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メルコ、価格下落の影響で大幅な減益
〜付加価値戦略で下期巻き返しに意欲

メルコホールディングス 牧誠社長

11月1日発表



 株式会社メルコホールディングスは、2004年度中間期連結決算を発表した。

 売上高は、前年同期比0.1%増の503億8,300万円、営業利益は24.6%減の14億7,700万円、経常利益は25.3%減の15億900万円、当期純利益は46.6%減の6億6,900万円となった。

 売上高が微増となったものの、大幅な減益となったのは、「単価下落が予想以上に激しかった」(斉木邦明専務取締役)のが理由。

 「フラッシュメモリ、DVD、LCDという3製品が、前年に比べて25%〜半値というように、いままでに例がないほど、半端じゃない値下がりをした。この大幅な単価下落に、コストダウンへの取り組みが追いつかなかった」と説明した。だが、「これはあくまでも一時的なものだと判断しており、下期はここまでの値下がりはなく、利益を確保できるようになる」(牧誠社長)と見ている。

 製品別には、メモリ事業の売上高が13%増の174億1,400万円、ストレージ事業が5.3%減の178億5,500万円、ネットワーク事業が18.7%減の97億2,100万円、その他事業が31.5%増の53億9,100万円となった。ネットワーク事業のうち、ブロードバンド関連が20%減の78億3,800万円となっている。

 メモリ事業の成長を支えたのは、USBフラッシュメモリ。同製品は、台数ベースで前年同期比64%増、金額ベースでは30%増を記録するという好調ぶりとなった。

2004年9月中間連結決算 製品別情報(連結) メモリ製品の状況

 「台数では大幅な伸びを見せても、そこまで金額ベースが追いついていないのは、フラッシュメモリも価格下落の影響を受けているため。これまで東芝、Samsungだけからの供給だったものが、台湾からの供給が増加したことで、この上期に一気に価格が下落した。そのため、メモリの評価損や在庫補填も増加している。だが、この価格下落も下期は一段落すると見ており、下期は再び収益源にしていきたい」と話した。

 また、メモリモジュールに関しても、「デルなどのパソコンメーカーが大容量のメモリを出荷時点から実装するといったマイナスの影響もあったが、市場シェアを取りに行くことで、この分野でも前年同期を上回る実績になっている」(斉木専務取締役)という。

 ストレージ製品では、DVDが25%程度の価格下落という状況に追い込まれたこと、さらにCD-R/RW、MOは市場縮小により売り上げが減少したことなどがマイナス要素。しかし、HDD市場は全体的に一服感があるものの、外付けHDDが前年同期比25%増の伸びを見せており、「今後も、音楽や画像の配信が増加するに伴って、外付けHDDの売り上げを押し上げることができるだろう」としている。

 ブロードバンド製品に関しては、無線LANの出荷台数が前年同期比微増に留まったこと、単価が前年同期よりも26%ダウンしたことなどが影響しており、マイナス成長となった。

 だが、牧社長は、「今後、デジタルホーム化が進展するなかで、ホームネットワークをつなぐのは無線LANだと考えている。いまは一時的に伸び率が鈍化しているだけで、潜在ユーザーは多い。今後、簡単に設定できることやセキュリティ面でも安心であるということが訴えられれば、顕在化する」と話す。

 斉木専務も、「動画や画像ファイルを高速転送できるハイパワータイプや、リモートアクセスが可能な製品を投入することで新規市場を育成するなど、付加価値製品によって平均単価の引き上げにもつなげたい」と、付加価値戦略を加速する考えを示した。

 なお、通期見通しについては、すでに10月8日時点で下方修正を発表しており、売上高は、前年比3.2%増の1,070億円、営業利益15.8%減の44億円、経常利益は18.7%減の44億円、当期純利益は47.6%減の16億円としている。

 斉木専務は、「下期には営業利益で約30億円を目指すことになるが、前年下期も26億円の利益を計上している。上期の業績悪化要因となった製品群の価格下落が、ある程度下がりきったところまできており、利益が出せる体質への転換が可能になる」とし、「フラッシュメモリ、外付けHDD、ネットワークHDDといった既存カテゴリでのシェアの上昇や、唯一、アイ・オー・データ機器にトップシェアを取られている記録型DVDでのシェア向上のほか、無線LANでも松竹梅というように3段階の製品を用意するといった付加価値戦略、近々発表する予定のキャラクター戦略なども売り上げ拡大に貢献するだろう。

 また、有線および無線の製品群が出揃ってきたことで、法人向けに力を注ぐ予定で、バッファローの社内でも法人向け営業部門を強化した。さらに、海外向け事業についても、米国ではComp USA、Fly's、Micro Centerが当社製品の取り扱いを開始するなど地盤が出来始めた。5年後には、海外事業で全社売り上げの25%を占めたい」と話した。

 また、在庫削減にも積極的に取り組んでおり、「グループ全体では約60億円。バッファローだけならば48億円まできているが、私自身はまだ足りないと思っている。下期には50億円程度のところにまで圧縮したい」と話した。

 一方、牧社長は、「AOSSは、ほとんどの家電メーカーやプリンタメーカーと話し合いをしており、今後採用が進んでいくことになるだろう」としたほか、「海外事業に関しては、ようやくやり方がわかってきた。人が大切であるとともに、ブランド戦略も功を奏しはじめている。当初はカローラのようなイメージで売ろうとしたが、それは失敗した。むしろ、いまは米国の専門誌で高い評価を得るなどの実績を積み重ね、セルシオのようなイメージ戦略によって成功しはじめている」とした。

 そのほか、「三菱商事と共同で開始したデジタルリユースによる中古パソコン事業は、OSの再インストール費用などが発生し、そのままWindowsを入れ替えないで流通させている業者に比べて競争力がない。当社がそうした不法なことをやるわけにはいかないため、競争力を維持できない。今はこの事業に対しては情熱を失っている」と話した。

【お詫びと訂正】初出時、中古パソコン事業をオリーブルネットとともに開始したと記述しておりましたが、正しくはデジタルリユースの誤りでした。お詫びとともに訂正させていただきます。

□メルコホールディングスのホームページ
http://www.melco-hd.jp/
□ニュースリリース
http://melco-hd.jp/news/2004/1029/index.htm
□関連記事
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〜メモリ、ストレージ事業が伸張
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0511/melco.htm
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(2004年11月1日)

[Reported by 大河原克行 ]

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