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CeBIT 2007レポート

Intel、DDR3-1333とFSB 1,333MHzの動作デモを公開
〜Intel 3シリーズのブランド名を正式発表

会期:3月15日〜21日(現地時間)

会場:独ハノーバー市ハノーバーメッセ(Hannover Messe)



FSBを1,666MHzにクロックアップするデモも行なわれた

 IntelはCeBIT期間中に会場において報道関係者向けの説明会を開催し、Intelが“Bearlake”(ベアレイク)の開発コードネームで開発を続けてきた次世代チップセットを、“Intel 3シリーズチップセット”というブランド名で順次投入していくことを明らかにした。

 また、Intelは、Intel 3シリーズのGPU非内蔵版となるP35と、同社が2007年の後半に投入を予定しているFSB 1,333MHz版Core2 DuoとなるCore 2 Duo E6850/E6750を利用して、あわせてDDR3-1333の動作デモを行ない、注目を集めた。

●Intel 3シリーズチップセットのブランド名を正式発表

 報道関係者向けの説明会の中でIntelは、Intel 3シリーズチップセットには、X38、P35、G35、G33、G31、Q35、Q31の7ラインナップがあることを明らかにした。

 Intelのスティーブ・ピーターソン氏(チップセット&グラフィックスマーケティングディレクター)は「このIntel 3シリーズチップセットは、これまでの製品名のシーケンスとは異なることからもわかるように、大きな改変にあたると考えている」と述べ、これまでの8xxや9xxのような3桁の製品名とは異なる製品名をつけたと述べた。また、Intel 3シリーズチップセットの位置付けを「X38は、PCI Express 2.0やx16スロットを2本サポートするなどの特徴を持ち、ハイエンドゲーマー向けとなる。P35、G35、G33、G31はメインストリームのコンシューマ向け、Q35、Q31はビジネス向けという位置付けになる」と説明した。

 「強調したいのは、Intel 3シリーズは弊社が2007年末の出荷を計画している45nmのプロセッサに対応していることだ。また、第2四半期にはCoreマイクロアーキテクチャのCeleronも出荷され、上から下までCoreマイクロアーキテクチャでそろうことになるが、Intel 3シリーズはそうしたCoreマイクロアーキテクチャのプロセッサに最適化されている」(ピーターソン氏)と、Intel 3シリーズがCore 2 Duo/Quad、そして2007年の終わりに出荷される予定の45nmプロセッサなどに重要な製品になると強調した。

Intel チップセット&グラフィックスマーケティングディレクターのスティーブ・ピーターソン氏 Intel 3シリーズチップセットのラインナップ
 

●45nmへの対応、FSB 1,333、DDR3-1333、PCI Express Gen2への対応などが目玉に

 ピーターソン氏はさらにIntel 3シリーズチップセットの概要に関して説明した。それをまとめると、現時点で“公式に”明らかにされた概要は次のようになる。

・45nmプロセスルールのCPUに対応
・FSB 1,333MHzまで対応
・DDR3-1333に対応
・PCI Express Gen2対応(2x16構成に対応)*X38のみ
・Intel Performance Auto-tuning(自動オーバークロック機能)*X38のみ
・HD DVD/Blu-ray再生支援対応
・Intel Clear Video Technologyの機能拡張
・DX10とHDMIのサポート
・低消費電力(主にQ35)
・Intel vProの機能拡張
・Intel Turbo Memory対応
・eーSATA/ポートマルチプライヤ対応

なお、これらの概要は、あくまでIntel 3シリーズ全体の概要であり、どのSKU(製品種別)でどの機能が利用可能になるのかは公開されなかった(筆者の予想は関連記事を参照していただきたい)。

 注目に値するのは、Q35の消費電力が前世代となるQ965に比べて下がっているという点だ。この点に関して、ピーターソン氏は「今の時点で詳細は申し上げられないが、1つ言えることは、Q965のGPUコアはBroadwater-Gをベースにしているため、8コアのエンジンを備えている。これはQシリーズにはオーバースペックだとは言えないだろうか」と述べ、Q35の詳細に触れることは避けたものの、その答えとなるような1つのヒントをくれた。

 関連記事でも触れたように、Q35は2つ用意されているBearlake世代のダイ(Bearlake-G+とBearlake-G)のうち、Bearlake-Gの方から作られたSKUだ。このBearlake-Gコアは、プログラマブルな8つの演算エンジンを備えるGen4といわれる新世代のGPUコアではなく、Lakeport(Intel 945世代)に採用されていた4パイプのShaderModel 2.0エンジンを備えた、Gen3.5と呼ばれる前世代のコアになっている。このコアでもDirectX 9の仕様は満たしており、十分Windows Vistaに対応できる。

