買い物山脈

小じゃれたノートPC用バックパック
エレコム「OVA-001DR」


品名OVA-001DR
購入価格6,980円くらい
購入日2002年3月
試用期間約5カ月

「買い物山脈」は、編集部員やライター氏などが実際に購入したもの、使ってみたものについて、語るコーナーです。

■カバンを買わないと……

 筆者は手ぶらを好む。好むというよりも、何らかのものを携えるということを嫌う。その徹底振りたるや、自分の中での降水確率が75%以下なら傘を持ち歩かない(天気予報を見ないだけという説も)、携帯電話は1日中カバンの中に入れっぱなし(誰も電話してくれないだけという説も)、覚えている限り20歳になって以降、時計をはめた事がない(買うお金がないだけという説も)、というほどだ。

 以前の勤め先では、内勤のデスクワークをしていたこともあり、通勤さえ手ぶらだった。そんな筆者であったが、この仕事に就いてすぐ、デジカメ(CAMEDIA E-100RS)ノートPC(CASIOPEA FIVA MPC-206)を貸与され、それらを常に携帯する必要が生じた。

 荷物嫌いの筆者もさすがにかばんの1つや2つは持っていたのだが、かさばるデジカメを収め、かつノートPCへの衝撃を防ぎきれるようなものは持っていなかったので、新調することにした。


■ノートPC専用ポケットを備えたバックパック

背負ってみたところ(この写真を見て思ったが、比較的小柄な筆者にはもてあまし気味のサイズかも……)。なんとなく、携帯電話っぽいデザイン

 で、買ってきたのがエレコムのバックパック「OVA-001DR」。購入価格は6,980円くらいだったと思う。ブラックとオレンジのツートンカラーで丸みを帯びたその形はauの携帯電話を髣髴とさせるものがあり、わりとおしゃれな感じ。

 一見すると一般的なバックパックだが、れっきとしたモバイル用バッグで、ノートPCなどの携帯をきちんと考慮したつくりとなっている。その証が、バック内部にあるノートPC用ポケット。

 正面左手にあるメインのジッパーを開けると、そこには背中の面に接して厚手の緩衝材で覆われたノートPC専用のポケットがあり、ほかのものと区別してノートPCを収容することができる。大きさはA4までカバーできる。

 このポケットのおかげで、別途ソフトケースに入れなくてもノートPCをきちんとショックや傷から守ってくれる。ただし、B5サイズなど小型のノートPCの場合は内部で多少揺れる可能性があるので、ソフトケースなどに入れてからしまった方がより安全かと思われる。

 バックパックの背中にあたる面には、緩衝材が仕込まれているのでノートPCなど硬いものを入れておいても背中に違和感を感じることはない。

 肩掛けのベルト部分も、同様の緩衝材が入っており、幅も広めになっている。そのためか、筆者が持っている別のカバンに同じ重さの荷物を入れたときと比較して、背負ったときに体に感じる重みが若干和らいで感じられる。

メインポケットのなかには、ノートPC専用のポケットがある。ポケットは緩衝材が入っており、かなり肉厚 A4サイズまで収容可能。そのためFIVAでは多少スペースをもてあまし気味。実際は、FIVAをソフトケースに入れてからポケットに入れている バックパックの背面は緩衝材が入っており、荷物と背中両方への衝撃を和らいでくれる。肩掛けのベルトも同様の素材でできている

 バックパックには、先ほどのメイン部分以外に、4カ所ジッパーがある。正面右側のポケットはおそらく折り畳み傘入れ。おそらくというのは、マニュアルがなく(もっとも、普通カバンにマニュアルはつかないのだが)、正確な用途が不明なためなのだが、ベストフィットするので、この用途で間違っていないと思う。しかし、内部は防水加工などはされていないので、濡れている傘を入れるとマズイことになってしまうだろう。

 ちなみに、今回このコラムを書くにあたってエレコムのサイトでこのバックパックについて多少調べてみたのだが、5カ月使っておきながら初めて「ああ、そういう用途なのか」などと気づいた点があった。

 その1つが正面中央部のポケット。このオレンジ色の部分は全体ががばっと手前に開くようになっている。この中にはさらに、マジックテープつきの小ポケット2個とゴムバンドのホルダーがある。

