イベントレポート
Intel、2画面コンセプトPC「Dell Concept Duet」を公開
~17型画面を折り曲げられるTigerLake搭載リファレンスデザインの「Horseshoe Bend」も
2020年1月8日 00:00
Intelは1月10日(現地時間)まで米国ラスベガス市で開催されるCES 2020のプレスデーに記者会見を行ない、同社の各種ソリューションなどを公開した。
このなかで、Intelは第10世代Coreプロセッサ(開発コードネーム : Ice Lake)の後継として、10nm+プロセスルールで製造される「Tiger Lake」(タイガーレイク)をはじめて公開するなどしたが、同時にCESでLenovoから発表された「ThinkPad X1 Fold」など、折り曲げ型のPCについて紹介した。
Dellの2画面コンセプトモデルが公開される
昨年(2019年)の10月にニューヨークで行なわれたMicrosoftの発表会では、Microsoftが「Surface Neo」と呼ばれるWindowsベースの2画面デバイスと、「Surface Duo」と呼ばれるAndroidベースの2画面デバイスを発表し、今年の年末商戦に投入すると明らかにした。
WindowsベースのSurface Neoは、SoCにIntelのLakefieldを採用しており、OSには2画面用の機能を追加したWindows 10Xが搭載されることも発表されている。
今回の会見で、Lakefieldのブランド名が「Intel Core processor with Intel Hybrid Technology」なったことがわかった。この製品は10nm世代で製造されるCPUとGPU、22nm世代で製造される低消費電力CPUとPCHの2つのチップが、3Dにダイスタッキングされた製品となる。
高性能が必要なときには10nmのCPUとGPUに切り替わって動作し、スタンバイ時などは22nmの低消費電力プロセッサに切り替わって動作する仕組み。このため、タブレットや小型PCなどに適しており、今回Lenovoから発表された折り曲げ型PC「ThinkPad X1 Fold」にも採用されている。
今回の記者会見で、ThinkPad X1 Foldに加えて、Dellが開発中の2画面PCとなる「Dell Concept Duet」も公開された。スペックなどに関しては一切言及がなかったが、物理的なキーボードを2つ目の画面に取りつけることが可能で、その場合はクラムシェル型PCとして利用可能なることが見て取れた。イメージとしてはSurface Neoよりやや大きめの筐体になる。
画面折りたたみ型PCのリファレンスデザインとしてHorseshoe Bendを公開
また、Intelは記者会見のなかで、「Horseshoe Bend」の開発コードネームで呼んでいる、画面折りたたみ型PCのリファレンスデザインを公開した。
CPUは第10世代Coreプロセッサの後継として計画されているTiger Lakeになっており、ディスプレイは折り曲げが可能な有機EL(OLED)パネルが採用されている。開くと17型の大型タブレットとして利用でき、折り曲げてキーボードと一緒に利用すると、12型のクラムシェル型PCとして利用できる。
なお、Tiger Lakeは今年中にOEMメーカーへ出荷される予定とされている。通常のIntelの製品スケジュールでは、第3四半期のどこかのタイミングで発表され、9月上旬のIFAで搭載製品が明かされることになっており、今回公開されたような折り曲げ型PCや2画面PCも、そうした時期に正式にOEMメーカーから発表される可能性が高いのではないだろうか。
このほか、Intelはクラムシェル型ノートPCや2in1デバイスのモダン化の取り組み「Project Athena」に準拠した、2画面/折り曲げ型版のターゲットスペックを策定したことを明らかにした。ただし、それが具体的にどのようなスペックなのかに関しては言及がなかった。