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NEW PRODUCTS TESTREPORT

日本ビクター
InterLink MP-XP7210
デュアルパワーシステム採用のPentium III搭載A5ミニノート
TEXT:法林岳之 Takayuki Hourin


底面部の丸いフタを開けるとメモリスロットが現われる。ここに装着されたモジュールを交換することによって、メインメモリを384MBまで増設できる
 日本ビクターからWindows XPを搭載したミニノートPC「InterLink MP-XP7210」が発売された。InterLinkと言えば同社が販売するWindows CE搭載ハンドヘルドPCのシリーズ名だが、同じミニノートのラインナップということで、今回のMP-XP7210にも採用されている。

 CPUには超低電圧版モバイルPentium III-M 800MHzを採用し、256MBのメモリ、30GBのHDDを搭載する。メインメモリはオンボードで128MB、メモリスロットに128MBが搭載されているが、スロット側のモジュールを交換することにより最大384MBに拡張することが可能だ。OSはWindows XP Professionalがインストールされているが、普及モデルのMP-XP3210ではWindows XP Home Editionがインストールされる。

 液晶ディスプレイは1,024×600ドットという横長表示タイプの8.9型低温ポリシリコンTFT液晶パネルを採用する。ビデオ機能はチップセットであるSiS630ST内蔵のものを利用し、ビデオメモリはメインメモリの一部が利用され、標準で16MBが確保される。

 インターフェイスは左側面にIEEE 1394端子、SDメモリーカードスロット、PCMCIA Type2スロット、右側面に10BASE-T/100BASE-TX対応Ethernetポート、V.90/K56flex対応56kbpsモデム、USB 1.1対応ポートを2基、専用外部ディスプレイ端子などを備えており、ミニノートとしては豊富な部類に入る。

左側面にはSDメモリーカードとPCカードスロット、IEEE 1394端子、右側面にはUSB端子などを備える

アルファベットキーなど、多くのキーはムリなく配置されているが、Enterキーはやや幅が狭くなっている
 キーボードは16mmのキーピッチ、1.5mmのキーストロークを確保しているが、キートップの形状がやや扁平で、タッチタイプには慣れを必要とした。ポインティングデバイスはスティック型で、パームレスト部分にはステレオスピーカーが内蔵されている。

 ボディはマグネシウム合金を採用した堅牢なものだが、厚さは28mmとスリムにまとめられているのはうれしいところ。ただ、開閉部のラッチが大きいため、開閉にちょっとクセがあるように感じられた。

 MP-XP7210が特徴的なのは、A5サイズというコンパクトなボディだけではない。本体には2時間の連続駆動が可能な「ビルトインバッテリー」を内蔵しているが、背面に標準添付の「アウターバッテリー」を追加装備できる「デュアルパワーシステム」を採用しており、この2種類のバッテリを同時に使用することで、約6時間の連続稼働が可能となっているのである。また、オプションとして「大容量アウターバッテリー」も用意されており、これを組み合わせれば、連続稼働時間を約10時間まで延ばすこともできる。さらに、ビルトインバッテリーのみを装着した状態での重量は、わずか885g、アウターバッテリーを装着した状態でも1,055gと、かなり軽量にまとまる。

パッケージにはビルトインバッテリー(写真中央)とアウターバッテリー(写真右下)の2種類が付属する アウターバッテリーを装着したところ。背面にやや出っ張るが、デザイン的にも実用上でも大きな問題はなく、すっきりとまとまる

 また、AV機能も強化されており、同社のDVカメラ「GR-DVX600K」を接続することで、Windows Messengerのビデオチャットがすぐに利用できたり、同社のオーディオ機器に採用されているサウンドフィルタ「CCコンバーター」を搭載し、高品質なサウンドを再生できたりするようになっている。

 MP-XP7210はこのサイズのマシンとしては高速なCPUやデュアルパワーシステム、885gという軽さなど、モバイルユーザーにとって魅力的なスペックを実現したミニノートPCだ。AV機能も含めて活用したいユーザーなら、ぜひともチェックしておきたい製品である。

・製品名:InterLink MP-XP7210
・標準価格:オープン(実売210,000円前後)
・問い合わせ先:日本ビクター株式会社
・TEL:046-278-1940(ビクターPCテクニカルサポートセンター)
・URL:http://www.jvc-victor.co.jp/
・CPU:超低電圧版モバイルPentium III-M 800MHz
・チップセット:SiS630ST
・メモリ(最大):256MB(384MB)
・HDD:30GB
・ビデオチップ:SiS630ST内蔵
・ビデオメモリ:SMA方式によりメインメモリの一部を利用(最大64MB)
・ディスプレイ:8.9型低温ポリシリコンTFT液晶
・最大解像度:1,024×600ドット/1,677万色
・サウンドチップ:SiS630ST内蔵
・モデム:56kbps(V.90/K56flex対応)
・キーボード:84キー
・外部インターフェイス:USB×2、IEEE 1394(4ピン)×1、外部ディスプレイ(専用端子)×1、マイク×1、ヘッドホン×1、10BASE-T/100BASE-TX(RJ-45)×1、モデム(RJ-11)×1、PCMCIA Type2(CardBus対応)×1、SDメモリースロット×1
・電源:リチウムイオンバッテリおよびAC電源
・バッテリ駆動時間:約6時間
・本体サイズ(W×D×H):225×177×28.0(最薄部)~29.5(最厚部)mm
・重量:約1,055g
・OS:Windows XP Professional
・付属ソフト:PIXELA ImageMixer、Norton AntiVirus 2002など

■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)

□日本ビクターのホームページ
http://www.jvc-victor.co.jp/
□製品情報
http://www.jvc-victor.co.jp/interlink/xp/7210/
□関連記事
【4月23日】ビクター、Windows XPを採用したA5サイズミニノート
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0423/victor.htm
【5月1日】【本田】「選べる」ようになった小型ノートPC
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(2002年6月3日)


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