ASUSTeK、Intel P35/G33搭載マザー7製品
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公開されたマザーボード |
5月25日 公開
ASUSTeK Computerは25日、都内でプレス向けに説明会を開催し、Intelの「3シリーズ(コードネーム:Bearlake)」チップセットを搭載したマザーボード「P5K」シリーズ7製品と、ゲーマー向けを謳うR.O.G.ブランドの「Britz」シリーズ2製品を公開した。
●性能向上/初心者対応を目指す「P5K」
ATX 6モデル、microATX 1モデルの計7モデルをラインナップ |
P5Kは、Intelの次期チップセット3シリーズを搭載したマザーボードで、性能向上を図るとともに、初心者向けに使い勝手を向上させた製品。価格はオープンプライス。
ATXフォームファクタのラインナップは、Intel P35+ICH9R搭載/DDR3対応の「P5K3 Deluxe/WiFi-AP」(店頭予想価格:42,000円前後)、P35+ICH9R/DDR2の「P5K Deluxe/WiFi-AP」(37,000円前後)、P35+ICH9R/DDR2の「P5K-E/WiFi-AP」(31,000円前後)、P35+ICH9/DDR2の「P5K」(24,000円前後)、P35+ICH9搭載でDDR3/DDR2コンボの「P5KC」(28,000円前後)、G33+ICH9/DDR2の「P5K-V」(27,000円前後)。
また、microATXフォームファクタとして、G33+ICH9/DDR2の「P5K-VM」を用意した。P5KCのみ6月中旬発売で、そのほかのモデルは6月上旬発売予定。
今回のシリーズはマザーボードの性能を向上させると共に、独自機能を搭載し、初心者にも扱いやすい製品を目指したという。
性能向上に関しては導電性高分子アルミ固体電解コンデンサを全モデルに採用し、信頼性を高めた。また、Deluxe 2製品及び、非DeluxeのハイエンドであるP5K-E/WiFi-APには放熱基板「Stack Cool 2」と8フェーズ電源回路を採用し、電源回路周辺の温度低下を実現したという。
独自機能としては、CPUとメモリのクロック比率のバリエーションを増やす「Super Memspeed」テクノロジを採用し、FSBとメモリのクロックを1,333MHzで1:1にすることなどが可能になった。これまで同様に、BIOSの設定内容を保存する「O.C Profile」やBIOS上からBIOSを更新できる「EZ Flash 2」なども搭載している。
初心者向けには、「AI Slot Detector」を搭載した。これは拡張カード(PCI/PCI Express)の差し込み状態を検知し、斜めに刺さっている場合はLEDで警告する機能で、初心者でも問題が判別しやすくなっている。
Super Memspeedテクノロジ | AI Slot Detector |
最上位モデルP5K3 Deluxe/WiFi-APの主な仕様以下の通り。対応ソケットはLGA775、メモリスロットはPC3-10700/8500/6400対応DDR3スロット×4(最大8GB)、対応FSBは1,333/1,066/800MHz。
拡張スロットはPCI Express x16×2(16レーン/4レーン)、PCI Express x1×2、PCI×3。ストレージインターフェイスはシリアルATA 3Gbps×6、3Gbps対応eSATA×2、IDE×1。インターフェイスはIEEE 802.11b/g対応無線LAN、Gigabit Ethernet×2、音声入出力、IEEE 1394×2、USB 2.0×10、PS/2×1、S/PDIF(角型)、S/PDIF(同軸)などを備える。
最下位モデルのP5K-Vは、対応ソケットがLGA775、メモリスロットがPC2-8500/6400/5300対応DDDR2スロット×4(最大8GB)、対応FSBが1,333/1,066/800MHz、チップセットにビデオ機能としてIntel GMA X3000を内蔵したIntel G33+ICH9を採用した。
拡張スロットはPCI Express x16×2(16レーン/4レーン)、PCI Express x1×1、PCI×3。ストレージインターフェイスはシリアルATA 3Gbps×5、3Gbps対応eSATA×1、IDE×1。インターフェイスはGigabit Ethernet×1、音声入出力、IEEE 1394×1、USB 2.0×6、PS/2×1、S/PDIF(角型)などを備える。
P5K3 Deluxe/WiFi-AP | P5K Deluxe/WiFi-AP | P5K-E/WiFi-AP |
P5K | P5KC | P5K-V | P5K-VM |
●ゲーマー向け最新マザー「Blitz」
ゲーマー、オーバークロッカー、ハイスペック志向のユーザーをターゲットとしたRepublicc of Gamers(ROG)ブランドとして、Intel P35+ICH9R採用/DDR3対応の「Blitz Extreme」と、同チップセット/DDR2対応の「Blitz Formula」を6月下旬より発売する。価格はオープンプライス。
Blitz Extreme | Blitz Formula |
今回のシリーズでは、CrossFireのボトルネックを解消するという「CROSSLINX」システムや、ノイズをブロックするシールドを施したアドオンサウンドカード「SupremeFX II」、H20系の水冷に対応する「Fusion Block System」構造を採用したほか、オーバークロック向け機能を追加した。
これまでのCrossFireはプライマリVGAはノースと16レーンで接続されていたが、セカンダリVGAはDMI×4やPCI Expressの4レーンで接続され、それがボトルネックとなっていた。CROSSLINXは、ノースブリッジとVGA×2を中継するチップで、ノースで分離したデータをそれぞれ8レーンで送信することでボトルネックを解消するもの。8%程度のパフォーマンス向上が見込めるとしている。
オーバークロック向け機能としては、ロードラインキャリブレーション機能を搭載してメモリなどへの電源供給を安定させたほか、CPUのランクを上げる形でオーバークロックプロファイルを適用する「CPU Level Up」機能を搭載。また、オーバークロックのダメージを防ぐ機能として、電圧の状況を緑黄赤の3色で表示する「Voltiminder LED」や、ノース/サウスブリッジの温度を計測しオーバーヒート前にシステムをシャットダウンする「COP EX」機能も搭載した。
CROSSLINX概要 | Fusion Block System | ロードラインキャリブレーション機能を搭載 |
CPU Level Up | オーバークロックによるダメージからの保護機能 |
Blitz Extremeの主な仕様は以下の通り。対応ソケットはLGA775、メモリスロットはPC3-10700/8500/6400/対応DDR3スロット×4(最大8GB)、対応FSBは1,333/1,066/800MHz。
拡張スロットはPCI Express x16×2(Crosslinxにより8レーン×2でCrossFireに対応)、PCI Express x1×1、PCI×2。ストレージインターフェイスは、3Gbps対応シリアルATA×6、eSATA×2、IDE×1。
インターフェイスはGigabit Ethernet×2、音声入出力、IEEE 1394×1、USB 2.0×6、PS/2×1、S/PDIF(同軸)、S/PDIF(角型)、音声入出力などを備える。また、これまでマザーボード上にあったCMOSクリアボタンをバックパネルI/Oに搭載し、LCD POSTERを外付けとした。
そのほか、説明会ではオーバークロック機能を利用したデモを実施。Core 2 Duo E6300(1.86GHz)をE6700と同じ2.67GHzで動作させたり、CrazyモードでE6300を3.5GHzで動作させてWindows XPを起動させる機能をアピールした。
E63002.67GHzで動作 | CrazyモードではE6300を3.5GHzで動作 |
デモ機 | Fusion Block Systemに水冷モジュールを搭載。DDR3の2,000MHz動作などのデモを試みたが成功しなかった |
□ASUSTeK Computerのホームページ
(5月25日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://jp.asus.com/
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(2007年5月25日)
[Reported by matuyama@impress.co.jp]