|
エプソン、液体プロセスによるシリコン膜形成技術を開発
4月6日 発売 セイコーエプソン株式会社とJSR株式会社は共同で、液晶TFTディスプレイに利用可能な、液体プロセスによる高性能/低コストなシリコン膜を開発した。 今回開発されたシリコン膜は、液体材料を回転塗布して形成したもの。そのシリコン膜を使って作成した低温ポリシリコンTFTは、従来のCVD製法で作成されたTFTと同程度の性能を有するとしている。 従来のTFTディスプレイの生産は、巨大な真空装置とフォトリソグラフィー装置を必要とし、高コストで環境負荷が高いという問題があった。今回開発した高次シラン化合物を利用する方式は真空装置を必要としないので工程が減り、生産コストを引き下げることができたという。 回転塗布で形成した新シリコン膜でTFTを試作してみたところ、移動度が108平方cm/Vsで、従来の製法で作成されたものとほぼ同等の性能を示した。また、印刷によるTFT形成の可能性さぐるため、インクジェット法でシリコン膜を形成。そのシリコン膜でTFTディスプレイを試作すると、6.5平方cm/Vsの移動度を示し、インクジェットプロセスに改良の余地はあるが、印刷によるTFT形成の可能性があることを示したとしている。 両社は、今回の研究成果を低コスト/低環境負荷な電子デバイスを製造するためのテクノロジとして提案するとともに、応用展開の可能性を探り、実用レベルでの技術確立を目指すとしている。 □エプソンのホームページ (2006年4月6日) [Reported by matuyama@impress.co.jp]
【PC Watchホームページ】
|
|