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サンディスクの高速CFカード「Ultra II」を試す
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サンディスク株式会社が先月発表したフラッシュメモリ「Ultra II」シリーズは、新開発の32bitコントローラにより、読み込み速度10MB/sec以上、書き込み速度9MB/sec以上を実現しているという。編集部でも256MBのCFカードを入手したので、さっそくその実力を検証してみたい。
比較の対象には競合製品の1つレキサーメディアの40倍速CFを使用した。インターフェイスには、飛鳥の32bit Cardbus対応PCカードアダプタ「CF32A」、アドテックの16bit PCカードアダプタ「AD-CFADP」、TDKのUSB 2.0カードリーダ「U2RW01MCRD」を用意した。
これら3つのデバイスで、Ultra IIと40倍速CFの転送速度をHDBENCH Ver3.30で3回ずつ計測。その平均値を求めた。
使用したPCは松下電器株式会社のB5サイズノート「Let'snote CF-R1NCAXR」。OSはWindows XP Professional(SP1)で、CPUは超低電圧版モバイルPentium III-M 866MHz、メモリは384MBを搭載している。
レキサーメディアの40倍速CF | 飛鳥の32bit PCカードアダプタ |
アドテックの16bit PCカードアダプタ | TDKのUSB 2.0カードリーダ |
【ベンチマーク結果】
Ultra II | CF32A(CardBus) | USB 2.0 | 16bit PCカード |
---|---|---|---|
HDBENCH Read | 7,580KB/sec | 2,229KB/sec | 1,483KB/sec |
HDBENCH Write | 5,073KB/sec | 2,527KB/sec | 1,419KB/sec |
HDBENCH Copy | 1,407KB/sec | 938KB/sec | 791KB/sec |
Lexer 40x | CF32A(CardBus) | USB 2.0 | 16bit PCカード |
HDBENCH Read | 6,160KB/sec | 3,380KB/sec | 1,423KB/sec |
HDBENCH Write | 4,404KB/sec | 2,676KB/sec | 1,266KB/sec |
HDBENCH Copy | 454KB/sec | 416KB/sec | 364KB/sec |
結果を見てみると、USB 2.0のリーダを使用した場合を除き、多くの条件ではレキサーを上回る結果が得られた。
特にCF32Aと組み合わせた時はその力を存分に発揮し、読み込みで約7.5MB/sec、書き込みで約5MB/secを記録した。CF32Aを検証したレポートでは、メディアが十分高速でなかったため、CF32Aが謳う“16bit PCカードアダプタより5倍速い”というのは確認できなかったが、今回はそれを確認できた。
メーカー公表値の読み込み10MB/sec、書き込み9MB/secには届かなかったが、確かに競合製品より高速なようだ。
また、500万画素コンパクトデジタルカメラ「PowerShot G5」を使い、画質スーパーファイン、最大サイズの連写撮影を行なったが、画像の記録にかかる時間はごく僅かであった。同じサンディスクの従来製品と比べると体感でも大きな差があったことをお伝えしておく。
デジタル一眼レフを利用するプロユースはもとより、400万画素以上の高画素機のユーザーなら、高速メディアのメリットを十分に享受できるだろう。
飛鳥のアダプタをテストした際にも触れたが、Cardbus、16bit PCカード、USB 2.0のバス転送速度はいずれも今回試したメディアの転送速度を遙かに上回る。しかし、今回のテストでも明らかなように、実際には使用するデバイスのコントローラの性能がボトルネックとなって、メディアのポテンシャルを十分に引き出せないケースが多々ある。
Ultra IIシリーズのような高速転送対応のCFを購入するなら、それに見合った読み込みデバイスを用意したほうが良いだろう。
□サンディスクのホームページ
http://www.sandisk.co.jp/
□関連記事
【8月29日】サンディスク、高速CF/SDカード「Ultra II」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0829/sandisk.htm
【5月27日】飛鳥の“5倍速い”PCカードアダプタを試す
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0527/aska.htm
(2003年9月5日)
[Reported by 伊藤大地]
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