 このゴムバンドというのは、カメラのフィルムのホルダーだったことをエレコムのサイトを見て初めて知った。そしてもう1つ判明したのが、ここの中には緩衝材つきのFD入れがあるのだ。

 このFD入れ、口の部分のふたが奥側に織り込まれてマジックテープで固定されているため、ジッパーを大きく開けないとその全貌を表すことはない。それまで、ポケットの底だと思っていた場所が、FD入れの天板だと分かり、何か儲けたような気もしたが、FDやその類のメディアを持ち運ぶことがないため、結局は利用していない。

 もう2カ所のジッパーは、正面の上部と下部にあり、ちょっとした小物が入るようになっている。

正面のオレンジ色の部分はばかっと大きく開く。 今回の記事を書いて始めて発見したFD入れ。普通、ポケットとして利用している以上、ここまで大きく開けることはほとんどないため、その存在に気づかなかった 手前側には、マジックテープつきの小さなポケットがさらに2つある
オレンジ色の部分の表面にもまたポケットがある。ここは見た目以上に容積があるので、携帯電話などを放り込んでいる正面左側のポケットは折り畳み傘入れにぴったり。逆に大きなものは入らない 正面上部のポケット名刺入れなどくらいしか入らず、一番容積が小さい。筆者は利用していない


■使い勝手はどうでしょう

胸のベルトを使うことで、こうやってネットワークウォークマンのネックストラップを押さえて、ウォークマンが暴れないようにできる

 使い勝手たが、機能的には筆者のようにノートPCなどを持ち運ぶユーザーには申し分ない。全体的にゴツイつくりとなっているため、見掛けほど容積が大きくなく、大型のファイルなどは入れづらいのだが、大き目のデジカメを入れるくらいの容量は十分ある。

 これは、本来の目的ではないのだが、このバックパックで気に入っているのは、胸の部分を締めるベルト。筆者はネックストラップにネットワークウォークマンをぶら下げて通勤/移動している。そんな時、このベルトでネックストラップを上から締めてやれば、走ったりしてもウォークマンの暴れを最小限に抑えることができる。

 最後に気になった点をいくつか。まず、ノートPC用ポケットだが、このふたの部分はマジックテープがついている。このふたを開けたときにそれを手で持ったままにしていないと、マジックテープの部分がオレンジ色の部分にひっついてしまい、はがす時にびりびりとなって表面を傷めてしまう。これは、ふた側のマジックテープとポケット側のマジックテープの種類を逆にすることで防げるようになるはずなので、改善して欲しいところだ。

 それから、黒い部分はゴムっぽい材質でできているのだが、ここに結構ほこりや汚れが付着してしまう。手で払っても落ちないため、雑巾などで拭かないと汚れが落ちない。このあたりは、外見的にファッション性を狙っている商品だけに、気を使って欲しかった。

 カバンとしての強度は今まで内部の機材にダメージがあったりしたことはないので、基本的に問題ないだろう。ただし、なぜかあまり負荷がかかっていないと思われる場所の糸がほつれかかってきているのを最近発見した。個人的には許容できる範囲だが、気になるところではある。

 最後に希望として、ぜひ商品にマニュアルを同梱して欲しい。FDポケットに気づかなかったのは、気づかない方が悪いだろうが、このバックパックに、PDAやカメラ、レンズやペットボトルなどが収納できる円筒形バッグ「OVA-006DR」が合体装着可能であるということは、エレコムのサイトをよっぽど注意して見ない限り分からないはずだ。

商品の構造上、ノートPC用ポケットのふたにあるマジックテープが、気をつけないとふたの開け閉めの際にこの部分がくっついて傷つけてしまう 肩口などではなく、ほとんど負荷が掛からないと思われるバックパック下部の糸がほつれてしまっている。今後が少しだけ心配

□エレコムのホームページ
http://www.elecom.co.jp/
□製品情報
http://www2.elecom.co.jp/products/OVA-001DR.html
□関連記事
【4月13日】【買い物】ネットワークウォークマンNW-MS9
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0812/kai04.htm

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(2002年9月30日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]



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