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有機LED採用のミニキー「Optimus mini three」速報レポート

Optimus mini three(Silver)

発売中



Optimus mini three(Black)

 ロシアのデザイン会社Art.Lebedev Studioの開発した、有機LEDを採用してアイコンやアニメーション表示に対応した3キーキーボード「Optimus mini three」が発売された。

 Optimus mini threeは、全てのキートップにカラーディスプレイを採用したコンセプトモデル「Optimus Keyboard」のコンセプトを引き継ぎ、キー数を減らして製品化されたモデル。ディスプレイへの情報/画像/アニメーションの表示が可能なほか、キーをクリックすることでアプリケーションの起動やそのコマンド実行などができる。

 当初は、5月15日の出荷とアナウンスされていたが、6月15日、8月中旬と延期された後、ひっそりと出荷されていたようだ。価格はTWOTOPの店頭で16,780円。本体色はSilverとBlackの2色。

●事前のイメージと異なるディスプレイ

パッケージは本体/英語マニュアル/日本語マニュアルの3点

 パッケージの内容物は、Optimus mini three本体と英語マニュアル、日本語のマニュアル各1枚の3点。

 本体の材質はプラスチックと思われる。USBケーブルには安価な製品でしばしば見られる半透明のものが採用されており、外見に高級感はない。底面には、キー押下による本体のずれを防ぐ、滑り止めラバーが取り付けられている。

 ディスプレイのスペックは20×20mm、96×96ドット、65,536色表示で、3fpsのアニメーションに対応する。視野角は広いのだが、ディスプレイの発色が悪く、全体的にくすんで青味がかった表示となっており、これまで公開されていた製品イメージCGとはだいぶ印象が異なる。ユーティリティソフト「Optimus Configurator」にて、ガンマやホワイトバランス、輝度を変更可能だが、表示のくすみはほとんど改善しなかった。

 キーピッチは32mm、機械的なカチカチといったクリック感のないタイプで、やや硬め。ストロークは2mm程度。

 気になった点としては、ディスプレイに何かを表示すると“ジィー”という音が常に鳴り、ユーティリティかハードの問題かは不明だが、1つキーを押すとまれに別のキーの機能も同時に実行されることがあった。

正面 側面 背面

●ユーティリティの熟成が必要

 Optimus mini threeを利用するには、同社サイトで提供されているOptimus Configuratorをインストールする必要がある。提供されているユーティリティは英語版のみ。同製品はUSB-シリアルポートブリッジとして機能するため、ドライバはWindowsに付属のものを利用する。

 Optimus Configuratorでは、カテゴリ毎に分かれたプラグインをユーティリティ上の仮想ミニキーにドラッグ&ドロップすることで各キーへ機能を割り当てる。各機能の詳細はキー下のオプションから設定する。オプションでは、ディスプレイに表示する画像やテキストを設定できる。ただし、日本語は文字化けする。

 また、キーのレイアウトがアプリケーションに応じて自動で入れ替わる機能を備える。例えば、Windows Media Playerにフォーカスすると巻き戻し/再生/早送りという配置になり、Internet Explorerにフォーカスすれば、戻る/リロード/新しいウィンドウを開くという配置になる。

Optimus Configurator 公開されていた製品イメージ
Windows Media Playerにフォーカスした場合の表示。何故か「WINAMP NOT RUNNING」という文字列が真ん中のボタンに表示される Internet Explorerにフォーカスした場合の表示

 割り当て可能な機能は、フォルダ/ファイルのオープンやアプリケーションの起動のほか、“Alt+任意のキー”などキーボードのショートカット、CPUとメモリのリソースをチェックするシステムモニタ、時計など。各種機能はプラグイン形式で追加できる。同社サイトでは、プラグインやライブラリに関するドキュメントが公開されており、有志による機能追加が期待される。

 このほか、設定で指定した時間を過ぎるとアイドルモードに入り、ユーティリティで設定したキー配置に自動的に切り替わる機能や、ディスプレイを消灯するスクリーンセイバー機能を備える。

アプリケーション起動機能の場合の設定 アイドルやスクリーンセイバーなどの設定

 なお、同ユーティリティは現在ベータ版で、バージョンは1.0.25β。日本のWindows XPでは、ユーティリティのウィンドウやフレームの端が切れて表示されたり、Optimus mini threeがスクリーンセイバーから復帰できないといった不具合がある。

 Optimus mini threeは、ハードウェアの作りが期待していたほどではなく、ユーティリティなどが未成熟であるが、ディスプレイによる出力とキーによる入力が一体化しているという、他のデバイスにはない特徴を備えている。Windows Vistaの「Side Show」機能への対応など、製品の熟成を計るとともに、フルキーボード版Optimus Keyboardの出荷に期待したい。

□Art.Lebedev Studioのホームページ
http://www.artlebedev.com/
□製品情報
http://www.artlebedev.com/everything/optimus-mini/
□関連記事
【5月18日】有機LEDミニキーの発売が8月中旬に延期
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0518/lebedev.htm
【4月17日】有機LED表示ミニキーの国内予約が開始
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【2月2日】Art.Lebedev、有機LEDでアイコン/アニメーションを表示できるミニキー
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0202/lebedev.htm
【2005年7月15日】全キートップにカラーディスプレイを搭載したキーボード
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0715/lebedev.htm

(2006年9月15日)

[Reported by matuyama@impress.co.jp]

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