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Hitachiら、1Tbit/平方インチ超の記録密度を可能にする
HDDヘッド技術

8月8日(現地時間) 発表



 英Hitachi Europeは8日(現地時間)、イギリスにあるケンブリッジ大学らと共同で、ガリウム・マンガン・ヒ素の単一電子トランジスタを作成し、摂氏-269度の環境で磁気により電気抵抗が100倍超えて変化する磁気抵抗効果「クーロンブロッケード異方性磁気抵抗効果」を確認したと発表した。

 実験では、摂氏-269度という極めて低い温度環境下で確認されたが、シミュレーションでは金属強磁性体では高温においても同効果が持続する可能性があることが明らかになり、HDDヘッドへの搭載が期待できる。

 HDDのヘッド技術は'90年に導入されたMRヘッドによって記録密度が年率1.6倍になり、'97のGMRヘッドの登場により約2倍となった。現在では約400%の磁気抵抗効果が得られるTMRヘッドの実用化が進んでいる。

 一方メディアのほうは垂直磁気記録方式に移行しつつあり、将来1平方インチあたり1Tbit(テラビット)の記録密度も見込まれている。しかし、磁性媒体のサイズは20nm以下までになるとともに磁場信号も弱くなるため、磁気検出感度の高い磁気センサーが必要とされてきた。新技術を採用した磁気ヘッドが登場すれば、1平方インチあたりの容量が1Tbitを超える超高密度磁気記録HDDを実現できるという。

□Hitachiのホームページ(英文)
http://www.hitachi.com/
□日立製作所のホームページ
http://www.hitachi.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2006/08/0809.html
□関連記事
【2005年4月5日】HGST、3.5インチ1TB HDDを実現する垂直磁気記録技術
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0405/hgst.htm

(2006年8月9日)

[Reported by ryu@impress.co.jp]

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