PC1066/32bit RIMM/DDR400など最新メモリを一斉チェック
~Pentium 4チップセットのベストチョイスは?



PC1066メモリモジュール

 1066MHzのDirect RDRAMを搭載したPC1066、400MHzのDDR SDRAM(DDR400)を搭載したPC3200など、秋葉原には続々と注目のメモリを搭載したメモリモジュールが登場している。先週には、1066MHzのRDRAMを搭載した32bit RIMMモジュールのRIMM4200とIntel 850Eマザーボードをセットにした製品も登場するなど、ユーザーの選択肢は増えつつある。

 今回は、PC1066、RIMM4200、PC3200など、新しく登場したメモリのパフォーマンスをチェックし、現在選択可能なPentium 4用の単体チップセットを取り上げ、現時点でのベストチョイスを探っていきたい。



●システムバスとの帯域幅の差をどう埋めるのかがポイント

 今から、3年前の2000年11月に行なわれたPentium 4の発表会で、Intelの担当者がこう言っていたのを今でも覚えている。それは「Pentium 4の400MHzのシステムバスは、Intel 850がサポートする2チャネルのDirect RDRAMと同じ帯域幅をサポートし、それにより高いパフォーマンスを発揮する」というものだった。登場当初のPentium 4はデータレートで400MHz(100MHzのQDR)を実現し、帯域幅は3.2GB/sec、チップセットのIntel 850チップセットも2チャネルのPC800により、3.2GB/secの帯域を実現しており、システムバス、メモリのバランスがとれるように広帯域となっていることがPentium 4の魅力の1つだった。

 ところが、Direct RDRAMはなかなか価格が下がらず、IntelはSDRAM、さらにはDDR SDRAMをサポートするチップセットの投入を余儀なくされた。それがIntel 845チップセットファミリーだ。PC133 SDRAMを利用した場合には1.06GB/sec、DDR266を搭載したPC2100を利用した場合には2.1GB/secとなり、システムバスに対してメモリは1/3、2/3となってしまい、実際Intel 850を利用した場合に比べて若干の性能低下を招いていた。さらに、今年の5月にIntelがシステムバスを533MHz(133MHzのQDR)に引き上げたPentium 4をリリースしたことで、さらにメモリ側の性能向上が必要とされるようになった。システムバス533MHz化と同時にリリースされたIntel 850Eチップセットは、システムバスこそ533MHzに引き上げられたものの、メモリ側は従来と同じくPC800であり、帯域幅は3.2GB/secと、“システムバス=メモリ”というバランスが崩れるものとなっている。このため、より高速なメモリをサポートしたチップセットの登場が望まれていた。

 そこで、Direct RDRAMのクロックを上げ1066MHzとした“PC1066”、RIMMのデータバス幅を32bitとして2枚分のRIMMを1枚とし、さらにクロックを1066MHzに引き上げた“RIMM4200”、さらにはDDR SDRAMのデータレートを400MHz(200MHzのDDR)に引き上げたDDR400を搭載した“PC3200”などが登場してきているのだ。

【表1:高クロック動作のメモリモジュール】
メモリモジュールPC1066RIMM4200PC3200
メモリDirect RDRAMDirect RDRAMDDR400
データレート1066MHz1066MHz400MHz
帯域幅(1チャネル時)2.1GB/sec4.2GB/sec3.2GB/sec


●まもなくIntelがIntel 850Eで正式サポートするPC1066

ASUSTeK Computer P4T533-C

 今回紹介する、PC1066、RIMM4200、PC3200という3つのメモリモジュールの中で、最も現実的に利用可能な環境にあるのが、PC1066だ。

 ただ、実際のところPC1066を公式にサポートしているチップセットは“今のところ”ない。というのも、(PC向けとしては)ほぼ唯一のRDRAMチップセットと言ってよいIntel 850Eチップセットは、公式にはPC1066をサポートしていないからだ。ただし、実際のところ技術的にはほぼ問題なく動作してしまうため、マザーボードメーカーが独自でPC1066のサポートをしていることが多い。このPC1066を利用することで、メモリの帯域幅は4.2GB/secとなり、システムバス=メモリバスが実現される。

