに対して利用シナリオを立て、解決策を見出す絵巻プロジェクト 同社が所持する各種技術 各種差異化技術の搭載によりRX1が生まれ、どれか1つ欠けても“世界一”が実現できなかったという

 他社製品との差別化については、屋外ではバックライトをOFFにして省電力で利用可能な半透過型液晶の搭載、バンドを切り替えることでアンテナ本数を削減したマルチバンドアンテナの実装、dynabook SS SXと比較して面積比で35%、重量比で60%軽量化された基板、0.45mm厚の筐体シャーシ、軽量化されたヒンジなどを紹介し、「いずれが欠けても“true mobility”が実現できなかったものだ」と語った。

半透過型液晶の搭載と64GBフラッシュメモリの搭載 必要なバンドに切り替えて利用することでアンテナの本数を減らした 基板を高密度で実装し、8層基板でありながら従来より小型化
0.45mm厚の薄型筐体シャーシを採用 ヒンジという細かい部品まで軽量/小型化 第3者による耐久性テストの実施

 また、信頼性についても、「第3者による耐久性テストを実施し、75cmからの落下テスト、100ccの浸水テスト(コーラ)、摂氏-25度~75度の過酷な環境下でのテストに耐えうる品質を実証した」と説明した。

 質疑応答では、新製品投入による今後の市場展望についての質問がなされ、能仲氏は、「現在我々は、国内出荷台数シェア10%前後で第4位についているが、新しいコンセプトの元で開発されたQosmioなどを含めた新製品の投入により、3位を目指したい」と答えた。

 また、日本ほどモバイルノートPCが浸透していない外国市場への展開については、「WiMAXなどの普及により、今後海外でもモバイルノートPCを中心に売れていくだろうと予測している。一方中国などのアジア市場も持ち歩きを重視するユーザーが多く、我々のモバイルノートを広めるいいチャンスだと認識している」とした。

発表会場で展示されたdynabook SS RX1 最薄部19.5mmを実現するだけでなく、薄くなるように見せかけるエッジ処理 キーは下にかけて丸くカーブ描く滑らかなフォーム
本体左側面にはミニD-Sub15ピン、USB 2.0、IEEE 1394、音声入出力、ボリューム調整などを装備。排気口も見える 本体右側面はSDカード、PCカードスロット、無線LANスイッチ、USB 2.0、Ethernetが見える。PCカードスロットのカバーはダミー式 本体底面。右下に見えるドーム型形状のシャーシで落下時にHDDにかかる衝撃を軽減している
本体を閉じたところ 液晶のバックライトをOFFにできるスイッチ付き マグネシウム合金シャーシ
RX1の基板と従来製品の基盤の比較。冷却モジュールも小型化している 底面をスケルトンにしたモデル 今回採用された7mm厚のDVDスーパーマルチドライブ
フラッシュメモリモデルに搭載されるフラッシュメモリはSamsung製 ガラス厚0.2mmの12.1型ワイド半透過型液晶モジュール 軽量化されたヒンジ

□東芝のホームページ
http://www.toshiba.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.toshiba.co.jp/about/press/2007_06/pr_j0501.htm
□関連記事
【6月5日】東芝、最薄部19.5mmのCore 2 Duo搭載ノート「dynabook SS RX1」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0605/toshiba.htm

(2007年6月5日)

[Reported by ryu@impress.co.jp]

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