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日本IBM、超小型デスクトップPC
「ThinkCentre S50 ultra small」発表会

横幅はテニスボール4個分

8月30日 発売

価格:113,400円~

連絡先:ダイヤルIBM
     Tel.0120-04-1992



向井宏之事業部長

 日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は、同社のA4サイズノートPCよりも小さい底面積を実現したデスクトップPC「ThinkCentre S50 ultra small」を8月30日から出荷すると発表した。

 同社のデスクトップPCラインの中核的製品と位置づけられるもので、企業やホームオフィスなどの机上での利用を想定した製品となっている。

 価格はオープンプライスだが、IBMダイレクト価格は113,400円から。

 今回の製品発表にあたり、日本IBMのPC&プリンティング事業 向井宏之事業部長は、「これは、IBMによるデスクトップPCの新提案。ThinkPadが動く価値を追求しているのに対して、デスクトップPCでは動かない価値を追求する。S50 ultra smallは、その第一弾製品」と語る。

 すでに米国では7月に発表しており、「予想を上回る好評ぶりとなっている」(向井事業部長)というが、「むしろ日本のオフィス環境に適した製品だといえる」(PC&プリンティング事業製品企画担当 落合敏彦氏)とも語る。

既存のデスクトップPCと比べると奥行きの浅さが際だつ 本体背面。右側の吹き出し口に上方排気用のアダプタ 工具無しでメンテナンスできる本体

 S50 ultra smallは、幅276mm×奥行273mmの底面積としたことで、17インチ液晶ディスプレイの台座とほぼ同等のサイズを実現。システム本体とディスプレイを重ねて机上に設置することで、オプティカルドライブや電源ボタン、USB接続などの操作性を高めている。

 「人間工学としても、ディスプレイの位置は、視線からまっすぐの方がよく、机上ではノートPCよりもデスクトップの方が角度的には臨ましいという結果もある」(落合担当)といったメリットもある。

 ThinkPadの設計開発ノウハウや同一の部品を利用することで、横幅はちょうどテニスボール4個分の大きさ。A4サイズのThinkPadに比べて92%、従来のS50の約70%の面積となっている。

ThinkPadと同じウルトラベイエンハンスドを前面に装備 内部構造。一直線のエアフロー 製品企画担当 落合敏彦氏

 また、プロセッサやチップセットといった熱を発生するコンポーネントを一直線上に配したことで、本体前面から外気を吸気、後方から排気するデザインを採用。効率的な熱対策および静粛性を実現した。

 「日本のオフィス環境では後方からの熱排気が向かい合わせの人に向いてしまうという問題もあるため、日本からの要求として、上方排気を可能にするようなアダプターを標準で用意した。これによって、熱を上方に逃がすとともに、壁につけて設置した場合でも、電源ケーブルや接続ケーブルのコネクタが保護できるといった効果も生んでいる」(落合担当)という。

 冷却効率も高く、CPUにはPrescott(プレスコット)コアのPentium 4も搭載可能となっている。単なる省スペースPCではなく、メインストリームのラインを担う力を持っている証だろう。

 さらに、ドライブやメモリなどの主要部品の取り外しなどが簡単にできるように、工具を不要にして着脱ができるツールレスデザインを採用。導入やメンテナンスなどの時間短縮を実現した。

 加えて、ThinkPadが採用している拡張ベイ規格の「ウルトラベイ エンハンスト」を同製品に採用したことで、ThinkPadで利用しているドライブを共有して利用できるといった特徴をもっている。

もう一度、机の上にPCを 広々としたデスクトップを 動かないがゆえの価値もある

 容易な取り外しができる一方で問題となるのが、セキュリティ面での対策だが、セキュリティー・ロック・システムの採用によって、ハードディスクとなどの物理的な盗難を防いでいる。同時にセキュリティー・チップの搭載やRapid Restore機能といったセキュリティ対策も図っている。

 同製品は5日間の納期で提供するThink Expressプログラムに対応しており、同プログラムを通じて16モデルが提供される。また、WindowsXP SP2も日本語版の出荷開始次第、対応モデルを提供する。

 CPUは、HTテクノロジPentium 4プロセッサ3E GHz(FSB800MHz)、Celeron Dプロセッサ325(2.5GHz/256KB L2キャッシュ/FSB533MHz)の2種類を用意。最上位の19V型TFTディスプレイをセットにしたHTテクノロジPentium 4プロセッサ3E GHz(FSB800MHz)搭載モデルでは、512MB×2、80GB、DVDマルチドライブが搭載される。

 向井事業部長は、「デスクトップPCに求められるのは動かない価値。机上でデスクトップPCを快適に動かせる世界を作ることが、IBMの新たな提案であり、今後もこの考え方をもとにした製品を継続的に投入していく」と述べた。

サポート体制も強化 ダウンタイムの削減 ラインナップ

□日本IBMのホームページ
http://www.ibm.com/jp/
□ニュースリリース
http://www-6.ibm.com/jp/NewsDB.nsf/2004/08261
□製品情報
http://www-6.ibm.com/jp/pc/tcs50us/
□関連記事
日本IBM、A4ノートより省スペースのデスクトップ
「ThinkCentre S50 ultra small」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0826/ibm.htm

(2004年8月26日)

[Reported by 大河原克行]


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