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メルコ、2005年度は過去最高の利益を達成
~バッファローは事業改革を実施

5月1日付で取締役会長に任命される牧誠氏

4月27日 発表



 株式会社メルコホールディングスは27日、2006年3月期の通期決算発表会を開催した。売上高は前年比8.9%増の1,158億3,900万円、営業利益は同14.2%増の63億900万円、経常利益は同17%増の64億5,600万円、当期純利益は同49.5%増の36億7,700万円となった。予算未達ではあるが、売上高/利益ともに好調だった2004年度通期を上回り、過去最高となった。

 下期では円安の影響を受け、約20億円のコスト増となったが、原価低減効果および高付加価値製品の拡販などの取り組みにより、粗利率低下を最小限にとどめた。

 製品別の売上高は、メモリが385億7,900万円、ストレージが407億9,300万円、ネットワークが210億8,100万円(うちブロードバンドが176億5,600万円)、その他が153億8,600万円と、全製品分野において前年通期から売上げが向上した。

 各分野の詳細を見ると、メモリ事業では、DRAMメモリの相場が想定より下落したが、販売価格が安定したため利益に貢献した。加えて、USBフラッシュの市場需要が高まったことで、前年比35%増の売上げを達成。メモリ全体で前年比2.3%増となった。

 ストレージ事業では、DVDドライブ市場が縮小したが、「TeraStation」を始めとする外付けHDDが好調。また、外付けHDDの市場シェアの拡大効果もあいまって、前年同期比9.2%増の売上高を達成した。

 ブロードバンド事業では、ハイパワータイプやMIMOの無線LAN製品など、市場を先取りした新製品群が好調で売上げに貢献し、8.4%増の売上げとなった。また、ゲーム機「ニンテンドーDS」および「PSP」に同社の無線LAN接続技術「AOSS」が採用されたこともあり、同社の市場シェア拡大を後押しした。

5月1日付で代表取締役社長に任命される斉木邦明氏 メルコグループの店頭シェア 2006年3月期の通期決算
上半期/下半期の比較 製品別売上げ メモリ事業の状況
ストレージ事業の状況 ブロードバンド事業の状況

 バッファローは、今後の市場拡大戦略の一環として、5月1日より機構改革を行なう。主にホームネットワークやデジタル家電など、今後大きく成長する市場を見込み、「市場開発本部」を設置。デジタルホーム事業部、NAS事業部、市場開発営業部を配下に置き、新たな成長市場の開発を目指す。同事業部は5月1日付で取締役会長に任命される牧誠氏が率いる。

 一方、成熟したPCコンポーネント事業部およびストレージ事業部は整理統合され、PCコンポーネント事業部となる。既存分野製品の収益性および効率性を高めるのが目的。同事業部は5月1日付で代表取締役社長に任命される斉木邦明氏が担当する。

 2つの事業に分離した理由について牧誠氏は、「新規市場の開拓にはコストを気にしないチャレンジが欠かせないし、既存市場の確保にはコストダウンが必要。2つの事業を分離することで、メルコの技術力とノウハウがフルに発揮でき、“成長力”と“収益力”が両立できる」と説明した。

 2007年3月期の業績見通しは、売上高が19.1%増の1,380億円、営業利益が7.8%増の68億円、経常利益は5.3%増の68億円、当期利益は8.8%増の40億円を見込んでいる。

2007年3月期業績見通し 2007年3月期製品別見通し

□メルコホールディングスのホームページ
http://www.melco-hd.jp/
□ニュースリリース
http://melco-hd.jp/news/2006/0426-1/tanshin.htm
http://melco-hd.jp/news/2006/0426-6/jinji.htm
□関連記事
【10月26日】メルコ、2005年9月中間期決算を発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/1026/melco.htm

(2006年4月27日)

[Reported by ryu@impress.co.jp]

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