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CeBIT 2007レポート

CeBITで登場したIntel P35/G33マザー
~Intel Q35/Q33も一部ベンダーが展示

Intel P35+ICH9チップセット

会期:3月15日~21日(現地時間)

会場:独ハノーバー市ハノーバーメッセ(Hannover Messe)



 ASUSTeKのブースレポートでもお伝えしたとおり、今回のCeBITではBearlakeのコードネームで呼ばれた新チップセット「Intel P35/G33」が搭載されたマザーボードを、各マザーボードベンダーが一斉に展示している。また、一部ベンダーは、2007年第3四半期の登場が予定されているIntel Q35/33チップセットを搭載するマザーボードを展示している。ここでは、これらを一挙に紹介したい。

●DDR3/DDR2両対応製品も展示されているIntel P35搭載マザー

 メインストリームのグラフィック非統合型チップセットとなるIntel P35。Bearlakeのハイエンド向けチップセットが第3四半期まで登場しないという事情もあってか、ICH9Rを搭載するなど機能面で充実した製品が多い。

 DDR3 SDRAMに対応するマザーボードはIntel G33に比べれば多いものの、DDR2 SDRAMスロットを搭載する製品が圧倒的に多い。DDR3 SDRAMに対応するチップセットが2製品だけという状況では、急激に規格がシフトするとは考えにくい。メモリモジュールの価格面を含めても、まだまだDDR2 SDRAMが主流の状態は続きそうだ。

 また、メモリ規格の移行期には毎度おなじみの存在といえる、DDR3/DDR2両対応製品はほとんど存在していない。唯一、ECSがIntel P35搭載マザーで実現しているのみで、意外にこのアプローチをとるメーカーが少ない。これは、Intel P35とIntel G33は、DDR2 SDRAMとDDR3 SDRAMが排他利用となるのに加え、Windows Vistaの登場でメモリ容量への要求が高まっているのが大きな要因だと思われる。もし、DDR2/DDR3両対応にするとメモリスロットは各2スロットずつとなってしまう。それならば、DDR2またはDDR3の片方を4スロット設けて、大容量のメモリを搭載しやすくしたほうが、市場に受け入れられると判断しているのだろう。

Intel P35+ICH9DHを搭載するECS「P35T-A」。DDR2/DDR3 SDRAMスロットを2基ずつ備える。黒色スロットがDDR3用、紫色スロットがDDR2用となる Intel P35+ICH9Rを搭載するBIOSTAR「TP35D3-A7 Deluxe」。DDR3 SDRAM対応製品 Intel P35+ICH9Rを搭載するFOXCONN「P357AB-8EKRS2H DDRIII」。DDR3 SDRAM対応製品
Intel P35+ICH9Rを搭載するGIGABYTE「GA-P35T-DS3」。DDR3 SDRAM対応製品 Intel P35+ICH9Rを搭載するMSI「P35 Platinum D3」。DDR3 SDRAM対応製品 Intel P35+ICH9Rを搭載するUniversal abit「IP35-E」
Intel P35+ICH9Rを搭載するUniversal abit「IP35」。IP35-Eの上位モデルでIEEE1394を搭載する点などが異なる Intel P35+ICH9Rを搭載するUniversal abit「IP35 Pro」。IP35のさらに上位に位置付けられるモデルで、同社独自機能のμGURUを実装している Intel P35+ICH9を搭載するAlbatron「PXP35」。追加のIDE/SATAコントローラを含めて、すべてヒートパイプで連結した冷却システムが印象的
Intel P35+ICH9を搭載するBIOSTAR「TP35D2-A7」 Intel P35+ICH9を搭載するEPoX「EP-5P35+GLI/G」 Intel P35+ICH9Rを搭載するFOXCONN「P357AA-8EKRS2H」
Intel P35+ICH9Rを搭載するGIGABYTE「GA-P35-DQ6」。同社のIntel P35搭載製品では最上位モデルとなるそうで、Crazy Coolと呼ばれる冷却システムを搭載する点などが特徴 Intel P35+ICH9Rを搭載するGIGABYTE「GA-P35-DS4」 Intel P35+ICH9Rを搭載するGIGABYTE「GA-P35-DS3P」
Intel P35+ICH9Rを搭載するGIGABYTE「GA-P35-DS3」 Intel P35+ICH9を搭載するIntel「DP35DP」 Intel P35+ICH9Rを搭載するMSI「P35 Platinum」
Intel P35+ICH9を搭載するMSI「P35 Neo」 Intel P35+ICH9を搭載するPC Partner「P35AS07-AAB7」

