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フリースケール、ツクモロボット館で8bitマイコンキットを販売

DEMO9S08QG8

4月28日 発売

価格:6,000円



4月4日に公開された、DEMO9S08QB8をベースに作られた電子ガジェット類

 フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社は、28日から秋葉原のツクモロボット館で、8bitマイコン評価キットを販売すると発表した。

 販売されるのは「DEMO9S08QG8」というキットで、モトローラ68系の8bitマイコン「MC9S08QG8」評価ボード、統合開発環境「CodeWarrior Development Studio」などがセットになっている。価格は6,000円という。

 評価ボードはUSB端子を備えており、PCと簡単に接続できる。マイコンにはフラッシュメモリが搭載されているので、プログラムの転送も簡単だ。またボードには、LED、電位差計、光センサなどが実装されている。

 ロボット王国で扱われるのは、今後、3軸加速度センサやモータ・ドライバの開発評価ができる評価ボードが発売予定のため。ロボット部品のカテゴリーで扱われるわけだ。加速度センサーは5月終わりに発売の見込み。

 8bitマイコンの評価ボードは、通常は組み込み機器用の評価や学習用に使われるもので、一般市場で販売されるのは、ちょっと珍しい。いや、正確にいえば、'70年代に“マイコン”と呼ばれて販売されていた「TK-80」や「LKIT-8」などがあったが、マイコンがパソコンになっていく過程でPCショップなどでもみかけなくなっていった。

 フリースケールが、このようなキットを民生用に販売しようとするのは、1つはフリースケールというモトローラから分社した会社の知名度向上というかブランドの浸透だ。しかし、もう1つはこういうキットに触れることによってハードウェアやシステムへの興味を持ってもらいたいからだという。

 PCというプラットフォームのハードウェアもソフトウェアも巨大になった現状では、半田ごてを握る機会はほとんどないし、裸の基板に触れる機会すら少なくなっている。組み込み分野の開発についても、実際のボードには触れずシミュレータ上で事足りてしまうことも多いのだ。

 なお、フリースケールでは、電子工作キット制作コンテストも開催しており、その優秀作を使った夏休み電子工作教室なども開催する予定だ。

 さすがに今回の評価ボードは完成品であり、半田ごての出番はないが、かつて8bitマイコンで鳴らした、腕に覚えのある方々には手頃なおもゃとして面白いと思う。マイコンがマイクロコントローラではなく、マイクロコンピュータだった頃を知る人ほど、少ない資源を活用した面白い用途が開発できるかもしれない。

□フリースケールのホームページ
http://www.freescale.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.freescale.co.jp/media/news2006/0426_DEMO9S08QG8.html
□製品情報(英文)
http://www.freescale.com/webapp/sps/site/prod_summary.jsp?code=DEMO9S08QG8
□ツクモロボット王国のホームページ
http://www.rakuten.co.jp/tsukumo/
□関連記事
【4月5日】フリースケール、関西地区の事業を強化
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0405/freescale.htm

(2006年4月26日)

[Reported by date@impress.co.jp]

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