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Office 2004 for Mac体験版ダウンロードスタート
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5月19日 公開
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Mac BUでマーケティング&ビジネスデベロップメント担当ディレクターを務めるティム・マクドナー氏 |
マイクロソフト株式会社は、6月18日から発売を開始するMacintosh版Officeの最新バージョン「Microsoft Office 2004 for Mac」(以下Office for Mac)に関する説明会を開催した。
説明会にはMicrosoftのMac BU(Macintosh ビジネスユニット)で、マーケティング&ビジネスデベロップメント担当ディレクターを務めるティム・マクドナー氏とリードプロダクトマネージャーのメアリー・スターマン氏が出席し、概要の説明と製品のデモンストレーションを行なった。
Mac版Officeは、Word、Excel、PowerPoint、Entourage、MSN Messangerを含むオフィススイート「Microsoft Office 2004 for Mac Standard Edition」(以下、Standard版)と、単独パッケージの「Microsoft Word 2004 for Mac」、「Microsoft Excel 2004 for Mac」の計3製品が6月18日に、オフィススイートに「Microsoft Virtual PC for Mac Version 7 with Windows XP Professional」を加えた「Microsoft Office 2004 for Mac Professinal Edition」(以下、Professional版)が7月23日にそれぞれ発売される。
しかしティム・マクドナー氏は、Professinal版の発売日に変更はないものの、出荷の時点ではVirtual PC for Macが同梱されないことを公式にアナウンスした。
このVirtual PC for Macの出荷延期についてマクドナー氏は、現在RC1が提供されて開発の最終段階に入っている「Microsoft Windows XP SP2」に対応(同梱)するためと説明した。XP SP2を含むVirtual PC for Macの具体的な提供時期は明確にされず、今秋とのみ発表されるにとどまっている。また、当初の発売予定どおり7月23日に出荷されるProfessional版には“クーポン券”を同梱。Virtual PC for Mac(とWindows XP SP2)が完成次第、Professional版を購入したユーザーの手元へ直接届けられることになるが、手順の詳細についてはまだ決まっていないということだ。
クーポン券のみの同梱ということで、Standard版とProfessional版の内容は発売時点では同一。ユーザーは約1カ月遅れで提供されるProfessinal版を選択する場合、オフィススイートの入手がStandard版より遅れるデメリットと、単独パッケージでは29,800円となる「Microsoft Virtual PC for Mac Version 7 with Windows XP Professional」を9,800~10,000円先払いする形になるとはいえ、秋頃には入手できるという利点を天秤にかけることになる。
ちなみに、Windows XP Home Edition同梱版、Virtual PC単独版などVirtual PC 7関連プロダクトも今秋の出荷となり、詳細については追って明らかにされることになった。
またマクドナー氏は発売まで1カ月となったこの日、Office for Macの体験版の提供開始をアナウンスした。体験版は同社のMac向けサイト「Mactopia」で19日午後6時からダウンロードが可能となるほか、雑誌添付のCD-ROMなどでの提供も検討されている。
米国ではOffice体験版の提供を“Test Drive”の名称で従来バージョンのOffice v.Xから実施。Macworldをはじめとする各種イベントで体験版CD-ROMの配布を行なっていたほか、Mactopiaの米国サイトでダウンロードによる提供も行なわれていた。同氏によれば100MB以上の大きさにもかかわらず米国では20万件を超えるダウンロード数を達成したということで、ブロードバンド普及率の高い日本では、それ以上の成果に期待を寄せた。
なお、Macintosh本体にも、今秋以降Office for Macの体験版がプリインストールされる。同氏は「これはMicrosoftとApple両社の協調したマーケティングの成果」と良好な関係を強調した。
Office for Macの体験版に含まれるのはWord 2004、Excel 2004、PowerPoint 2004、Entourage 2004。もうひとつのコンポーネントであるMSN Messanger 4.0は、すでに単独でダウンロードによる入手が可能となっているため、今回ダウンロードできる体験版には含まれていない。体験版はインストールから30日間の利用が可能。製品版に含まれるほとんどの機能を試すことができるが、印刷ができないことや作成した書類に体験版であることを示す透かしが入るなどの制限がある。担当者によれば体験版は現行バージョンのOffice v.Xとハードディスク上で共存可能で、体験期間終了後はOffice v.Xへの復帰や製品版への移行が容易に行なえるとしている。
製品出荷にともなうプロモーションとしては、5月20日以降、主要販売店にOffice 2004 for Macの体験コーナーを設置して予約販売の受付を行うほか、Standard版の出荷日となる6月18日には、アップルストア銀座店においてローンチイベントが開催される予定だ。
「Microsoft Office 2004 for Mac」の日本市場向けパッケージ。向かって左がStandard版で右がProfessional版。プラスチック素材の外装で楕円柱というユニークなデザインになっている | 製品のデモを行なったリードプロダクトマネージャーのメアリー・スターマン氏 |
またこの日、リードプロダクトマネージャーのメアリー・スターマン氏は、公式にOffice for Macのパッケージサンプルを公開して見せた。今年1月に開催されたMacworldでスティーブ・ジョブズCEOによる基調講演のスライドで明らかにされてはいたものの、Microsoftとして公式に発表したのは初めて。Standard版は銀、Professional版は黒を基調としたデザインで、プラスチック素材の外装は楕円柱というユニークなデザインになっている。このパッケージデザインについて「デザインにこだわりを持つMacユーザーの嗜好を意識した」とマクドナー氏はコメントしている。
製品デモは1月のMacworldで行なわれた内容とほぼ同じで、Excel 2004のページレイアウト、チャート作成、Word 2004のノートビュー、音声メモ機能、PowerPoint 2004のプレゼンターツール、Entourage 2004のプロジェクトセンターなどが中心に披露された。日本向けの機能としてはUnicodeのサポートとグリフの強化をあげ、Office v.Xでは約9,000文字だったMS明朝、MSゴシックのグリフが、Office 2004 for MacではJIS X0213:2000に準拠し16,031文字まで拡張されている。
ちなみに、Windows向けの最新Officeでは14,965文字をサポート。また、新たにプロポーショナルフォント「MS P明朝」と「MS Pゴシック」がMac用フォントとしても提供されることで、MacとWindowsのあいだで文書をやりとりする際のレイアウトの崩れなどを解消することができ、ファイル互換性が向上している。マクドナー氏によればオフィススイートにおける81%のカスタマーが1週間に1回以上MacとWindowsの間で文書のやりとりをしており、プラットホームをこえた情報交換と共有がより重要との見方を示した。
マクドナー氏は、Microsoft Mac BUの組織概要に関しても言及。165人以上の従業員がレドモンド(Microsoftのあるワシントン州シアトル近郊)とクパチーノ(Appleのあるカリフォルニア州サンノゼ近郊)で勤務。20年以上にわたってMacプラットホームとMacユーザー向けの業務を行なっているMac専門の開発チームであると説明した上で、今後の製品ロードマップも現時点で2007年までをカバーしていることを明かし、MicrosoftとしてMacintoshビジネスが今後も継続されることを約束した。
□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/
□Mactopia(Office 2004 for Mac体験版ダウンロードページ)
http://www.microsoft.com/japan/mac/
□関連記事
【4月7日】マイクロソフト、Macintosh版「Office 2004」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0407/ms.htm
【1月9日】Macintoshとともに歩んだMicrosoftの20年
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0109/mw05.htm
(2004年5月19日)
[Reported by 矢作 晃]
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