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マイクロソフト、Vistaのビジネス利用における新機能を紹介
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あらゆるビジネスバリューを提供 |
6月12日 開催
マイクロソフト株式会社は、2006年末から出荷が予定されている次世代のWindows「Windows Vista」のビジネス利用における新機能/強化機能を説明するセミナーを開催した。Vista導入による生産性の向上とモバイル&コラボレーション機能の強化について説明した。
Windows本部 ビジネスWindows製品部 マネージャ 中川哲氏 |
セミナーでは同社 Windows本部 ビジネスWindows製品部 マネージャ 中川哲氏が、USBメモリでシステムキャッシュを拡張する「Ready Boost」や、強化されたサーチ機能、PCのパフォーマンス低下を防ぐ「Low Priority I/O」と「Super Fetch」を紹介。Vistaは、ユーザーが素早く快適にビジネスに取り組んでいけるようにするものであると説明した。
次いで、モバイル&コラボレーション機能の強化として、P2Pのコラボレーションツール「Windowsグループ作業ツール」のデモンストレーションを行なった。
●USBメモリでパフォーマンスを向上させる
Ready Boostは、USBメモリをシステムキャッシュの拡張として利用する技術。PCにスロットの関係からメモリを増設するのが難しい場合でも、同技術を利用することでシステムキャッシュを拡張し、PCのパフォーマンスを向上させることができる。
USBメモリにはシステムを高速化するデータだけがロードされ、アプリケーションのデータやシステムデータはロードされない。USBメモリが誤って引き抜かれた場合でも、システムやアプリケーションへの障害は発生しないという。
USBメモリを接続し、メニューから「システムの高速化」を選択することでReady Boostを利用できる |
Ready Boostを利用するには、USB 2.0接続のメモリをPCに接続し、表示されるメニューから「システムの高速化」を選択することで利用できる。
同氏は、「PCへメモリを追加するのが難しい場合でも、Ready Boostを利用すればHDDへスワップにいくよりは高速に動作させることができる」と語った。
●強化されたサーチ機能
強化されたサーチ機能として、検索結果のサムネイル表示や、閲覧ペインにプレビューを表示する機能のほか、インデックス化によるサーチの高速化が紹介された。Vistaでは、インデックスエンジンがバックグラウンドで常時動作しており、検索時にはインデックスを利用して検索結果を高速に提供できる。
なお、強化されたサーチの各機能は、新しいユーザーインターフェイスのWindows AeroがOffでも利用できる。
検索結果のサムネイル表示 | 閲覧ペインにプレビューを表示 |
●Low Priority I/OとSuper Fetchで体感スピードの低下を防ぐ
インデックス化にスケジューリングの機能はなく、常時実行されている |
Low Priority I/Oは、アプリケーションやバックグラウンドのサービスに対して優先順位を設定して実行することで、ユーザーの体感スピードの低下を防ぐ技術。例えば、ユーザーがアプリケーションを起動した場合には、バックグラウンドでのサービスを一時停止し、ユーザーのアプリケーションを優先する。
同氏は、「Vistaには、インデックスエンジンやデフラグツール、Windowsディフェンダーなど、I/O系のバックグラウンドサービスが多くあり、ユーザーの体感スピードが遅くなるのではないか、という質問がよくある。しかし、VistaではLow Priority I/Oが搭載されたことで、ユーザーのアプリケーションの優先度を高く設定して実行することでパフォーマンスの低下を防ぐことができる」と説明した。
Super Fetchは、バックグラウンドのサービスよりも、ユーザーのアプリケーションを優先してメモリにロードするメモリ管理技術。
Windows XPまでは、「Most Recently Use Memory Algorithm」という、最近よく使ったアプリケーション/サービスを優先するシステムだった。Vistaでは、エンドユーザーが直接使用したアプリケーションが優先的にメモリにプリロードされ、ユーザーに快適な操作を提供する。
同氏は、「ディフェンダーやデフラグツールなどバックグラウンドでのサービスはユーザーが快適にPCを利用できるようにするサービス。一方、Low Priority I/OとSuper Fetchは、エンドユーザーが操作を行なったときに不快感を与えずに、ユーザーが素早くアプリケーションを使えるようにするもの。快適で素早くビジネスに取り組んでいけるようにすることがVistaのビジネスエリアにおける価値である」と語った。
●P2Pのコラボレーションツール
モバイル&コラボレーションの強化として、少人数向けのコラボレーションツール「Windowsグループ作業ツール」が紹介された。Power Pointを利用したデモが行なわれ、2人で編集を行なう様子や、ファイルの送信などが実演された。
同ツールは、アドホック通信をサポートし、ネットワークのインフラがなくとも利用することができる。音声によるコミュニケーションについてはサポートせず、また10人以上でのコラボレーションについてはLive Meetingを利用して欲しいとした。
ホスト側の画面 | 参加者側の画面 |
□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/
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(2006年6月12日)
[Reported by matuyama@impress.co.jp]