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ソニー、知る、考える、働きかける、ソニーの身近なインテリジェンス展12月16日 開催 ソニーは、12月17日~18日、銀座ソニービル8階 SOMIDO(ソミド)ホールで、ソニーの知的な製品/サービス/新技術を紹介する「知る、考える、働きかける、ソニーの身近なインテリジェンス展」を開催する。入場料金は無料。開催に先がけ、16日に記者内覧会が開催された。 ソニーでは、カメラやマイクなど各種センサーや入力からユーザーの存在やニーズを把握し、ユーザー情報やデータベースを使って、適切なサービスやコンテンツを提供する技術を「インテリジェント・アプリケーション」と呼んでいる。今回の展示会は、インテリジェント・アプリケーションを体感してもらうことを狙ったイベントだ。 展示されているのは、「スゴ録」「ウォークマンA」などの販売中の商品のほか、インターネット上でのテレビ番組情報提供サービス「テレビ王国」での新サービス「MyEPG」、ケータイ向けサービス「フォトナビ・ワイン」、お台場メディアージュなどで公開されたことのある顔画像認識技術をエンタテインメント用途に用いた「Okao-Attacker」、業務用カメラの「カメレオンアイ」、そして腕に2軸追加され、頭部にカメレオンアイを積んだ新しい「QRIO」の7つ。 「スゴ録」はキーワード登録や、独自の嗜好抽出アルゴリズムを使った自動学習機能「X-おまかせ・まる録」を持ち、自動的に録画し、また番組の種類ごとに振り分けてくれる機能を持つ。1週間に2万番組とも言われる膨大な放送番組の中から自分が見たい番組を自動的にフィルタリング/蓄積してくれるというわけだ。 会場ではほかに写真に音楽とエフェクトをつけてプロモーションビデオのようなものを簡単に作ることができる「x-Pict Story HD」をデモしている。 「ウォークマンA」のコーナーでは、再生中のアーティストに近いジャンルのアーティストをライブラリから紹介する「アーティストリンク」、よく聞く曲だけを集めてシャッフルする「インテリジェントシャッフル」、楽曲の発表年に合わせてシャッフルする「タイムマシンシャッフル」など、PCにインストールする「CONNECT Player」との連携をアピールしている。また漢字表記のアーティスト名の読み仮名順ソートに対応した点なども強調していた。
「テレビ王国」はSo-netのテレビ番組情報提供サービス。20日から現在のメンバーサービスをリニューアルし、サービス開始される「MyEPG」を先行デモ紹介している。 ソニーが開発した推薦エンジン「Voyager Engine」を採用し、ユーザーの録画予約や閲覧データから嗜好を自動学習し、推薦する。キーワードを登録しておくだけで自動的にTV録画チューナー搭載のVAIOで番組を録画しておくことができる。リモート録画予約サービス「iCommnd(アイコマンド)」対応PCならば携帯やPCから自宅のVAIOへ遠隔録画予約することも可能だ。 「フォトナビ・ワイン」は携帯電話でワインラベルの写真を撮ってメール添付して送ると、そのワインの情報が入手でき、また欲しければ購入することもできるサービスだ。株式会社ゼータ・ブリッジが提供している。 データベースに登録されているワインの種類はおよそ3,000種。斜めから撮影したり、レストランなど照明の暗い場所で撮影した場合でも9割以上、認識可能だという。将来は日本酒や焼酎などにもサービス範囲を広げていきたいそうだ。 「Okao-Attacker(オカオアタッカー)」は顔画像認識を使ったエンターテイメントアプリケーション。顔をリアルタイムに検出し、顔で玉を跳ね返したりする遊びができる。ソニー・コンピュータサイエンス研究所、ソニーインテリジェンス・ダイナミクス研究所が開発した認識技術を使っている。今後、顔をトリガーとしたさまざまなアプリケーションへの展開が考えられるという。以前、ソニーコンピュータサイエンス研究所展で紹介されていたものだ。 「カメレオンアイ(RPU-C1833)」は超広角レンズと歪除去/画像展開用リアルタイム画像処理エンジンを搭載した小型カメラモジュールだ。本体サイズは39×30×28mm(幅×奥行き×高さ)、重量は卵1個分ほどの65g。小型魚眼レンズを使用することにより、水平180度、垂直180度(水平設置時)の視野を円形画像として撮影する。外部機器なしでカメラ単体で歪除去、任意画角切り出し、画像合成をリアルタイムに行なうことができる。 来年の3月中旬からサンプル出荷予定で、価格は105,000円。全方位カメラのほか、ATM端末、車のドライブレコーダー、ドアへの埋め込みなどの用途を検討しているという。
「QRIO」は3年ぶりにリニューアル。頭部の測距センサーを積んでいたところに上記「カメレオンアイ」を搭載し、顔検出/動体検出の視野角が従来比で3倍の約150度になった。これによりQRIOは、広い視野で複数の人の顔を認識し、手を振るなど大きな動きを見つけて電子的にズームインすることができるようになった。また手首部分に2軸を追加し、腕が7軸となった。 内覧会ではQRIOが一辺15cm、重さ60gの積み木4つを縦に積んでいくデモが行なわれた。周囲に置かれたブロックを探し、接近して把持、運搬して、きちんと積んでいく。積み木を積むためには、底面が地面と平行になるように腕の姿勢を決めて、それを維持しなければならない。 さまざまな技術が統合されたQRIOは、今後、ソニーの開発するインテリジェント・アプリケーションの研究開発用プラットフォームとしても用いられていくという。
なお、週末の一般公開時には、内覧会では見せなかった、初公開の新しいQRIOダンスも見せてくれるとのことだ。 □ソニーのホームページ (2005年12月16日) [Reported by 森山和道]
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