●GIGABYTEがG33用のHDMI出力ADDカードを展示

 続いてはIntel G33搭載製品だが、こちらはグラフィック統合型製品ということもあってシンプルな構成の製品が目立つ。また、microATXフォームファクタの製品が多いのも特徴だ。

 ユニークなのはGIGABYTEから展示したADD2+カード。Intel G33搭載製品の一部製品にバンドルされて提供されることになるという本ボードは、Intel G33のPCI Express x16スロットに装着することでHDMI出力を実現できる。コンポジットチップはSiliconImage製が採用されている。

GIGABYTEが展示したHDMI出力用ADD2+カード「GC-HD01」。ボード上には当然ながらS/PDIF入力を備える Intel G33+ICH9Rを搭載するGIGABYTE「GA-G33T-DS3」。DDR3 SDRAMに対応する。一般的なATX製品よりもボードサイズがスリムなタイプの製品。GC-HD01がバンドルされる予定 Intel G33+ICH9Rを搭載するMSI「G33 Platinum D3」。DDR3 SDRAM対応製品
Intel G33+ICH9を搭載するAlbatron「PXG33」 Intel G33+ICH9を搭載するBIOSTAR「G33-D2 Micro 775」。製品はプレス向けCD-ROMでのみ案内されており、製品の展示は行なわれていなかった Intel G33+ICH9DHを搭載するECS「G33T-M」
Intel G33+ICH9を搭載するECS「G33T-M」。同じ型番の製品が二つ存在するが、こちらは通常のICH9を搭載しているためViivに対応しない Intel G33+ICH9Rを搭載するFOXCONN「G337MA-8EKRS2H」 Intel G33+ICH9Rを搭載するGIGABYTE「GA-G33-DS3」
Intel G33+ICH9Rを搭載するGIGABYTE「GA-G33M-DS2」。GC-HD01がバンドルされる Intel G33+ICH9Rを搭載するMSI「G33 Platinum」 Intel G33+ICH9を搭載するMSI「G33M2」
Intel G33+ICH9を搭載するMSI「G33M」 Intel G33+ICH9を搭載するMSI「G33 Neo」 Intel G33+ICH9を搭載するQDI「QDIP6IP35」

●意外だったIntel Q35/33の展示

 Bearlake世代のビジネス向けチップセット「Intel Q35」と「Intel Q33」は、2つのベンダーが展示を行なった。そもそも、2007年第2四半期の投入が予定されているIntel P35/G33搭載マザーの展示は開幕前から予想されていた。しかし、このIntel Q35/33は第3四半期の投入が予定されている製品であり、初お披露目は6月のCOMPUTEX TAIPEIになると思われていただけに、少々意外な展示といえる。

 Intel Q35/Q33はIntelのビジネス用プラットフォーム「vPro」向けのチップセットで、このうちIntel Q35はICH9DOと組み合わせることでIntel AMT ProやIntel TXTなどを含む新世代のvProプラットフォームを形成することとなる。

 一方のIntel Q33はICH9またはICH9Rのみが組み合わせられ、Intel AMTなどをサポートする。なお、いずれもグラフィック機能を統合しており、GMA3000ベースのグラフィックコアが採用されている。ただし、DDR3 SDRAMの対応は省かれており、DDR2-800までの対応となる。

 今回展示された製品もやはり、Intel Q35はICH9DOと組み合わせられ、Intel Q33はICH9と組み合わせられている。また、いずれもmicroATXフォームファクタの製品となっている。

Intel Q35+ICH9DOを搭載するECS「Q35T-M」 Intel Q33+ICH9を搭載するECS「Q33T-M」 Intel Q35+ICH9DOを搭載するFOXCONN「Q357MA-8KRS2H」

□CeBIT 2007のホームページ(英文)
http://www.cebit.de/
□関連記事
【3月15日】【CeBIT】DDR3対応のBearlake-P/G搭載マザーなどを展示
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2007/0315/cebit02.htm

(2007年3月17日)

[Reported by 多和田新也]

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