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初登場の4GB SDHCカード ベンチマーク速報7月23日 発売 価格:オープンプライス 連絡先:お客様ご相談センター ●初のSDHCカードが登場 パナソニックのSDHCメモリーカード(以下SDHC)「RP-SDR04GJ1K」が発売された。SDHCとしては初の製品だ。 SDHCはSDの上位規格で、32GBまでの大容量化、クラス表記による転送速度表示などが特徴となっている。使用できる機器は、SDHCに対応した機器に限られているが、一部のSD対応機器では、そのままで対応していたり、ファームウェアのバージョンアップで対応する場合もある。 今回は、SDHCに対応した5つのカードリーダを集め、HD BENCHによるベンチマークテストを行なった。比較対象は、同じ松下の2GB SD「RP-SDK02GJ1A」と、バッファローの2GB SD「RSDC-G2G」を使用した。 SDHCの真価を測るためには、PC環境だけではなく、SDHC対応のムービーカメラやデジタルカメラなどでのレビューが必要となるが、速報ということでご了承いただきたい。 ●黒一色の新パッケージ 初のSDHC製品は、パッケージも従来のイメージとは大きく変えてきている。このところ、パナソニックのSDのパッケージはゴールドをイメージカラーにしており、パッケージはフィルム包装の簡略なものだった。 今回の製品では、イメージカラーはシルバーとブラックの組み合わせで、パッケージも黒一色の紙箱となっている。 逆に、カードを入れるケースは、従来は出し入れのたびに端子を磨く凝ったものだったが、今回はそれが省略され、シンプルな形となった。
●プレミアムなSDHCの価格 表は今回テストした3枚のメモリーカードの概要だ。 パナソニックのカードは、オープンプライスのため、7月23日現在のヨドバシカメラの通販価格を記してある。SDメモリーカードの価格低下は著しく、メーカーやブランドを問わなければ、2GBで7,000円台も珍しくない。 今回は、国内メーカー製の20MB/secの高速タイプなので高額な部類に属するが、メモリーカードは販売店による価格差も大きい。たとえば、松下の2GBはAmazonでは18,149円で販売されていた。 SDHCカードは初の製品化ということもあって、29,800円というプレミアムな価格となっている。安売りをしている店舗も見あたらない。 しかし、SD規格の範疇を越えているとはいえ、トランセンドの4GB SD「TS4GSD150」が、一時は15,000円前後で販売されていたことを考えると、もう少し安くなって欲しいところだ。続いて登場するサンディスクの4GB SDHCカードの価格が注目される。
●対応カードリーダは5機種 今回使用したカードリーダ5機種を表にまとめた。 松下の2製品は、純正品というべきで、SD系のメディアにしか対応しない。 これと日立マクセルの製品は、登場したばかりということもあって、SDHCに最初から対応する。 アイ・オーとバッファローは、それぞれラインナップの上位機種で、ファームウェアのバージョンアップでSDHCに対応した。 現在は、この5機種しかSDHC対応製品は入手できなかったが、ファームウェアのバージョンアップが可能な上位機種を中心に順次増えているものと思われる。
●凄く速くはないが常に高速 今回のSDHCカードは「Class 2」となる。Classは最大値ではなく、リアルタイムに連続書き込みされる状況でのカードの制御を規定するとされているので、最低保証値と考えて良いだろう。この場合の最低保証値は2MB/secだ。 基本的には、動画のストリームなどを書き込む際に、一部のSDカードではかなり遅くなってしまい、書き込みに支障が生じる状況があったことへの対策と思われる。ただし、この製品では“当社規定条件での数値”として最大5MB/sec転送タイプとも記されている。 最大値20MB/secを謳うSDカードとの対決は興味深いところだが、結果はリード/ライトのいずれにおいても、SDの方が良好な結果となっている。 ただし、ライトについてみると、SDのほうは、最良値と最悪値の差が12倍以上に達するのに対し、SDHCでは1.5倍以内に納まっている。また、SDの最悪値は0.824MB/secなのに対し、SDHCでは最悪値でも5.743MB/secと公称値を超えている。 つまり、SDHCはSDよりも常に高速ではないが、組み合わせる機器を選ばずに安定して読み書きできると考えていいだろう。 これが、「RP-SDR04GJ1K」固有の性質なのか、SDHCに共通した性質なのかを確認するためにも、サンディスクのSDHCカードの登場が待たれるところだ。
●カードリーダによって異なる速度 SDHCについては以上だが、今回、印象的だったのは、カードリーダによる性能差だった。 従来は、CardBus対応の松下のPCカードスロットアダプタが最速で、USB経由の製品とは大差があったのだが、その差が縮まっている。速度を理由にCardbus型にする必要性は、もうないと言っていいだろう。 ただし、USB型はカードリーダによる差が大きい。特に、SDについてみると、アイ・オーと日立マクセルが速く、パナソニックがやや遅れ気味、バッファローが遅いという結果になった。 バッファローのライトは特に遅く、実際にテスト時間が長く感じるほど差があった。念のためにUSBケーブルやSDカードの交換なども試したのだが効果がなく、いろいろ条件を変えてもこの傾向は変わらない。ファームウェアのバージョンアップが簡単かつ確実にできるなどアイ・オーを上回る部分もあるだけに、今後のバージョンアップに期待したい。 ●メモリーカード (2006年7月24日) [Reported by date@impress.co.jp]
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