2月8日 提訴

　株式会社ジャストシステムは8日、松下電器産業株式会社との特許侵害の係争について、東京高等裁判所に控訴した。

　松下側の主張である「一太郎」および「花子」の特許侵害を認め、両ソフトの製造中止と廃棄を命じた東京地裁の判決を不服としている。

　浮川社長は「今回の控訴にあたって」という一文を公開し、「そもそも発明の精神は、産業の発達に寄与することを本来の目的としているものであって、発明そのものの権利を乱用することによって技術の発展を阻害するものであってはならないと考えております」と述べ、「今後も私たちは、特許法の精神を尊び、社会の発展に寄与する新しい技術をご提案してまいりたいと考えております」としている。

　特に、スペースキーによる漢字変換が同社の発明である例を挙げ、自社が独自の技術開発に努めていること、ソフトウェア特許が特許法の規定上2002年に初めて認められたことを述べ、特定の範囲で認められた権利は拡大して適用されるべきではないという主張を行なっている。

　今回の係争では、一太郎および花子の新バージョンの発売日直前に判決が下されたことから、大きな反響を呼んでいる。

□ジャストシステムのホームページ
http://www.justsystem.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.justsystem.co.jp/news/2005f/news/j02081.html
http://www.justsystem.co.jp/msg/message.html
□松下電器産業のホームページ
(2月8日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://panasonic.co.jp/
□関連記事
【2月1日】ジャストシステム、東京地裁での敗訴を受け会見
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0201/just2.htm

(2005年2月8日)

[Reported by date@impress.co.jp]