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2005国際ロボット展開催
~産業用ロボットからパックマンロボットまで

会場:東京ビッグサイト

会期:11月30日~12月3日

入場料:1,000円(学生、15人以上の団体は1人500円/事前登録者は無料)



 11月30日、「2005国際ロボット展(iREX2005)」が東京ビッグサイトで開幕した。日本ロボット工業会と日刊工業新聞社の共催で、今回で16回目。テーマは「RTが未来を拓く―モノづくりからパーソナルまで―」。152社、40団体が出展し、各種産業用ロボットのほか、愛知万博にも登場した非製造業向けのサービスロボットなどが実際にデモを行なっている。

 国際ロボット展は基本的に産業用ロボットの展示会だが、最近はサービスロボットの展示にも力が入れられている。

 今回は「愛・地球博(愛知万博)」のNEDOプロトタイプロボット展にて登場した二足歩行ロボットや恐竜ロボットなど、各種ロボットが再び集合。多くの人の注目を集めている。テーマは、「2020年、人とロボットが暮らす街」。

ダンスパートナーロボット「PBDR」。東北大学大学院工学研究科・小菅研究室によるロボット 【動画】腰は3つの直動関節によるパラレルリンク構造でおじぎなどができる 【動画】人間の力に合わせて動く
「ロボビー」と「wakamaru」によるロボット漫才 産業技術総合研究所の「HRP-2」 子どもの顔を見て似顔絵を描くHRP-2。奈良先端大、和歌山大によるコミュニケーション研究の一環
産業技術総合研究所の二足歩行恐竜ロボット アクトロイド(右)も司会の手伝いをしている 遠目には人間に見える
鬼ごっこロボット「ASKA」。万博では子ども達とたわむれていた NECのチャイルドケアロボット「PaPeRo」 東芝のアプリアルファ「聞き分けアプリ君」。情報家電ロボットのコンセプトモデル
筑波大学山海研究室のロボットスーツ「HAL」。生体信号を読み取り人間の出す力の半分をアシストする 【動画】重量物を抱えたままスクワットも可能 手術トレーニング用の精密人体ロボット「イブ」

 「RT交流プラザ」は、各大学やベンチャー企業が出展しているゾーン。愛知万博のロボットは、こちらにも一部展示されている。

 バンダイ・ナムコによるブース展示もある。ロボットを使ったパックマン「パックマウス」が目玉の一つだ。パックマウスは、'80年に発表されたナムコの名作ゲームに、自立型知能ロボットによる迷路脱出競技「マイクロマウス」を融合させたもの。パックマン生誕25周年記念として製作された。

 一方、バンダイは「ロボット研究所」の研究成果を一部発表。掃除している様子が可愛い「BN-17」ほかが観客を集めていた。

パックマウス 小型のパックマンロボットが動き回る 【動画】パックマウスの様子
お掃除する「BN-17」 対話システムの研究のためのロボット「BD-51」 人間追従ロボット「BN-16」
愛知万博でお馴染み、接客ロボット「アクトロイド」 産業技術総合研究所のあざらしロボット「パロ」
日立のブースでは「EMIEW」がデモンストレーションを行なっている 掃除機ロボットも参考展示。直径25cmは世界最小直径の掃除ロボットで日本の部屋にも合うという
富士通フロンテックの荷物搬送ロボット「enon」。高さ130cm、重量は約50kg 背面に荷物を置くための場所があり、10kg程度のものまでを運ぶことができる 顔には6つのカメラがある
富士重工業の地雷探知ロボット 万博で使用された掃除ロボットも。富士重工業では掃除ロボットを既に実用化し、実際にビルで使われている 東芝と東芝ITコントロールシステムは音声認識/合成ボードを「KHR-1」を使ってデモ。他にもKHR-1はあちこちでデモに使われていた

 韓国からのロボットが多く出展されているのも今回の特徴だ。案内ロボットや掃除ロボット、ホビー用途のロボットなどがひしめきあって展示されている。12月2日には、日本と韓国それぞれのサービスロボットの現状について情報交換する「日韓サービスロボット・ワークショップ」も行なわれる。

ロボテクの「PGR01」 ロボティスはブロックのように結合してロボットを作れる「バイオロイド」をアピール ユジンロボティクスの掃除ロボット「iclebo」

 関西の次世代ロボット開発ネットワークRooBOのブースにもいくつか面白いロボットやRTが展示されている。

 各ベンチャー会社による小型ロボットのほか、ロボットの関節や床に埋め込める柔軟な触覚センサーなども展示されている。これはシリコンゴムにピエゾセンサを配置し導線性接着剤で配線し100%の曲げにも耐える。大阪大学産業科学研究所の菅沼教授、井上助手、同大の石黒教授、ATR知能ロボティクス研究所の宮下氏、十川ゴムらが共同開発した。

身長22.8cm、体重696g、自由度18の小型ロボット「PLEN」。Bluetoothを使って無線コントロールできる。システクアカザワから2006年3月に25万円で発売予定 【動画】動きの様子。「デスクトップホビーロボット」と銘打つだけあって可愛い動き
全長51cmの多脚歩行ロボット「ホワイトゴート」。リンク機構とサーボによる旋回機構を組み合わせた足を持つことで80cm/secでの移動と、自重3.5kgより重い約4kgの可搬重量を実現 阪大ほかによって開発された柔軟な触覚センサー

 そしてもちろん、普段は目にすることができない、多くの産業用ロボットが動き回る様子も見ることができる。パワフルで素早く、かつ滑らかな現代の産業用ロボットの姿は、サービスロボットとはまた違う機能美を持っている。

 また、画像認識やそれに応じた知能を備えるなど、産業用ロボットにも次世代化が進んでいることが分かる。2005年のロボット生産額は、自動車産業の設備投資増加や適応分野の拡大に伴い、約5,900億円だった2004年に対し、およそ7%増の6,300億円に達する見通しだという。

安川電機の「MOTOMAN-DA20」シリーズ。可搬質量20kgの双腕を持ち、人間にしかできなかった作業ができるようになった 【動画】同社ブース内の展示の1つ、ロボットバー 【動画】小型ロボット「HP3」シリーズのデモ
バイクを持ち上げて振り回す川崎重工業の重量物可搬ロボット。500kgのものをハンドリングでき、アーム延長キットで機種変更が可能 【動画】組み立てや機械加工の現場で「ロボットセル」を展開するファナックは全面的に知能ロボットを押し出したデモ展示を行なっている

 国際ロボット展の会期は12月3日まで。入場料は1,000円(学生、15人以上の団体は500円)。事前登録者は無料。

 12月3日には「ROBO-ONE GP in 国際ロボット展」も開催される。

「ROBO-ONE GP in 国際ロボット展」のリング。本試合は12月3日、15:00~16:00

□2005国際ロボット展のホームページ
http://www.nikkan.co.jp/eve/05ROBOT/
□関連記事
【11月14日】「2005国際ロボット展」、11月30日に開幕
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/1114/irex.htm

(2005年12月1日)

[Reported by 森山和道]

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