「Painter X」

4月13日 発売

価格：62,790円

　コーレル株式会社は、Windows Vistaに正式対応したプロ向けのペイントソフト「Painter X」(ペインター 10)を4月13日に発売する。

「ペインター缶」

　価格は62,790円。日本市場のみ「ペインター缶」が復活し、500本限定で販売される。価格はオープンプライスだが、同社直販価格は58,980円。このほか、優待版、アカデミック版、アップグレード版の各種も用意される。

　対応OSはWindows 2000/XP/Vista、Mac OS X 10.3.9以降。

　ペインターシリーズは、芸術家、クリエイター、デザイナー、写真家に多くのファンを持つペイントソフト。有名なところでは、Lucas Filmや、エレクトロニック・アーツ(EA)、ディズニーらが使用しているという。

　新製品では、Windows Vistaに正式対応し、Intel Macへの最適化を施すなど、OSの対応環境を強化。Macのユニバーサルバイナリ化によって、Intel Macでは大幅な速度向上を実現しているという。また、ワコム製のペンタブレット製品、アドビのPhotoshopなどへのサポートも強化している。

　新機能として、現実の筆の様子を再現する「リアルブリスル ペイント システム」を追加。実際の筆で描いた際に発生する、絵の具の混ざり具合や、筆の毛の1本1本の動き、筆の傾きや回転などを表現できるという。

Windows Vista、Mac OS X、ワコムのペンタブレットをサポート	リアルブリスルで描いた例。絵の具が混ざっている様子や、筆で描かれたようなリアルさが表現されている

　また、新機能「構図ツール」を追加。人の目に美しく見えるとされる“黄金比”(1:1.618)をガイドする「黄金分割ツール」や、グリッドで幅/角度/色の濃さの調節などができる「レイアウト グリッド」などが盛り込まれた。

　このほかの改良点として、写真を元に絵画を作成する「フォトペインティングシステム」にさまざまなスタイルを追加し、「ブラシゴースト」の強化でペンの傾き/ペアリング/角度が表示可能になり、「調和パレット効果」で2つの画像の色調や明度を合わせられるようになるなど、さまざまな改良が施された。

「黄金分割ツール」では、葛飾北斎の富岳三十六景「神奈川沖波裏」(写真左)やレオナルドダヴィンチの「モナリザ」(同中)で黄金比を示した。テンプレートも用意されている

●2006年は躍進の年

コーレル 下村慶一社長

　同社は1日、都内で発表会を開催。コーレル株式会社 代表取締役社長 下村慶一氏が2006年の総括を行なった。

　本社の加Corelは、5月にWinZip、8月にInterVideo-Uleadと、続けてソフトウェア企業を買収。特に後者の買収については、マルチメディアとグラフィックの相互補完の関係だとし、2006年は大きな飛躍をした年と位置付けた。

　今後、中長期的に、インタービデオブランドをコーレルブランドへ統一していく意向を示し、「(Corelは)総合的なソフトウェアベンダーになっていくのではないかと思っている」と語った。商品ブランドに関しては、「各国でニーズが違うため、国内市場に適したブランド戦略を行なっていく」と話した。

2006年の出来事。M&Aを繰り返し事業の相互補完を進めている	特にInterVideo-Uleadの買収効果は大きかったという

□コーレルのホームページ
http://www.corel.jp/
□ニュースリリース
http://www.corel.jp/pressroom/pr20070301.html
□製品情報
http://apps.corel.com/painterx/jp/index.html
□関連記事
【2006年1月26日】コーレル、操作性を向上させたペイントソフト「Painter 9.5 premium」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0126/corel.htm

(2007年3月1日)

[Reported by yamada-k@impress.co.jp]