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アルプス、プライベートショー「ALPS SHOW 2006」開催
~UWBモジュール、HDD用TuMR薄膜ヘッドなどを展示

ALPS SHOW 2006

会期:5月24日~26日

会場:新高輪プリンスホテル



 アルプス電気株式会社は、プライベートショー「ALPS SHOW 2006」を開催した。会期は5月24日~26日で、会場は新高輪プリンスホテル。なお、入場には招待券が必要となる。

 今回のメインテーマは「二酸化炭素排出量削減に向けたLCAの取組み」。LCAとは“Life Cycle Assessment”の略で、資源採取/製造/使用/廃棄に関するすべての工程での資源消費、排出物量を計量し、環境への影響を評価する方法。新製品では小型化や製造過程の見直しなどにより二酸化炭素の排出量を削減しているという。

 展示は、インプットデバイス、センシングデバイス、コネクタ、高周波デバイス、光学デバイス、表示デバイス、磁気デバイス、オートモーティブの8分野で行なわれている。

入り口付近には製造している部品が並ぶ

●UWBやBluetooth & 無線LANコンボのモジュール

 高周波デバイスのコーナーでは、UWB用通信モジュールとBluetooth & 無線LANモジュール、携帯機器向け1セグ、1セグ/3セグ対応チューナ、地上デジタルチューナなどを展示。

 UMB用通信モジュールは、半径2m~3mで転送速度480Mbpsを実現する製品で、PCやセットトップボックス、PC周辺機器などでの採用が見込まれている。新製品では高密度実装と高周波回路技術により、小型化を実現したという。

各無線機器の特徴 デバイス側に搭載されるUMBモジュール ホスト側に搭載されるUMBモジュール(MiniPCI)

 ワイヤレスLAN & Bluetoothコンボモジュールは、IEEE 802.11b/gとBluetoothの送受信機能を1チップに収めたモジュール。1チップ化により基板への実装面積を減らせるのが特徴。

Bluetooth & 無線LANコンボモジュール こちらはIEEE 802.11b/gに対応した小型モジュール IEEE 802.11a/b/g対応のMiniPCI製品

 1セグ/3セグ対応チューナは、UHFでの1セグメントデジタルTV放送のほか、VHFで放送されるデジタルラジオの受信にも対応したもの。本体サイズは14×14×1.5mm(幅×奥行き×高さ)で、携帯機器への搭載が見込まれる。

1セグ/3セグ対応チューナ。デジタルラジオ放送にも こちらは1セグのみ対応のチューナ 参考出品の富士通製ユビキタスビジュアル端末「.u Visual」。1セグデジタルTV受信、3セグデジタルラジオ受信、TV電話、無線LANによるWebブラウジングが可能

●0.85インチHDDで12GB/プラッタを実現するヘッド

 磁気デバイスのコーナーでは、HDD用TuMR薄膜ヘッドおよび垂直記録ヘッドを展示。

 TuMR薄膜ヘッドは、従来のGMRヘッドと比較して解像度を向上させ、190Gbit/平方インチ(0.85インチHDDで8GB/プラッタ)を実現した製品。

 新開発の垂直記録ヘッドでは、さらに狭トラック幅での記録性能を向上させ、250Gbit/平方インチ(同で12GB/プラッタ)を実現できる。

 同社のロードマップによれば、2011年にはCPP-GMR+PMRのヘッドの採用で、1プラッタあたりの容量を0.85インチで16GB、1.8インチで100GB、2.5インチで200GB、3.5インチで400GBにできるという。アルプスのHDDヘッドはWestern Digitalと東芝が採用している。

TuMR薄膜ヘッド 垂直記録ヘッド 今後のロードマップ
東芝の0.85インチHDD 東芝の1.8インチHDD Western Digitalの「Raptor X」にも搭載される

●折りたたみ可能なキーボードなど

 インプットデバイスのコーナーでは、折りたたみ可能なキーボードやプラスチック素材のタッチパネルなどを展示。

 折りたたみ可能なキーボードは、折りたたんた時はタブレット、開いたときはキーボード+スティックポインタとして操作できるキーボード。無線でPCと通信するほか、開閉時の信号も送信する。これにより、閉じた時と開いた時に起動するアプリケーションを切り替えられる。

折りたたみ可能なキーボードのコンセプトモデル 折りたたむとタプレットになる
こちらは携帯の形のもの。これはタブレットスタイル 開くと携帯電話のように入力可能 上部を回転して閉じるとリモコンスタイルに
スタイルによって操作する画面を変えられる

 タッチパネルに関して、従来品や他社製品ではガラスのものがメインだったため、使用上の不注意や衝撃により破損してしまうことがあるが、プラスチックを採用することで弾力性があり破損しにくくなっている。携帯機器などに向いており、ニンテンドーDSおよび同Liteにも採用されている。

プラスチックのタッチパネル ニンテンドーDSおよび同Liteにも採用されている

 そのほか、PC/燃料電池用小型水冷ポンプ、PCや携帯機器向けのSDカードやメモリースティック、ExpressCardのスロットなどを展示していた。

燃料電池用のマイクロポンプ。展示されているのはあくまでも仕組みを解説するためのもので、実際の製品ではない PCの水冷などに応用した例。こちらも仕組みを解説するためのもの
メモリースティック用のスロット miniSDやSDカード用のスロット ExpressCard用のスロット

□アルプス電気のホームページ
http://www.alps.co.jp/
□ALPS SHOW 2006のホームページ
http://www3.alps.co.jp/AlpsShow/
□関連記事
【3月16日】アルプス電気、200GB超プラッタを実現するHDD磁気ヘッド
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0316/alps.htm
【2004年5月26日】アルプス、プライベートショー「ALPS SHOW 2004」開催
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0526/alps.htm

(2006年5月25日)

[Reported by ryu@impress.co.jp]

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