 例えば、今回紹介するASUSTeK ComputerのP4T533-Cもそうした製品の1つで、ASUSが独自にPC1066の動作を保証している。実際、マニュアルにはサムスンのPC1066でバリデーション(互換性検証)が行なわれたことが明記されている。チップセットベンダであるIntelがサポートしていないが、実際のところマザーボードベンダとメモリモジュールメーカーの保証はあるわけで、特に問題なく利用できる。既に秋葉原などでもPC1066の販売が開始されており、今回はそうした製品の1つであるKingstonのKVR1066X16-4/128という128MBのモジュールを2枚入手した。価格は1枚1万円弱という価格だった。

 PC1066には、tRAC(Row Access Time)の仕様の違いで、-35品(PC1066-35)と-32品(PC1066-32)の2種類のモジュールがある。tRACとは、以前も説明したように、Rowへのアクセスが開始されてから実際にデータが出力されるまでの時間で、この数値が高速であればあるほどランダムアクセスが高速になるため、システムのパフォーマンスが向上する。

 Intel 850EでPC1066を利用する場合には、PC1066-32が必要になる(なぜ必要になるのかは、後藤弘茂氏の記事を参照して頂きたい)ので、PC1066を購入する場合には必ず-32であるかtRACの仕様を確認してから購入するようにしよう。なお、今回筆者が購入したKVR1066X16-4/128はtRACの仕様が外箱などにはかかれていなかった(KingstonのWebサイトでも記述がない)が、購入したショップによると-32であるということだった。

 なお、Intel純正マザーボードであるIntel D850EMV2も、実は最新BIOSにおいてPC1066の利用が可能になっている。具体的にはP11-0027以降のBIOSにおいて、システムバス533MHz時にPC1066の設定にして利用することが可能となっている。PC1066を挿して起動すると、

「Serial Presence Detect (SPD) is reporting that PC1066 is installed. PC1066 is not a validated memory speed. Do you wish to attempt to boot PC1066? (Y/N) Press [Y] to continue or [N] to shutdown 」

というメッセージが表示され、「Y」を押すとPC1066の設定にすることができると、IntelのWebサイトでも解説されている。ただし、同ページによれば現時点でPC1066は動作確認(バリデーション)が行なわれておらず、Intelは動作を保証しないとされている。

 だが、OEMメーカー筋の情報によると、Intelは第4四半期からIntel 850EチップセットでPC1066のサポートを開始するとOEMメーカーに通知したという(このため、このパラグラフの最初に“今のところ”と書いた)。つまり、それまでにバリデーションが開始され、正式に動作保証が行なわれるということだ(D850EMV2でPC1066が利用できるようになったのもそれへのファーストステップだということができるだろう)。なお、KVR1066X16-4/128をIntel D850EMV2で実際に使ってみたところ、Streamd for DOS等ではPC1066相当のパフォーマンスがでていることが確認できた。


●マザーボードがまだ高価なRIMM4200だが、今後のコストダウンに期待

 昨年のRambus Developer ForumにおいてRambusが公開したのが、32bit RIMMと64bit RIMMの構想だ。非常に簡素に言えば、(標準の16bit)RIMM 2枚を1枚にまとめたものが32bit RIMM、4枚を1枚にまとめたものが64bit RIMMとなる。

 Intel 850Eチップセットでは、メモリに対して32bit幅でアクセスするため、これまでは16bit幅のRIMMを2枚1組で利用してきた。だが、32bit RIMMを使えば、1枚単位で増設することが可能であり、コストの面で若干16bit RIMMに比べて有利になる。当初は生産量が16bit RIMMに比べて十分ではないので、価格も16bit RIMMに比べて高くなると思われるが、将来的には1枚の16bit RIMMと比較して同じような値段となる見通しだ。例えば、先週末の秋葉原における市場価格で比較すると、PC1066(16bit)の128MBが2枚で2万円弱だが、RIMM4200(32bit)の256MBは1万6千円弱と、既に単価で考えれば安価になっていると言ってよい。

