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ROBO-ONE GP in 秋葉原 & KHR-1ファーストアニバーサリー開催
7月2日、3日開催 ●ROBO-ONE GP in 秋葉原 7月2日、「ROBO-ONE GP in 秋葉原」が、秋葉原のダイビルで開催された。ROBO-ONEとはホビイストたちによる小型二足歩行ロボットによる格闘大会で、今回実施された「GP」大会は、そのなかでも上位のロボットたちによる競技会。 日本弁理士の会が主催する「弁理士の日 記念フェスタ」の1イベントとして実施されたもの。会場ではROBO-ONEのほか、ロボット工作教室、ASIMOによるロボット実演、知財トークショウなどが開催された。
もともと安定している上位陣によるバトル大会だけに、進行は危なげなく進んだ。これまでホビーロボットは、歩行動作と戦闘動作が連続していなかったが、今回の様子を見ると上位陣の間では、歩行しながらの方向転換や、歩行からすぐさま攻撃動作に移るなど、スムーズな動作や自分の慣性力を生かしながらの動作が当たり前になりつつあることを感じさせた。 歩行あるいは走行動作からそのまま蹴りやパンチを出すなど、自分自身の慣性力を全部相手にぶつけられるロボットが出てくる日も近いかもしれない。 ●KHR-1ファーストアニバーサリー 7月3日には「KHR-1ファーストアニバーサリーイベント」が浅草にあるROX3スーパーマルチコートで開催された。主催はラジコン部品メーカーの近藤科学株式会社。「KHR-1」発売一周年を記念して開かれた。 KHR-1とは同社が販売している二足歩行ロボットキット。身長34cm、重量約1.2Kg。17自由度を持つ。価格はオープンプライスだが実売12万円。ジャイロや無線キット、補強キットなど、さまざまなオプションを付けることもできる。 デザインや製作などをROBO-ONE常連者たちが手がけるなど、ROBO-ONE大会からのスピンアウト商品と言っても良い出自を持つ。二足歩行ロボットとしては低価格ながら、さまざまな「遊べる」要素を持っている、ホビー用としては初めての本格二足歩行ロボットキットだ。詳細は本誌で石井英男氏が連載中のコラムをご覧頂きたい。
今回のイベントは、KHR-1の発売一周年を記念して開催されたもの。原則として無改造のKHR-1を対象とした1対1のバトル大会が開催された。会場内はROBO-ONE同様ロボットマニアたちの姿が多かったが、家族連れの姿も目立った。浅草という場所柄、たまたま歩いていてこのイベントを知り、覗きに来た人たちも多かったようだ。
今回のルールでは、原則として大改造したものではなく、改造したとしても近藤科学の純正部品を組み合わせたもの、という規定がありながら、外装などを工夫したさまざまなKHR-1が登場し、会場を賑わせた。
ガレージキットを製作・販売している大日本技研もブースで参考出品した。同社はKHR-1にかぶせる、アニメ「装甲騎兵ボトムズ」に登場するロボット・スコープドックの外装を販売している。
大会終了後、西村ROBO-ONE大会実行委員長は「今回はずいぶん子供たちが来てくれて、ROBO-ONEをやり始めた頃を思い出す大会だった。KHR-1を通してROBO-ONEがさらに面白くなることを期待している」と語った。 現在出荷されているKHR-1は既に数千台。ROBO-ONEのみならず、二足歩行ロボット・ホビーの歴史に名前を残すキットとなったことは間違いない。 だが中には組み立てた後、ちょっとモーションを組んだだけで、その後の遊び方が分からず放置している人もいるはず。今後は、遊び方を提案したり、ユーザー同士のコミュニケーションを行なう場を提供する必要性がさらに増してくるだろう。「イベント」ではなく「日常」のなかに溶け込むことで、新しい遊び方も芽生えてくるはずだ。 自作二足歩行ロボットの裾野に相当するKHR-1。上位の「ROBO-ONE GP」。それぞれ、新しい流れが始まりつつあることを感じさせる週末だった。 □ROBO-ONEのホームページ (2005年7月4日)
[Reported by 森山和道]
【PC Watchホームページ】
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