Power Mac G5と、アップルコンピュータの原田社長

6月24日開催

会場：東京国際フォーラム

　アップルコンピュータ株式会社は24日午前、都内で販売店・開発者・報道関係者など向けに、スティーブ・ジョブズ Apple Computer CEOのWWDC 2003における基調講演の映像を上映した。

　上映会には同社の原田永幸社長が出席、基調講演で発表されたPower Mac G5やiChat AV、iSightなどの新製品を改めて紹介し、日本における戦略を発表した。また、会場にはPowerMac G5の実機も展示された。

　この上映会では、同日午前1時から一般ユーザー向けにライブ中継されたものを録画したビデオが上映された。一般ユーザー向け上映会は同日夕方にも開催される。ジョブズCEOの基調講演の内容は、別稿を参照されたい。

上映会は東京国際フォーラムのCホールで行なわれた	開始前の壇上には黒い布をかぶった物体が。もっとも来場者のほとんどは、基調講演のストリーミングや速報で、黒い布の下に何があるかご存知だった様子

●新しいユーザーの獲得を目指す

アップルコンピュータが新規に獲得した顧客。東京スター銀行が異彩を放つ

　ビデオの上映終了後、ステージに立った原田社長は「新しいパーソナルコンピュータのスタンダード」とPower Mac G5を紹介してから、日本におけるアップル市場の拡大戦略を語った。その内容は、アップルが強いとされるクリエイティブ市場以外での新規ユーザー獲得と、Windowsからの乗り換え支援を柱とするもの。

　特に新製品のPower Mac G5が、浮動小数点計算に秀で、64bit化により大量のメモリを使用できるようになったことから、科学技術や医療、建築、設計での拡大を見込む。そのための施策として、アップル・ソリューション・コンサルタント(ASC)と呼ばれるコンサルティング要員の増員、訪問販売の強化などをあげた。

　とくに、訪問販売は「新しい市場を作っていくうえで戦略的に大事」とした。新規ユーザー獲得の事例としては、株式会社東京スター銀行にキオスク端末としてMacが導入されたことを紹介した。

　さらに、サービス・サポートも強化し、修理状況をiモードで知らせるサービスなどを実施していることを明らかにした。

　また、「Windowsユーザーの皆様にMacを勧めることは、今後ともセールスマーケティングの重要課題」とし、Mac専門店でのWindowsユーザーへのレクチャーや、下取りプログラムを継続していくとした。

　なお、基調講演でも触れられたアップルストア銀座の開店については、「来年早々」とした。

Power Mac G5の市場	日本におけるラインナップと価格	iChat AVとiSightの日本での提供予定
米本社から来たPantherとPower Mac G5のプロダクトマネージャーも登壇	ジョブズCEOの基調講演で披露されたアップルストア銀座の完成予想図

●Power Mac G5に注目が集まる

　上映後、会場ロビーに数台のPower Mac G5の実機が展示され、実際に動作する様子や、ケース内部を披露した。

　いずれもデュアルCPUモデルで、多数の人がケースを開け、整流用のアクリルパネルやPower PC G5の巨大なヒートシンクに見入った。また、シリアルATAなど新しく採用されたインターフェイス類についても、展示会場の係員に熱心に質問する姿が見受けられた。

　なお、国内でのPower Mac G5の発売は8月だが、受注はすでに開始されている。

展示されたPower Mac G5
iSightはカメラそのものよりも取り付け方法に注目が集まっていたようだ	PanherのプロダクトマネージャーはiChat AVで米国本社と会話していた

□アップルコンピュータのホームページ
http://www.apple.co.jp/
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【6月24日】会場で展示されたPowerMac G5を速報
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0624/wwdc02.htm
【6月24日】米Apple、Power Mac G5発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0624/apple1.htm

(2003年6月24日)

[Reported by tanak-sh@impress.co.jp]