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新iPod Shuffleハードウェアレポート
11月3日、新しいiPod Shuffleが発売される。AppleStore価格は9,800円。 当初の10月発売予定から遅れたものの、年末商戦に向けて注目度の高いハードウェアであることは間違いない。 特に注目されるのは、41.2×27.3×10.5mm(幅×縦×厚み、クリップを含む)、15.5gというサイズと重量でどのように1GBの容量を持つデジタルオーディオプレーヤーが実現されているかという実装にある。 また、フラッシュメモリのベンダーがどこであるかも注目される。 すでにShuffleを使用したレポートは「AV Watch」に掲載されているので、そちらに譲り、さっそく中身を見ていくことにしよう。
●本体の構造はnano譲り 基本的な本体構造は、9月に発売されたiPod nanoによく似ている。 金属製の堅く丈夫な殻に基板を入れ、上下を薄いフタで塞いだ形になっている。 上下のフタは二重で、外側の樹脂は接着、内側の金属板はネジ止めされている。ネジを普通に止められているだけで接着剤などによる固定はされていない。2枚の板はツメでも固定されているので、うかつに力を入れると折れてしまう。
樹脂板と金属板を外すと、基板を引きずり出すことができる。 基板の構造もnanoに似ているが、Shuffleには液晶がないので、よりシンプルだ。 基本的に基板上に載っている主なチップはAppleロゴの入ったARMベースのコントローラと、フラッシュメモリぐらいだ。液晶も動画もなければ、iPodの機能は1つのチップでまかなえてしまえるようになったということだ。 コントローラの部分も基板上に実装されている。基板のサイズはSDメモリーカードぐらいの大きさだ。 なお、ヘッドフォンジャックの部分は、基板に接着されている。また、絶縁のために黄色い絶縁テープが各所に巻き付けられている。このあたりの作りもnano譲りだが、ちょっと精密感には欠ける感じだ。やはり、外から眺めていたほうが夢のある機械ではある。 注目のフラッシュメモリは、東芝でもSamsungでもなく、IM Flash Technologiesだった。これは、IntelとMicronの共同による企業で、当面はAppleにNAND型のフラッシュメモリを供給することを目的としている。Appleも、この企業の成立当初から長期契約を結び、前払いも行なうなど、育成に力を入れていた。今回、Shuffleへの供給でそれが実ったというところだろう。 新しいiPod Shuffleは、旧Shuffleのような人を驚かすアイデアはない。ただし、中身は目新しい技術こそないものの、1チップへの機能の集約や、新たなフラッシュメモリベンダーの育成など、AppleのiPod事業への力の入れ方がわかる製品だった。今後の製品も楽しみなところだ。
□製品情報 (2006年11月2日) [Reported by date@impress.co.jp]
【PC Watchホームページ】
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