32bitのRIMMとなるRIMM4200。写真はエルピーダメモリのRIMM4200のエンジニアリングサンプル PC1066(上)とRIMM4200(下)の違い。RIMM4200ではモジュールの中央あたりにもピンが用意されているのが大きな違い ASUSTeK Computer P4T533/R

 ただ、現在出回っているRIMM4200対応マザーボードはASUSTeK ComputerのP4T533/Rだが、RAIDコントローラ、USB 2.0コントローラなどを搭載していることもあり、2万円台後半とやや高価になってしまっている(しかも今のところ他に選択肢はない)。Intel 845G搭載マザーボードがおおむね2万円以下で買えることを考えるとやや高いと言える。ただ、これはいわゆる“初物”価格であり、今後価格が下がっていく可能性もある。

【表2:16bit RIMMと32bit RIMM(Intel 850Eチップセットで利用する場合)】
データレートIntel 850Eにおけるメモリ帯域幅16bit RIMM増設単位32bitRIMM増設単位
800MHz3.2GB/secPC8002枚1組RIMM32001枚
1066MHz4.2GB/secPC10662枚1組RIMM42001枚


●コストパフォーマンスに優れるDDR400だが、プラットフォームが揃うのはこれから

 DDR400は400MHzのDDR SDRAMで、DDR266、DDR333に続くDDR SDRAMの高クロックグレードだ。DDR400を搭載したメモリモジュールがPC3200で、1チャネルで3.2GB/secの帯域幅をサポートしている。DDR400およびPC3200は、より高いグレードのDRAMを高プレミアムで売りたいDRAMベンダと、IntelがDDR333サポートをすることにより差別化を図らなくてはならないチップセットベンダの思惑が一致して急遽でてきた取り組みであるため、これまでのところJEDECで規格化が行なわれていない。このため、利用されるモジュール基盤の仕様(ガーバー)、DRAMパッケージ、レイテンシなどの規格ができておらず、DRAMベンダとチップセットベンダの話し合いで仕様が決定されている現状だ。先週行なわれたPlatform ConferenceでSamsung Semiconductorが説明したところによれば、SamsungのDDR400は次のような仕様になっているという。

(1) PC2700のガーバーを利用
(2) TSOPパッケージを利用
(3) 駆動電圧は2.6V+/-0.1V
(4) レイテンシは3-4-4

 PC3200のガーバーは存在していないため、PC2700(DDR333搭載)用のものを流用し、そこに400MHz動作可能なチップを載せたものがPC3200となっている。パッケージは従来通りTSOPで、FBGAやCSPなどの新しいパッケージは利用していないという。大きな変更点は電圧で、従来のDDR SDRAMは2.5V+/-0.1Vという仕様になっていたのに対して、DDR400では2.6V+/-0.1Vとなっており、マザーボードのレギュレータが2.6V設定をサポートしている必要がある。

 駆動電圧が0.1V上げられたのは、言うまでもなく歩留まりをあげるためだ。Samsung Semiconductor テクノロジ イネーブリングディレクタのミアン・クダス氏は、DDR400の歩留まりについて「第3四半期の段階で20%、年末までに30~40%」と説明しており、DDR400が商用化の前提と言われる歩留まり30%前後を少々上回る程度であることを指摘している。つまり、かなりぎりぎりなわけだ。そこで、駆動電圧を少し上げることで少しでも歩留まりをあげる措置がとられていると考えればいいだろう。

 なお、現時点ではDDR400を正式サポートした環境はほとんどない。VIA TechnologiesはDDR400をサポートしたP4X400搭載マザーボードをまもなくリリースするほか、NVIDIAは同じくDDR400をサポートしたnForce2をリリースする。P4X400搭載マザーボードに関してはまもなく流通が始まるとみられているが(※編集部注)、nForce2搭載マザーボードに関しては流通開始は9月になるという。また、SiSもDDR400に対応したSiS648DXのリリースを予定しているが、いつになるのかはまだ見えていない状況だ。

