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Macworld Conference&Expo 2005開幕速報

写真で見るiPod shuffleとMac mini

会場:San Francisco The Moscone Center
(モスコーニセンター)

会期:1月11日~14日(現地時間)



基調講演終了後、笑みをたたえてプレス向けのフォトセッションにのぞむスティーブ・ジョブズCEO。手にはMac mini、首にはiPod shuffleがかかっている

 1月11日(現地時間)、米サンフランシスコにおいてMacworld Conference&Expo 2005が開幕した。オープニングを飾る恒例の基調講演では、Apple Computerのスティーブ・ジョブズCEOが、「Mac mini」、「iPod shuffle」をはじめとする幾多の新製品を公開して、会場は興奮に包まれた。本稿では開幕直後の会場と基調講演から、Mac miniとiPod shuffleの速報レポートを実機写真を中心にしてお届けする。



●曲順は運任せ。機能をシンプルに割り切ったiPod shuffle

Apple Computerブースの正面に位置するiPod shuffleのデモコーナー。ストラップでずらりとiPod shuffleを吊り下げるという、想像を絶する斬新な展示スタイル

 iPodのラインナップとしてはじめてFlashメモリを搭載した「iPod shuffle」は、512MBと1GBというふたつのラインナップで登場した。日本国内では10,980円と16,980円で販売される。

 iPod shuffleがもっとも割り切った点は、液晶パネルを使った曲名表示はもちろんのこと、聞きたい曲のサーチなど考え方によっては音楽プレイヤーとして必須の機能をばっさりと切り捨てている部分だ。ちなみに、iPod shuffle本体の表面にはクリックできる箇所が5カ所あるが、それぞれ「再生/ポーズ」、「音量大」、「音量小」、「次の曲へ」、「聞いている曲の先頭へ」しかない。つまりユーザーがリスニング中に操作するのは実質3つの機能だけということになる。背面には、シャッフルの肝の部分ともいえる再生モードの切り替えスイッチがあり、シャッフルによるランダム再生と、リスト順再生、そして電源OFFの3つがスライドスイッチで選択できる。



iPod shuffleの表側。中央にある再生/ポーズボタンの周囲にボリュームの大小、曲のスキップ操作を行うボタンがあるだけというシンプルさだ。いずれのボタンにもクリック感がある。写真では左上に位置するUSB 2.0のコネクタは、ストラップを兼ねるカバーで覆われている iPod shuffleの裏側。スライドスイッチは電源OFF、シャッフル再生、プレイリスト順の再生を切り替える機能を持つ。ロゴの上に位置する小さなボタンはバッテリの残量チェッカーになっている。ヘッドホン端子はミニプラグ形状。従来のiPodのように横にリモコン用端子が用意されているわけではないシンプルなもの USB 2.0のプラグ部分が露出した状態。中央のボタンがなければ、USBメモリと見まがうようなデザインだ。実際、USBメモリとしても利用できる
表面には緑とオレンジのLEDが搭載されていて、クリック操作などが確認できるインジケータとしての役割を果たしている オプションとして29ドルで販売されるアームバンド。日本ではそれほど普及していないが、欧米ではジョギングやジムでの利用などを考慮してか、必須オプションの1つとなっている こちらは、iPod shuffle専用のドック。インターフェイスがUSB 2.0ということで、どちらかといえばスタンドと考えると機能がわかりやすい。前述のアームバンドをはじめ、iPod shuffle向けのオプションはすべて29ドルに価格が統一されている
単4電池を使ったバッテリパック。iPod shuffleの標準稼働時間である12時間を、さらに20時間延長する事が可能。ちなみに、日本国内でのオプションの価格は、3,570円に統一されている アウトドアでの使用を考慮したクリアケースは、ネックストラップも付いたスポーツケース。ちょっとした雨や埃などからiPod Shuffleを守る オプション品は、iPod shuffleより4週間ほど遅れて順次出荷される。日本国内では2月中の販売を予定している
展示ホールへと向かう中央のエスカレータ付近のバナーが、iPod shuffleになっていた サンフランシスコ市街にあるアドボードも約半数がiPod shuffleに変わっている

