約50mm相当肌色と木漏れ日、道のグレー、赤に緑に黄色、いろいろな色が破綻せずに写っている |
ワイド端3緑の透明感や光の感じが良く出ている。葉脈までしっかり写るのは500万画素の威力か |
約60mm相当逆にどの写真も髪の毛の写りは非常に大雑把。数本がまとまった感じになる |
●使用感は!?
持った感じは非常によく、薄型にありがちな「かっこいいけど持ちにくい」というタイプではない。片手でも両手でもしっかりホールドできる。ただし、親指の裏が場合によっては十字キーの[露出補正]ボタンにあたってモードに入ってしまうことがあった。起動時間やAFの反応、書き込み速度は良好。何時も筆者が気にする露出補正は、先に書いたように十字キーの上に割り当てられており、一発で呼び出せるのでそれなりに使いやすい。さらに下ボタンはレビューモードに割り当てられ、再生モードにしなくても画像の確認や拡大、削除、ヒストグラム表示が行なえる。いちいちモードダイアルを触る必要がなく便利だ。
残念ながらバッテリ駆動時間は液晶が大きいだけあってあまり良い方ではない。少し使っているとすぐにバッテリインジケータが減ってくる。ただし、いったん電源を落としある程度の時間がたつとフルの状態に戻るので枚数的にはそれなりに撮れる。十字キーの左下にあるボタンは1秒間の長押しでパワーLCDモードへ、普通に押すとディスプレイのモードが切り替わる。マニュアル露出が無いとは言え、リアルタイムヒストグラム表示が出来るので上級者にも好まれるだろう。以前、CAMEDIA AZ-1を使ったときに気になった、液晶で見た時の明るさ/コントラストとパソコンで表示した場合のギャップもまったくなく非常に安心して撮影できる。
画質に関しては、下の作例PHOTO-2で見られるように色乗りがなかなか良くトーンは柔らかい雰囲気で自然。ただ、500万画素機としては少し解像感が不足しているように思われる。特に髪の毛はテレ端でもワイド端でも寄っても引いても結果は同じ。数本がまとまった大雑把な感じであり、更に途中で切れているように写ってしまう。ローパスフィルタとシャープネスの兼ね合いだと思われるが、もう少しキッチリ出して欲しい。他の細かい部分の写りは500万画素級なのにこの点だけが残念な部分だ。
PHOTO-1 |
PHOTO-2 |
PHOTO-3 |
PHOTO-4 |
PHOTO-5 |
PHOTO-6 |
さて、もう一つの売りである手ブレ補正はなかなか強力! 常時モード2(シャッターを押した時に補正する)にしていれば普通に操作している分にはなかなかブレない。とは言え、テレ端はF5.0なのであまり明るい方ではない。ラフに扱っているとさすがにブレるのは仕方ないところだ。絶対にブレないわけではないので、セオリー通りきちんと構えて撮影してほしい。
この手ブレ補正自体に文句を言うつもりは全くないものの、どうも最近のデジカメは本機に限らずISO50~80程度とISO感度が低い。もちろんISO感度を上げれば取り合えず写るが、これではノイズが増えラチチュードも狭くなるので好ましくない。更にズームするとF値も上がり結果シャッタースピードは下がってしまう。従って普通の人が撮影すると手ブレが増えるので手ブレ防止機能を搭載する……といった流れだろう。しかしこれは筆者的には納得し辛い理屈である。常用の感度を上げるのが筋ではないだろうか。現在のフィルムで一般的な感度はISO400だと思われるが、現在それに一番近いのは富士フィルムのスーパーCCDハニカムのISO200が唯一の存在である。ほかは高くてもISO100、低いのだとISO50とフイルムとはかけ離れた値になっている。この部分を根本的に改善した上での手ブレ補正機能搭載であれば大歓迎だ。
|