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ソニー、技術的こだわりを集結させたQUALIAブランド第1弾
〜出井会長がQUALIA PCの登場を示唆

QUALIAブランド第1弾の4製品

6月10日 発表



 ソニーは10日、銀座ソニービルで新ブランド製品群「QUALIA (クオリア)」の発表会を開催した。

●新たな“モノづくり”の観点から生まれたQUALIA

新デジカメを紹介する高篠静雄副社長

 QUALIAとは、製品の開発や製造に加え、マーケティングやサービス、コンテンツなど、ユーザーと同社とをつなぐ全ての活動において“感動価値の創造”を目指す全社的活動。発表会では、高篠静雄副社長がQUALIAブランド第1弾となる4製品を紹介した。

 高篠氏はまず「2年前に出井会長からクオリアの担当を任された時は、韓国で何をするんだろうと思った」と切り出し、同プロジェクト立ち上げの経緯などについて説明した。

 高篠氏は「コモディティ化が進み、中国から安い製品が流入してくる昨今、日本のデフレの原因はそういった安い商品にあるとする向きがあるが、本当の原因は無意味な価格競争に走ってしまった我々自身にある」とした上で、「モノづくりをもう一度見直す必要がある」とコメント。

作るから、造る・創るへ

 また、「QUALIAにおけるモノづくりには、単に“作る”だけでなく“造る”、“創る”といった新たな価値の創造といった意味合いも含まれる」とし、QUALIAがスペックや効率を超えた新たな価値基準を提案するブランドであることを示した。

 今回発表された新製品は、HDフォーマット(1,920×1,080ピクセル)対応プロジェクタ「QUALIA 004」、スーパーオーディオCDシステム「QUALIA 007」、36型トリニトロンカラーモニタ「QUALIA 015」、210万画素超小型デジタルカメラ「QUALIA 016」の4製品。

 これらの製品に共通の特徴は、経済性や生産性の追求といった、通常、一般商品の開発において求められる概念を破棄し、技術主体で新しい価値や感動を生み出そうとした点にある。

 例えば、オーディオCDシステム「QUALIA 007」では、音質面でも様々な新技術が投入されているが、銀色のステージ上にCDを載せると、3本の円柱状の支柱が自動的にせり上がってCDを持ち上げ、ピックアップを内蔵したアームが横からスライドしてCDをキャッチ、その後支柱は元に収まる、というSF映画を彷彿とさせる演出的なギミックが搭載されている。

 これはCDシステムとしての根本的な性能部分には無関係な機構だが、所有者の満足感を高めるという意味では効果的かつ斬新な仕組みとなっている。

CDをステージに載せると、支柱がCDを持ち上げ…… 横からスライドしてきたアームがCDをキャッチする

 デジタルカメラ「QUALIA 016」においても、様々な趣向が凝らされている。新開発のレンズはアイリスモーターを内蔵し、マクロ撮影にも対応するオートフォーカス機能を内蔵。

 小型化のため発生しがちな手ぶれを考慮し、適正値よりも速いシャッター速度で4枚の連続撮影を行ない、4枚の画像から1枚の鮮明な画像を生成するデジタル手ぶれ補正機能を搭載。

 ユーザーインターフェイスも、本体上部のタッチバッドをタッチしたり、なぞることで操作するユニークなものが採用されている。

マクロ対応のオートフォーカスレンズ デジタル手ぶれ補正機能を搭載 タッチパッド式のユーザーインターフェイス

●当面は限定的受注生産

 前述の通り、生産性を考慮しない開発となっているため、価格も一般的商品と一線を画すものとなっており、プロジェクタが240万円、CDシステムが150万円(メインユニット80万円+スピーカ70万円)、モニタが130万円、デジタルカメラが38万円となっている。

本日オープンしたQUALIA Tokyo

 いずれも受注生産となり、6月24日のデジタルカメラとモニターを皮切りに順次受注開始される。

 販売は当面の間は、銀座ソニービル内に新設されたQUALIA専門ショップ「QUALIA Tokyo」、7月に大阪ソニータワーにオープン予定の「QUALIA Okasa」の2カ所の店頭、ならびに「QUALIAコールカウンター」での電話による販売のみとなり、量販店やネット上での販売は行なわれない。

 ユーザーサポートも重視されており、ユーザーの末永い満足を満たすため、何らかの形での製品のアップデートなども計画されているという。

 高篠氏によれば、現在、QUALIAプロジェクトでは70の企画が持ち上がっており、今回の4製品以外に13製品が同時進行で開発中だという。また、米国や欧州への展開も視野に入れているという。

●QUALIA PCもアリ、と出井氏

出井伸之会長

 発表会後には、QUALIA Tokyoで製品の内覧会が行なわれ、出井伸之会長兼グループCEOがスピーチを行なった。

 出井氏は「現在、技術の進化やモノの流れは非常に速く、3カ月で陳腐化してしまう。安い量産品も必要だが、ユーザーの間ではそういったものへの飽きが生じており、こだわりを持った商品への要求が高まっている」と述べ、全社的な取り組みとして、全てのカテゴリでQUALIAを広げていくことを明らかにした。

 また、出井氏はPCについて「1GHz以上のCPUを搭載するようになった今、性能による競争は終わりを迎えた。こういう状況ではQUALIA的PCも“あり”では」とコメント、同ブランドでのPCの開発を検討していることを明らかにした。

 また、「3カ月で世代交代という、MicrosoftやIntelのスピードでやっていたのでは、PC産業そのものがダメになる」との見解も示した。

 高篠氏によれば、QUALIA PCは現在開発中の13製品の中には含まれておらず、具体的なことは明らかにされなかったが、特定分野に特化し、長期にわたって利用できるようなものになるという。

□ソニーのホームページ
http://www.sony.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200306/03-0610/
□関連記事
【6月10日】ソニー、「QUALIA」ブランドの高級コンパクトデジカメ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0610/sony.htm

(2003年6月10日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]


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