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ExpressCard版Gigabit Ethernetアダプタ
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ExpressCard/34対応Gigabit GEX-1000T | LANコネクタはスライド式 |
●巨大なファイルをコピーしてみる
テスト環境は、前回と同様に、「レノボ ThinkPad T43」を使用した。Pentium M 730(1.60GHz)搭載のA4モバイルノートで、チップセットはモバイルIntel 915GM Expressチップセット、いわゆるSonomaとして知られるプラットフォームだ。メモリは1GBを搭載している。
また、今回はLAN環境なので、転送先のPCとして「富士通 FMV-DESKPOWER H70J9/S」を使用した。こちらは、Pentium 4 530(3GHz)搭載のコンシューマー向けPCで、チップセットはIntel 915GV、メモリは512MBを搭載している。
ThinkPad、FMVともに、デバイスマネージャで内蔵Ethernetを確認すると、Broadcom NeXtreme Gigabit Ethernetが使われている。今回は、それぞれデフォルト設定のままでテストをした。それぞれの装置をバッファローのスイッチングHub「LSW-GT-8NSR」 にLANケーブルで接続し、FMV側で共有設定したフォルダにおいた3,483,430,916Byteのファイルをコピーしてみた。
このファイルは、MPEG-2で録画した2時間のテレビ番組だ。前夜に録画したテレビ番組を、朝、出がけにノートPCにコピーするのに、どのくらいのパフォーマンスが出るかという想定だ。
コピーは開いたフォルダからデスクトップへのドラグ&ドロップで、ドロップした瞬間から、コピー中のダイアログボックスが消えるまでの時間をストップウォッチで手動計測した。各環境ともに3回ずつ計測し、その平均値をとっている。
また、ExpressCardは、USB 2.0またはPCI Expressを接続インターフェイスとして使用する。この製品はPCI Expressを使用しているが、比較のために、バッファローのUSB LANアダプタ「LUA-U2-GT」を使ったテストも実施した。
今回、ジャンボフレームの対応環境が筆者の手元になかったため、こちらについては編集部でテストを行なってもらった。「富士通 BIBLO NX90L/W」にGEX-1000Tを接続し、デスクトップPCとのデータ転送時間を計測している。使用したファイル等は同じものだ。ほかのテスト環境とは異なるため、こちらは参考程度に見て欲しい。
転送時間 | 転送レート | |
---|---|---|
GEX-1000T | 2分19秒 | 25MB/sec |
内蔵GbE | 2分20秒 | 24.9MB/sec |
内蔵100BASE-TX | 5分30秒 | 10.6MB/sec |
LUA-U2-GT | 3分14秒 | 18MB/sec |
GEX-1000T (ジャンボフレーム) | 2分26秒 | 23.9MB/sec |
●まだ見えないExpressCardの行方
結果を見るとわかるように、ExpressCard、内蔵LANともに23MB/sec程度を実現している。数値的にはほとんど変わらず、多少ExpressCardの方が有利に感じるものの、これは測定誤差の範囲かもしれない。また、USB接続に比べると明確に速くなっている。ジャンボフレームに関しては、ほとんど測定誤差といえるもので、大きな差は現れなかった。
ExpressCardのGigabit Ethernet接続によって、内蔵Gigabit Ethernetと同等の速度が得られることは確認できた。しかし、Gigabit Ethernetの速度は、ExpressCardにとっては、まだ余裕のある領域ではある。より広い領域で、より多くの製品が登場し、ExpressCardのポテンシャルを生かせるようになることを望みたい。
□関連記事
【6月13日】初のExpressCard製品「ハギワラ HAD-EX5CF01」を試す
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0613/hagiwara.htm
【6月28日】プラネックス、ExpressCard/34対応のギガビットLANカード「GEX-1000T」(BB)
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/10118.html
(2005年7月26日)
[Reported by 山田祥平]