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Intel、来週開催のIDFでデュアルコアプロセッサをデモ

9月7日~9日(現地時間)開催



 Intelは9月7日~9日(米国時間)の3日間にわたり、米カリフォルニア州サンフランシスコにおいて、同社製品の開発者向け会議である「Intel Developer Forum Fall 2004」を開催する。

 現在プロセッサ業界における最大の話題は2005年後半に各社が投入すると見られているマルチコアプロセッサだが、今回のIDF Fallでもそのマルチコアが話題の中心となりそうだ。

 先日、AMDがデュアルコアOpteronをオースチン事業所でデモしたと明らかにしたが、IntelもIDF Fallにおいてデュアルコアプロセッサをデモすることが明らかになってきた。

●40カ国から5,500人が参加

 毎年、春と秋の2回に分けて開催されるIDFは、最初に米国で開催され、その後世界各国で開催されるのが習慣となっている。今回のIDF Fallも、最初に米国サンフランシスコで開催され、その後インド、ロシア、台湾、中国、ブラジルと開催される予定となっている。IDF Springは日本でも開催されたが、日本での開催は毎年春のみというスケジュールになっており、今回も日本では開催されない。

 会場は、前回のIDF Springと同じサンフランシスコのモスコーンセンター サウスホールとなり、前回と同規模の40カ国より5,500人近くの参加者を集めて開催される予定となっている。展示会場に用意されたブースもすでに売り切れており、例年通り盛況であるということだ。

 今回、Intel製品の技術的詳細やロードマップなどが説明される技術トラックは19コース用意されており、全部で150を超える技術セッションが開催される予定となっている。

●最大の話題はマルチコアプロセッサとそれを支える製造技術

 基調講演は3日間すべてで開催されるが、初日に開催されるIntelの社長兼COO(最高執行責任者)であるポール・オッテリーニ氏による基調講演が最大の講演となる。

 オッテリーニ氏はその基調講演の中で、今最も熱いトピックといえるマルチコアプロセッサについて語るほか、そのマルチコアを支える製造技術についても説明する予定。今回Intelは、エンタープライズ向けのみならず、クライアント向けにおいてもデュアルコアの重要性に関して説明するものとみられており、その内容に大きな注目が集まっている。

 「Smithfield」の開発コードネームで知られるデスクトップPC向けのデュアルコアプロセッサや、「Yonah-2P」の開発コードネームで知られるモバイルPC向けのデュアルコアプロセッサ、エンタープライズ向けとしてはIA-64のデュアルコアプロセッサとなる「Montecito」、Xeon MPのデュアルコアとなる「Tulsa」などに関して、何らかの発表が行なわれる可能性が高い。

 同時にオッテリーニ氏は、それらのマルチコアプロセッサを製造する上で重要になる、次世代の製造技術についても語る予定だという。現在、ムーアの法則は、消費電力などさまざまな壁にぶつかっており、それらの課題をクリアしなければ、将来にわたりプロセッサの性能を上げていくのが難しくなる。オッテリーニ氏はその基調講演の中で、同社シリコン技術研究の最新の結果を利用して今後も半導体のパフォーマンスを上げていく方向性を示していくという。

 なお、オッテリーニ氏以外にも複数のジェネラルマネージャが、それぞれの部門について詳細を基調講演で説明する。エンタープライズビジネスを統括するエンタープライズプラットフォームグループはジェネラルマネージャのアブヒ・タルウォーカー副社長が基調講演に登場し、エンタープライズ市場向けのCPU、チップセット、プラットフォームなどに関する戦略を説明する。

 クライアント向けには、デスクトッププラットフォームグループ ジェネラルマネージャのルイス・バーンズ副社長とビル・スー副社長が登場し、デジタルホームに関する戦略などについて語る。また、モバイルプラットフォームグループ ジェネラルマネージャのアナンド・チャンドラシーカ氏がモバイル向け製品に関してのビジョンを説明する。

 最終日には例年通り、同社CTO(最高技術責任者)のパット・ゲルジンガー副社長が登場し、Intelの将来の技術について説明する。この中で、ゲルジンガー副社長は、インターネットをより安全かつスマートなものにする方策について説明していく。

●デュアルコアのデモでAMDとIntelが再びアピール合戦

 このほかにも、技術セッションなどでも、いくつかの新しい話題が飛び出しそうだ。予想されるのはWiMAX、UWBやWireless USBといった無線技術に関する新しい発表や、メモリに関するセッションでFB DIMMやDDR3といった次世代メモリに関する発表が行なわれる。

 初日に行なわれる基調講演の中でIntelはデュアルコアプロセッサの実働デモを行なうという。これまでIntelはデュアルコアプロセッサの概要や計画こそ明らかにしてきたが、実際に動作するデモを行なうのは今回が初めてで、要注目といえる。

 デュアルプロセッサ導入では、Intelと競っているAMDも、IDF Fallが開催されるモスコーンセンター近くの会場でプレス向けの説明会を行なうと報道陣に対して通知している。当然ながら、先日発表されたデュアルコアOpteronもデモされるものと見られており、こちらも目が離せない。

 春のIDF Springにおける64bitに引き続き、秋のサンフランシスコではデュアルコアを巡って両社のアピール合戦が行なわれることになりそうだ。

□Intelのホームページ(英文)
http://www.intel.com/
□Intel Developer Forum Fall 2004のホームページ(英文)
http://www.intel.com/idf/us/fall2004/systems/
□関連記事
【8月31日】AMD、デュアルコアOpteronをデモ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0831/amd.htm

(2004年9月2日)

[Reported by 笠原一輝]


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