 こういうわけで、プラットフォームに関してはまだまだ今後の様子を見る必要はあるが、DDR400の価格はDDR333と比べて、若干高い程度の価格になると言われており、既に出回っているPC3200の価格も256MBで1万円を切るなどコストパフォーマンスは高いと言える。

DDR400を搭載したPC3200、レイテンシは3-4-4。日本サムスン電子が顧客に配布しているエンジニアリングサンプル。チップセットベンダの開発にも利用されておりPC3200の事実上のデファクトスタンダードとなるモジュール。まもなく製品も市場に出回る予定 PC3200とPC2700。パッケージなどは同じで、違いと言えば搭載されているDRAMの型番とシールぐらい。PC3200にはK4H5608380-TCC4というDRAMが搭載されている

●最もパフォーマンスが高いのはやはり1066MHzのDirect RDRAM

 それでは、実際にベンチマークを利用して最新のDRAMを搭載したPC1066、RIMM4200、PC3200などのパフォーマンスを探っていこう。PC1066にはASUSのP4T533-C、RIMM4200にはASUSのP4T533/Rを用意したが、テスト時点ではPC3200に正式対応したマザーボードが入手できなかったので、SiS645DXのメモリバスを400MHzにクロックアップして利用した(標準では333までのサポート)。

 メモリの電圧を2.7V(標準は2.5V)にあげたほか、SiS645DXではCASレイテンシの設定が2ないしは2.5しか用意されていなかったため、レイテンシの設定(CL-tRCD-tRP)は2.5-4-4という、本来の3-4-4ではない設定で利用している。

 メモリテストプログラム“R.S.T.”でテストした結果すべてのテストを通過し、ベンチマークもすべて完了したので、正常に動作していたが、あくまでオーバークロックによる結果であることを付け加えておく。PC3200を正式サポートした環境が整った時にもう一度テストしてみたい。

 比較対象として、Intel 850E+PC800(16bit、32bitとも)、Intel 845G+PC2700/PC2100、Intel 845E+PC2100、SiS645DX+PC2700、P4X266A+PC2100、Intel 845+PC2100/PC133、Aladdin P4+PC2100という組み合わせを用意した。テスト時点で、市場に流通しているPentium 4用単体チップセットが網羅されている。なお、Intel 845G+PC2700は正式にサポートされている環境ではなく、あくまでオーバークロックとなる。Intel 845Gマザーボードの中には、このようにオーバークロックでPC2700をサポートする製品もあり、今回はそういった製品の1つであるAOpen AX4G Proを利用した。こちらもR.S.T.のメモリテストをすべて通過し、ベンチマークもすべて完了するなど正常に動作したが、あくまでオーバークロック環境であることをお断りしておく。

 テスト環境は表3の通りで、CPUにはPentium 4 2.40GHzを利用し、システムバス533MHzが利用できるものは533MHzを利用し、400MHzしか利用できないものは400MHzのCPUを利用している。結果はグラフ1~グラフ5の通りだ。

■表3:テスト環境
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0726/test.htm

■ベンチマークテスト結果

グラフ1 グラフ2 グラフ3
グラフ4 グラフ5

 グラフ1はメモリの帯域幅を計測するStream for DOS(以下StreamD)だ。StreamDはDOSベースのベンチマークで、CPUからメモリに対して大きなデータを転送することで、メモリの帯域幅を計測する。

 このテストでは、メモリのスペック通りに、4.2GB/secという帯域幅をサポートするPC1066の2チャネルとRIMM4200+Intel 850Eの組み合わせが、最も高い性能を示した。それに続くのはPC800の2チャネルとRIMM3200+Intel 850Eの組み合わせだが、同じように3.2GB/secの帯域幅を実現するPC3200+SiS645DXの組み合わせも高い帯域幅を実現していることがわかる。以下、PC2700+Intel 845G/SiS645DX、PC2100、PC133と帯域幅順に並んでいることがわかる。

 なお、StreamDはメモリ帯域幅だけを計測するベンチで、あくまでメモリ周りのみの性能であり、実際にシステムのパフォーマンスを反映するものではない。実際にシステム全体の性能を反映するベンチマークが、グラフ2~5のアプリケーション系のベンチマークだ。

