■■ 注意(編集部)■■
●スワップファイルを設定する まず、スワップファイルを使うことはシャープの保証外の使い方なので、エラーなどでデータが失なわれたり、最悪起動できなくなってしまっても保証を受けられない可能性があることを警告しておく。 また、以下の手順は、基本的なLinuxのコマンドを理解しているという前提で記述されている。もし知らなければ、このあたりについては、市販の書籍などを見て勉強したのち作業してほしい。 では作業にとりかかろう。ターミナルを起動して以下のコマンドを実行すれば、スワップファイルが作成される。
最後のコマンドの出力が以下のようであれば、ここまでは成功である。
なお、この手順は、SDメモリーカード(マウントされている場所は、/mnt/card)上に16MBの“swapfile”という名前のスワップファイルを作る場合の手順である(ddコマンドのcountである32768は、512Bブロックの個数を表している。スワップファイルのサイズを変える場合にはこの数字を変える)。 SDメモリーカードはデフォルトでVFAT形式となっているため、ここでは大文字小文字が区別されないことに注意する。また、当然の話だが、全ての作業はrootになってから行なう。CFや内蔵フラッシュメモリ上にスワップファイルを作る場合には、ディレクトリ名などを適当に置き換えて作業する。 では、試しにスワップを動かしてみよう。
スワップが動いているかどうかは、以下のコマンドで確認できる。
swaponで指定したファイル名が表示されればOKである。 swapをオフにするには、
とする(SDメモリーカードを取り外す前にはかならずこれを実行する必要がある)。SDメモリーカードを頻繁に抜き差しする必要があるなら、起動スクリプトを使わず、手動でオン/オフするようにしておく。 ●ザウルス起動時にスワップも起動する SDメモリーカードを差し込みっぱなしにして抜かないという使い方をするなら、起動スクリプトを作る。 /etc/rc.dに移動し、そこに適当な名前(ここでは仮にrc.swapとしておく。すでにあるrc.localを編集して以下の内容を追加してもよい)で以下の内容のファイルをviなどで作成する(ターミナルではCancelキーがESCキーになることに注意)。
次に作成したファイルのパーミッションを変更する
今度は、rc5.dディレクトリ(/etc/rc.d/rc5.d)へ移動し作成したファイルへのシンボリックリンクを作る。
S50swapという名前のうち、数字は、実行の順番を表しており、処理は、この数字の小さなものから順に行なわれる。SDメモリーカード用のスクリプトはS04、CFカードに関連するpcmciaはS06なので、これよりも大きな数字を選ぶ(かならずしも50である必要はない)。 これで、システムを再起動する(rebootコマンドまたは背面のロックスイッチのオンオフ)。 最後に、SDメモリーカードに作った場合など、このスワップファイルを壊さないように注意する。ここは標準ではWindows互換のVFATシステムなので大文字小文字は区別されない。また、起動スクリプトでスワップをオンにしている場合には、swapoffでスワップの利用をやめないかぎりSDメモリーカードを抜くことはできない(筆者はセロハンテープを貼って間違ってカードを抜けないようにしている)。ファイルの交換にはザウルスドライブを使えば問題ないだろう。 (2002年12月27日)
[Text by 塩田紳二]
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