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初のExpressCard製品「ハギワラ HAD-EX5CF01」を試す
〜超高速CFカードアダプタの実力



ExpressCardアダプタ「HAD-EX5CF01」(左)とSanDiskのExtremeIII

 ハギワラ シスコムから発売された次世代PCカード規格ExpressCardアダプタ「HAD-EX5CF01」は、コンパクトフラッシュメモリやMicrodriveなど、CFタイプのデータを高速に読み書きできる54スロットタイプのアダプタで、同社によれば、従来のPCカードリーダーに比べ、5倍の速さで転送が可能であるという。パッケージでも、このことが大きくアピールされている。

 現時点で、ExpressCardスロットを持つPCは、かなり限定されるが、少しでも高速になるのはありがたいことなので、さっそくその威力を評価してみた。


●いよいよ始まるExpressCard時代

HAD-EX5CF01

 かつて、NEWCARDと呼ばれていたPCMCIA策定による標準規格ExpressCardは、サイズとして幅が34mmのものと54mmのものがある。長さと厚みに関しては両者ともに共通で、それぞれ75mm、5mmとなっている。

 ノートパソコンに装備されたスロットは、下段に従来のPCカードスロット、上段にExpressCardスロットといった二階建て構造になっていることが多いようだ。レノボのThinkPadやNECのLaVie Lなどに対応機がある。これらの製品では、スロットは54カード対応だが、54スロットには34カードも挿入できるので、実質的にはすべてのExpressCardが使えることになる。

 「HAD-EX5CF01」はCFカードを装着するアダプタという関係で、サイズ的に54カードにせざるを得なかったようだが、実際には34カード相当だ。

 製品パッケージにはドライバなどは添付されない。Windows XPでは、CFカードを装着した状態のアダプタをスロットに挿入すれば、そのまま大容量ストレージとして認識され、すぐにCFの読み書きが可能になる。

●大容量のCFを高速に読み込む

 ベンチマークテスト環境は、ThinkPad T43を使用した。Pentium M 730搭載のA4モバイルノートで、チップセットはモバイルIntel 915GM Express チップセット、いわゆるSonomaとして知られるプラットフォームだ。メモリは1GBを搭載している。なお、このThinkPadでは、スロットからカードが多少はみ出してしまう。これは、スロットの構造によるもののようだ。

 また、テスト用のCFカードは、1GBのSanDisk ExtremeIIIを使った。公称20MB/sec=133倍をアピールする現時点では最高速レベルの製品だ。

 ベンチマークテストプログラムは「FDBENCH v1.01」を使用した。転送するファイル容量は100MB/40MBとし、いずれも、3回計測して中間の結果を採用している。

 なお、参考として、手元にあった飛鳥の32bit/バスマスタ高速CardBusアダプタ「CF32A」でも同じテストを実施したほか、参考として、同条件におけるLEXAR の8GB 40倍速CFカードを使った場合の結果や、松下のCardBus対応 PC Cardアダプタ「BN-SDDAP3」に、PRO HIGH SPEED SDメモリーカード 1GBを装着し、ThinkPadでテストした結果も掲載した。

CFを挿した状態 ThinkPad T43に挿入した状態では、若干はみ出してしまった 製品のパッケージ

●CFがボトルネックに

ベンチマークテスト結果

 結果としては、ハギワラのExpressCardアダプタは、飛鳥のCardBusアダプタよりも、約20%高速だった。それでも133倍CFカードの公称値はクリアできていない。また、このテスト結果は、CardBusとExpressCardの違いというわけではないことは、CardBus経由のSDメモリーカードが倍近いスピードを叩き出している好結果を見ればわかる。また、40倍速のCFでは、ボトルネックが発生し、両者のテスト結果に大きな違いはない。

 大量のファイルを記録したCFから高速にデータを転送したいニーズは、デジタル一眼レフカメラの撮影結果をパソコンに取り込む場合だ。たとえば、ExpressCardアダプタを使った場合の実用スピードは、仮に満容量撮影済みのCFカードから1GB分のデータをPCにコピーした場合、1.4分で転送が完了する計算になる。

 余談だが、デジタル一眼レフカメラの高画素化にともない、やはりCF 1枚あたりの容量は大きい方がいい。8GBのCFなら、たとえばニコンのD2Xに装着すると、RAWファイルは約10MB、JPEGファイルは約2MB程度なので、RAW+JPEG同時記録で361枚撮影可能と表示される。実際にはもっと多く撮れるが、これだけ撮れることが保証されればまず安心だ。やはり、4GBではちょっと心許ない。

 大容量CFを使うと万が一のトラブルが怖いという論調もあるのだが、それでデータを失う確率よりも、撮影ロケーションでCFを入れ替えたり、撮影済みのCFを持ち運ぶ方が、リスクは高いという印象を持っている。

 だが、8GBの高速カードは現時点では存在しない、ぜひ、このアダプタの性能を生かせる大容量CFカードの登場を願いたいところだ。現時点で40倍速CFを使って20分程度かかっている8GBCFからのファイル転送が、10分程度で終わるはずなのだから、導入効果は抜群だ。10分が5分になることよりも、20分が10分になる方が感動は大きい。高速性は大容量でこそ生かされるはずなのだ。

 ただ、価格のことを考えると4GBの高速CFとこのアダプタの組み合わせは、きわめて導入効果が高いといえるだろう。

 ともあれ、初のExpressCard対応製品を世に出したハギワラシスコムのアグレッシブな姿勢は高く評価したい。今後は、その高速性を生かす、さまざまなカードが製品化されるだろう。PCI ExpressやUSB 2.0に直結できる強みを生かし、CardBusでは手の届かない領域での使い方が生まれることを期待しよう。

□関連記事
【5月16日】ハギワラシスコム、初のExpressCard対応CFカードアダプタ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0516/hsc.htm

(2005年6月13日)

[Reported by 山田祥平]

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