 グラフ2はBAPCoのSYSmark2002で、Office XPやNetscape Communicatorなどのオフィスアプリケーションの実際のコードを走らせてオフィスアプリケーションを利用する場合のシステム性能を計測するベンチマークだ。

 結果は、PC1066ないしはRIMM4200が最高性能を発揮した。それに続いたのが、PC800ないしはRIMM3200となっている。そのあとは、DDR400を搭載したPC3200を追い抜き、PC2700+Intel 845Gの組み合わせになった。

 これは、SiS645DXとIntel 845Gの性能の違いだろう。実際、SiS645DX+PC2700は、Intel 845G+PC2100にも若干劣っている。ディスク周りも含めた総合性能でIntel 845GがSiS645DXを上回っていることを意味しており、PC3200が遅いというわけではない。実際、SiS645DX同士でPC3200とPC2700を比較すると、PC3200は若干の性能向上が見られている。そういう意味では、もしIntel 845G+PC3200という組み合わせがあれば、かなりの結果が期待できそうだ。

 グラフ3は同じSYSmark2002のInternet Contents Creationで、Photoshopなどのコンテンツ作成に利用されるアプリケーションにおけるパフォーマンスを示したものだ。こちらもグラフ2のOffice Productivityと同じ傾向を示している。

 グラフ4とグラフ5は、3DベンチマークであるMadOnion.comの3DMark2001 Second Editionとid SoftwareのQuake III Arenaの結果だ。見てわかるように、どちらもPC1066(2チャネル)とRIMM4200が飛び抜けていて、以下PC3200、PC800/RIMM3200、PC2700、PC2100という順になっている。


●絶対的なパフォーマンスではPC1066/RIMM4200だが、コストパフォーマンスではPC3200

 以上のように、絶対的なパフォーマンスという意味では、1066MHzのDirect RDRAMを搭載するPC1066、RIMM4200が頭ひとつ飛び抜けていると言ってよい。コストよりも、とにかくパフォーマンスをというユーザーであれば、PC1066ないしはRIMM4200は最もお奨めな選択であると言っていいだろう。

 既に述べたように、Intelは第4四半期の早い段階で、Intel 850Eで1066MHzのRDRAM正式サポートを開始する。既に(Intelのマザーボードは別として)マザーボードベンダのIntel 850Eマザーボードは、マザーボードメーカー独自のサポートが開始されており、そういう意味では、事実上正式サポートにかなり近い状態であると考えることもできる。信頼性という点でもPC1066、RIMM4200はリスクが小さいと言えるだろう。

 これに対して、DDR400を搭載したPC3200はこれからのプラットフォームの充実次第だ。この原稿を書いている時点では、まだDDR400を正式サポートした製品は存在しておらず、オーバークロックでしか利用できない。だが、Platform Conferenceのレポートでも述べたように、まもなくVIA TechnologiesのP4X400(※編集部注)、SiSのSiS648DXなどが出荷される予定になっており、さらにK7プラットフォームむけにはNVIDIAのnForce2などが出荷される予定となっている。そういう意味では、プラットフォームの充実という点ではもう少し時間が必要だろう。

 だが、複数のDRAMベンダによればPC3200の、PC2700に対する価格プレミアムはわずかで、PC2100とPC2700の価格差程度に落ち着く可能性が高いという。現時点でも256MBで1万円弱という価格になっており、そういう意味でも同じ256MB(128MB×2)で2万円弱のPC800、256MBで1万6千円弱だが、マザーボードが2万円台半ばの製品しかないRIMM4200に比べればコストメリットは小さくない。実際、今回のベンチでもSiS645DXでPC3200とPC2700の結果は、明らかな性能差が認められており、性能も必要だが、同時にコストパフォーマンスもというユーザーであれば、DDR400を搭載したPC3200を検討してみるといいだろう。

※編集部注:24日付けで秋葉原など一部地域で流通が開始された

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http://www.watch.impress.co.jp/akiba/hotline/20020727/p4x400.html

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(2002年7月26日)

[Reported by 笠原一輝@ユービック・コンピューティング]


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