 DirectX 10にも対応可能なGen4の新世代コアは、確かに強力なGPUコアだが、その反面消費電力が大きいという課題を抱えていた。Q965はG965のコアを利用しながら、ドライバレベルで若干機能を制限するという形になっているため、ハードウェア的にはオーバースペックになってしまっていて、無駄な電力を消費していた。Q965やQ35のようなビジネス向けの統合型チップセットではDirectX 10の機能は必要ないと言えるし、できるだけ消費電力が少ないのに越したことはない。Gen4に比べれば性能は劣るものの、Windows Aeroには十分な性能を持ち消費電力も少ないGen3.5世代のコアを内蔵したBearlake-GがBearlake-G+とは別に計画された、そういう面もあるのだと考えることができるだろう。

Intel 3シリーズチップセットの概要 企業向けプラットフォームのロードマップ コンシューマ向けプラットフォームのロードマップ。P35とG33だけは先行して投入される

●DDR3の互換性検証は順調で問題なしとIntelは主張

 詰めかけた報道陣からはDDR3における現状、X38におけるNVIDIA SLIのサポートなどについての質問が出た。

 DDR3の互換性検証の状況についてピーターソン氏は「現在5つあるメジャーメモリベンダの中で、2社はかなり先行し、もう1社はそれを追いかけ、残り2社はかなり遅れをとっているというのが現状だ。そうした中で、先行する3社のモジュールを利用して検証が始まっている。これまでの新メモリ立ち上げの時と大きな違いはないと思う」と述べ、IntelとしてはDDR3の検証には特に大きな問題はないと考えているとの認識を明らかにした。

 ピーターソン氏がいう5つのメジャーベンダとは、エルピーダメモリ、Qimanda(キマンダ)、Samsung、Hynix、Micronだと思われるが、記者会見終了後ピーターソン氏にどこのことを指しているのかたずねても、教えてはもらえなかった。しかし、会場でマザーボードベンダのデモに利用されていたのは、SamsungかQimandaのモジュールだったことを付け加えておきたい。

 なお、SLIのサポート状況に関しては「デュアルGPUのサポートに関しては、各社のビジネスモデルにも関わる問題で、Intelだけの一存では決められない。X38はAMDのCrossFireをサポートする。NVIDIAのSLIをサポートするかどうかはNVIDIAに聞いてほしいが、IntelとしてはNVIDIAがX38でSLIをサポートしてくれることは大歓迎だ」(ピーターソン氏)とのことで、事実上X38でSLIはサポートされないことを明らかにしたと言ってよい。もっとも、これはIntelとNVIDIAの政治的綱引きの一環といえ、今後状況は変わる可能性はあるので、なんとも言えないが、今のところSLIが使える状況ではないということは確かなようだ。

●P35を利用したFSB 1,333とDDR3-1333の動作デモ

 Intelは現在開発中のP35を利用して、FSB 1,333とDDR3-1333のデモを行なった。CPUにはE6850、E6750というFSB 1,333MHz対応のCPUを利用して、FSBを1,666MHzにオーバークロックした状態で、メモリをDDR3-1333に設定して動作させるデモが行なわれた。ピーターソン氏によれば、これに利用されているP35は、A0シリコン(一番最初に試作されるシリコン)であり、現在ラボで動作検証されているものに比べて完成度は低いものであるというが、それでもきちんと動作していた。

 なお、FSBが1,333MHzに引き上げられたCPUは、今のところ未発表だが、OEMメーカー筋の情報によれば、第3四半期に投入が予定されているという。

【表】Intelが第3四半期に投入する予定のCPU(筆者予想)
ブランドプロセッサ・ナンバクロック周波数FSBL2キャッシュコア数ViivvProVTTXT
Core 2 ExtremeQX68002.93GHz1,066MHz8MB
(4MB*2)
4--
Core 2 DuoE68503GHz1,333MHz4MB2
E67502.66GHz1,333MHz4MB2
E65502.33GHz1,333MHz4MB2
E65402.33GHz1,333MHz4MB2-
 

 なお、第3四半期には、同時にCore 2 Extremeの新製品となるCore2 Quad QX6800(2.93GHz)も投入される予定になっており、同じ第3四半期に投入されるX38/G35などのIntel 3シリーズチップセットとあわせて、第3四半期はIntelにとって新製品ラッシュということになりそうだ。

デモに利用されたシステム。チップセットはP35で、FSBは1,666MHzにオーバークロックされ、DDR3-1333がシングルチャネルで動作していた

□CeBIT 2007のホームページ(英文)
http://www.cebit.de/
□Intelのホームページ(英文)
http://www.intel.com/
□関連記事
【3月18日】【笠原】Intelの次世代チップセットの謎と課題
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0318/ubiq178.htm
【2006年6月9日】【笠原】主力チップセットIntel 965の詳細
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0609/ubiq160.htm

(2007年3月18日)

[Reported by 笠原一輝]

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