●Mac史上、もっともお手軽な本体となるMac mini

 低価格Macと噂されていた製品は、「Mac mini」としてその姿をあらわした。フットプリントは約16.5cm四方で、高さは約5cm。これまででもっともお手軽であるだけでなく、もっとも小さいMacの登場である。Mac miniの詳細なスペックはリリース記事を参照していただくとして、ここでは写真をもとに細部をチェックしていくことにする。

 Mac miniのフレームは酸化皮膜処理されたアルミニウム製。上部のロゴが入ったパネルはアクリル製と思われ、底面にはスリップ防止となるゴム素材が使われている。基調講演では静粛性も紹介されていたが、本体には静音動作のファンが1基だけ入っているということらしい。本体下部には吸気口、背面パネル部分には放熱口が用意されている。電源は外付けタイプで、専用コネクタがついた電源アダプタが付属している。

 正面にあるのは、電源オンやスリープ状態を表示する白色LEDと光学式ドライブのスロットのみ。左右の側面にはなにもなく、電源ボタンを含めてインターフェース類は背面に集中している。写真では、底面を撮影するため横置きした状態の画像もあるが、こうした使い方が可能かどうかはまだ確認がとれていない。後日開催される製品ブリーフィングなどで確認する予定だ。

 本体をぐるりと眺めてみたが、ユーザーが容易に内部にアクセスできるようなネジ類などはちょっと見つけにくかった。アップルストアによるBTOを中心に、光学式ドライブの交換、HDD容量の増量、メモリの増量、BluetoothモジュールやAirMac Express Cardの内蔵など、拡張のためのオプションはiMacなどとほぼ同等に用意されてはいるものの、ユーザー自身の手で拡張可能な部分は極めて少ないと思われる。特にメモリに関しては、DIMMメモリのスロットが一個のみ搭載されていると言うことで、メモリ増量を考えた場合、標準搭載の256MBとは排他使用になるので注意が必要だろう。

 Mac miniには、キーボードやマウスが標準では付属しない。もちろん低価格を際だたせるためという理由もあろうが、PCユーザーの2機種目、あるいはMacユーザーのセカンドマシンとしての用途が強く想定されているものと思われる。特にiPodを足がかりにしたPCユーザーのMacへの転換の第一歩として、既存のモニタはもちろん、極端なところPCのUSBキーボードやUSBマウスですらそのまま流用できてしまうのは、かなり魅力的に映る部分だ。ちなみにキーボードやマウスが付属しないMacは必ずしも初めてというわけではない。古くはMacintosh II、IIcxなどの時代には、今回とは理由が異なるにせよそれが一般的でもあった。

「Mac mini」。年配のユーザーには、アルマイト製の弁当箱を彷彿とされる方もいるかも知れない…というのはうがち過ぎか。もしも中央のアップルロゴが赤く、もう少し小さかったりしたら、かなり本格的な気もするデザインだ。奥に見えるのは専用のACアダプタ 前面のスロットがほぼCDサイズなのと、比較対象として置かれたマウスからMac miniの小ささを感じ取って欲しい 底面は吸気のためと思われるスリットがあるほか、すべり防止のゴム素材が目立つ。撮影のために横置きにしているが、こうした設置方法が推奨されているわけではない
基調講演で紹介された背面のインターフェイス類。FireWire 400は1基、USB 2.0は2基のポートが搭載されている。ディスプレイの出力はDVIとVGA(付属のDVI-VGAアダプタを使用)に対応している Mac mini実機の背面インターフェイスの様子。上部には放熱口がある。本体のコンパクトさから、ややポートの間隔が狭く配置されているので、コネクタ部分が大きめになっているケーブル類の使用は避けた方が無難なようだ。写真に写っているのは、LANケーブルを除いて、すべてApple純正品のサイズ 基調講演でジョブズCEOが紹介した“BYODKM”というはじめて聞く略語は、いま使っているディスプレイ、キーボード、マウスを使ってくれというメッセージ
本体が小さく、付属品も少ないだけに化粧箱も実にコンパクトになっている。店頭で購入しても気軽にお持ち帰りにできるサイズである iPod shuffle同様に、Mac miniのバナーも会場に登場している

□Macworld Conference&Expoのホームページ(英文)
http://www.macworldexpo.com/
□米Apple Computerのホームページ(英文)
http://www.apple.com/
□関連記事
【1月11日】「Macworld San Francisco」明日開幕
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0111/mw01.htm

(2005年1月12日)

[Reported by 矢作晃]

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