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ようやく登場した8倍速対応DVD+Rメディアを試す
1月16日 発売 昨年の7月に規格が決定し、対応ドライブが先行発売されて、発売が待たれていた8倍速対応DVD+Rメディアが16日に発売された。メーカーはリコーで型番は「DRV-8XCW5」、種別は「for Data」、5枚組パッケージ、レーベル色はゴールドとなっている。 購入したのはツクモeX.で、1,779円(税別)だった、1枚あたり約355円だ。同じリコー製の4倍速対応メディア5枚組「DRD-4XPC5」は税別1,379円(税別)で販売されており、1枚あたり約275円になる。1枚あたり80円の価格差というわけだ。比較対照用に4倍速対応メディアも購入した。
なお、今回はテスト時間の関係で、テスト環境がやや貧弱なものとなっているので、あらかじめご了承いただきたい。PC本体のCPUは、Celeron 1.70GHzという、現行製品としては最低限のものだ。メモリだけは1GBとなっている。 使用したドライブもバッファローの「DVM-4284FB」というDVD±R/RWドライブで、DVD+R 8倍速対応ながら21,000円、購入時の価格が18,800円という廉価な内蔵ドライブだ。なお、8倍速対応はDVD+RのみでDVD-Rは4倍速となっており、8倍速対応ドライブでは下限の製品といっていいだろう。ライティングソフトはドライブ付属の「B'sRecorderGOLD7 BASIC」で行なった。 テスト方法はできるだけ大容量のデータを、安定した形で焼くために、4.563GBのデータファイルをいったんDVD+Rに焼き、それをディスクコピーする形で行なった。空き容量が4,590MBであるDVD+Rの容量ほぼ一杯になる。セクタ数は2,268,176セクタだ。コピー時にはイメージファイルを作成し、書き込み時間のみを計測している。 DVDをソースにしているのは、HDDのデータを基にイメージファイルを作成して焼こうとすると、ソフトウェアの制限で4.1GB以上のイメージファイルが再利用できないからだ。 手動で計測しているため、3回計測して平均値をとっている。書き込み時間はいずれも安定しており、数秒のばらつきしかなかった。 ライティングソフトでは書き込み速度が指定できるため、8倍速対応メディアでの8倍速指定のほか、4倍速対応メディアの8倍速指定、4倍速対応メディアでの4倍速指定の3通りで計測している。 なお、この時間には、メディアのマウントにかかる約13秒と、ディスクのクローズにかかる約34秒が含まれている。つまり、実際の書き込み時間はこの数字から約47秒ほどを引いた時間となる。
テスト結果は表のとおりで、8倍速書き込みでは9分58秒と10分を切る。しかし、4倍速対応メディアでの8倍速指定は10分48秒で、差は50秒だ。 4倍速対応メディアの8倍速書き込みは、保証の範囲外の使用法ではあるが、よく使われている指定でもある。8倍速対応メディアを使用した場合との50秒の差は、8倍速対応メディアの実力が出たといえる。しかし、思っていたよりも肉薄しているのも正直なところだ。 なお、4倍速対応メディアに4倍速指定で書き込んだ場合は14分48秒だった。8倍速対応メディアよりも4分50秒、8倍速指定で書き込んだ場合よりもちょうど4分かかっている。8倍速指定と4倍速指定の4分の差は、リコー製4倍速対応メディアの4倍速規格に対するマージンということなのだろう。このマージンがメディアのブランドによって、どれぐらい差があるかも興味があるところだ。 なお、8倍速対応メディアに8倍速指定で書き込んだ場合と、4倍速対応メディアに4倍速指定で書き込んだ場合を比べても、差は倍はない。それは、8倍速ドライブであっても、書き込み始めの内周部分では8倍速より遅い4~6倍速程度でしか書き込めないためであり、マウントやクローズなど、倍速に関係なくほぼ一定でかかる時間もあるからだ。 今回の簡単なテストでも、8倍速ドライブであれば、8倍速対応メディアを使用することで、4倍速対応メディアよりも一段高い性能と安心感を享受できることがわかった。願わくば、他メーカーからも8倍速対応メディアが発売され、価格的にもう少しこなれてくれることを期待したい。 現状の価格差であれば、業務でのデータ受け渡しのような重要な用途であれば、8倍速対応メディアを選ぶが、自分自身のデータ保存であれば、これまでどおり4倍速対応メディアに8倍速指定で使うと思う。 なお、8倍速対応メディアを2.4倍速および4倍速ドライブで使用した場合は、書き込み/読み出しのエラーが発生する場合がある。使用する場合は、ドライブのファームウェアをアップデートしておく必要があるので、使用の前に確認することをお勧めする。
また、DVD±Rの両方に8倍速書き込みできるドライブも複数登場しており、DVD-Rの8倍速対応メディアの登場も近いとされている。それに合わせて、より高速なCPUとドライブを用意して、再度8倍速対応メディアの実力を検証してみたい。 □リコーのホームページ (2004年1月18日) [Reported by date@impress.co.jp]
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