講演終了直後、PowerMac G5とPowerPC G5のウェハーとともにポーズをとるスティーブ・ジョブズCEO

　既報のとおり、Apple Computerのスティーブ・ジョブズCEOはWWDC 2003の基調講演で、IBMが製造するプロセッサPowerPC G5を搭載するデスクトップ機『PowerMac G5』を8月から順次出荷することをアナウンスした。

　基調講演が開催されたホール出口には、数十台に及ぶPowerMac G5が用意されており、同時に公開された次期Mac OS X“Panther”とともにデモンストレーションされている。

　WWDC 2003レポートの第一報は、PowerMac G5速報としてPowerMac G5の細部にわたる写真を中心にお届けする。PowerMac G5のカタログ上のスペックなどは、関連記事を参照されたい。

　基調講演における発表の模様なども追ってレポートを掲載する。

23型シネマサイズディスプレイと比較すると、本体高のイメージが伝わる。従来のPowerMac G4と比べてやや高さがあるようだ。フロント部分は、インターフェイスと光学式ドライブのトレイ部分をのぞき、すべてがメッシュになっている	側面のアルミ製パネルをはずした様子。正面に向かって右側がオープンする。パネルをはずしてもすぐ内部にアクセスできるわけではなく、整流やパーツのロックなどのためのプラスチックカバーがある	斜め後ろからのカット。G5の大きなロゴがついているのは、PowerPC G5に付いている巨大なヒートシンク。右手に見えているのが背面のパネルだ

ほぼ正面から撮影。メッシュに透けて内部のファンが見える。本体内のファンの数は全部で9個。基調講演でのジョブズCEOの説明では、多くのファンを静かに回転させることで冷却効果と静音の両方を実現するという。騒音レベルはPowerMac G4の約半分ということらしい	背面パネルのようす。こちらもほぼ全面がメッシュ。空気の流れは正面から背面という方向で、放熱用のファンがふたつはっきりと見えている。ファンの右側のインターフェイスは、上から順にAirPort用外部アンテナ、Bluetooth用外部アンテナ、オーディオの光入出力×2、アナログ音声入出力×2、USB2.0×2、FireWire 400、FireWire 800、Gigabit Ethernet、内蔵モデムポートの順。アルミ製筐体のため、これまで内部に敷設されていたAirPortやBluetoothのアンテナ類などは外部に取り付けることになるという	フロント側のインターフェイス。こちらは上から電源ボタン、ヘッドホン端子、USB2.0、FireWire 400、という配置になっている

側面から見ると、おおまかに三層の構造になっている。上層が光学式ドライブとSerial ATA HDD、中層にAGP 8XビデオカードやPCI-Xのインターフェイスがあり、下層にCPUやファン、メモリが位置している	PowerPC G5に付いた巨大なヒートシンクと、送風用のファン	本体上部の背面側にあるHDDドライブの格納部分。Serial ATAのHDDを最大2基搭載することが可能だ。ガイドレールが付いているので増設は容易そうだ。インターフェイスはSerial ATAしかないので、従来のパラレル式ATAのHDDは利用できない。ちなみに光学式ドライブは一基が標準搭載されており、こちらはこれ以上増設するスペースがない

大きなファンの陰に隠れているが、メモリスロットは4本×2セット。DDR400のメモリを最大で8GB搭載することができる。メモリの増設時はプラスチックのカバーやファンなどを取り外して行なう	付属していたキーボードとマウスは先日発表されたeMacのものと同じ新しいタイプ	本体背面にある盗難防止用のロック

メッシュフロントパネルは、角度によって内部の様子が透けて見える。アルミ製の筐体の四隅には、従来モデル同様にハンドルが配置されている	デモスペースにずらりと並べられているPowerMac G5。Macworldでの展示のようなこうした光景は、ここ数年のWWDCでは見られなかったものだ。ちなみに午後のセッション開始とともに、このエリアはクローズされた	基調講演が終了して、暗幕が取り払われたタペストリー

(2003年6月24日)

[Reported by 矢作 晃(akira@yahagi.net)]