ブラザーのA3ビジネスインクジェット「MFC-J6995CDW」の低コストの秘密は……スポンジ?

このスポンジのようなものが一体なんなのか、おわかりになるだろうか。実は超小型の通信チップが埋め込まれたIoTスポンジだ!……というのはウソなのだが、これがなんと世の中のインクジェットプリンター、ひいてはビジネスインクジェットのランニングコストに直結するアイテムだというのだ。

そんなわけで、ここでみなさんにクイズを出したいと思う。スポンジのようなものがインクジェットプリンターにとってどんな役割をもつのか、次の選択肢から正解を選んでみてほしい。ちなみに、回答によって得することもなければ損することもないので、安心していただきたい。

正解は……「C. 不要なインクを捨てる」だ。

ただ、正解がわかっても頭に「?」を浮かべる人も少なくないと思う。そこで、今回はこの秘密に加え、ブラザーA3ビジネスインクジェット「MFC-J6995CDW」がもつさまざまな低コストの工夫や秘密を徹底的に暴いてみたい。

A3ビジネスインクジェット「MFC-J6995CDW」

「インクジェットの宿命」を回避する
ブラザーのA3ビジネスインクジェット

インクジェットのコストはインクと用紙、だけ?

インクジェットプリンターにおいて、目に見えやすいランニングコストに関わる部分といえば、「インク」と「用紙」の2つを挙げる人が多いと思う。A3用紙にも対応するビジネスインクジェットでも、その点は変わることはないはず……。ところが実際には、長く使ってみないと気付かないインクと用紙以外のコスト増要因が存在する。それが「廃インク」だ。

廃インクとは、その名の通り不要になって廃棄したインクのこと。家庭用も業務用のビジネスインクジェットも、世の中のインクジェットプリンターはほぼ例外なく、印字に用いるインクを一定量ずつ自動で廃棄している。なぜかというと、ノズルに付着しているインクが乾燥して詰まったりすることで正しく印字できなくなる可能性があるためだ。

常に美しい印字結果が得られるように、ノズルが詰まらないよう一定量のインクを捨てている

したがって、印刷しないときでも意図的に自動でインクを排出するクリーニング機構が稼働し、強制的にインクを排出して乾燥などを防いでいるわけ。印刷しようとしているわけでもないのに、勝手にインクジェットプリンターが動いているときは、だいたいこのクリーニング機構が働いていると考えて良い。

ブラザーが行なった調査によると、インクジェットプリンターを所有しているか否かにかかわらず、この「廃インク」の存在を「知らない」と答えた人はいずれも過半数に上った。A3対応インクジェットプリンターを現在使用している人でも、54.8%が廃インクがあることに気付いていなかったという(※)。

「廃インク」についてどの程度知っているか、を尋ねた調査結果(※)

さて、自動で排出された廃インクがどこに溜まるかというと、「廃インクタンク」である。インクジェットプリンターから廃インクが発生するのは避けようのない「宿命」のため、どんなインクジェットプリンターでも廃インクを保管しておくための廃インクタンクをプリンター筐体内に設けている。この廃インクタンクの内部に冒頭で紹介したスポンジのようなものが使われている。

これがMFC-J6995CDWで使われている廃インクタンク。プリンターを完全に分解しないと取り出せないので、絶対に見ようとしないこと

廃インクをこれに染み込ませるように排出するため、プリンターを長く使えば使うほど、廃インクタンクには廃インクが溜まっていくことになる。なので、一般的なインクジェットプリンターでは、一杯になってしまう前に廃インクタンクを新しいものに交換する必要が出てくる。

廃インクタンクは、メーカーによっては「廃インク吸収パッド」もしくは「メンテナンスボックス」と呼ばれている場合があるが、つまりは定期的にメンテナンスが必要な部分ということだ。

廃インクタンクを交換するのにかかる費用は、平均して1回当たり約2783円(※)。

仮に10万枚の耐久性がある製品で、廃インクタンクを2万5千枚ごとに交換が必要な機種であれば、製品寿命を迎えるまでに交換する回数は4回程度と見込まれるので、トータルすると1万円以上のコストが追加でかかることになる。プリンター1台だけならまだしも、数台、場合によっては数十台と一気に導入することもあるビジネス用途のプリンターとしては、なかなか無視できない金額ではないだろうか。

では、ブラザーのA3ビジネスインクジェットプリンターは、廃インクタンクの交換にいくらかかるのだろう。……答えは「0円」である。

ブラザーのA3ビジネスインクジェットプリンターは、この廃インクタンクの交換がそもそも不要なのだ。ハードウェア的に交換できるような構造にもなっていない(なので、廃インクタンクを見ようと興味本位で分解するのはやめよう。分解すると確実に故障し、復元できなくなる)。

廃インクタンクのパッド部分

なぜブラザーのA3ビジネスインクジェットプリンターは、廃インクタンクの交換が不要なのか。そのカラクリは、ブラザーだけがもつ最新技術により廃インクが時間とともに微粒子レベルにまで消滅する……なんてことはなく、単純に大容量の廃インクタンクを備えているから。

MFC-J6995CDWの耐久性能は、プリント可能枚数「15万ページ / 5年」を誇る。少なくとも、その耐久性能の上限に達するまで満タンにはならない大容量の廃インクタンクをもつため交換が不要なのだ。すなわち、他製品と比べて廃インクタンク交換分のランニングコスト削減が可能なのである。

圧倒的に低い印刷コスト
さらに独自の機能と工夫でインク消費をさらに節約

次に、印字に使うインクと用紙にかかわるコストを見てみよう。まずブラザーのA3ビジネスインクジェットプリンター フラッグシップモデルのMFC-J6995CDWは、段違いの低コストを実現している。

MFC-J6995CDWは、カラー印刷で約4.0円 / 枚、モノクロ印刷で約0.9円 / 枚(いずれもA4文書印刷時のインク代)という圧倒的な安さ。「モノクロ印刷ならレーザープリンターが安いよね」と言われていた時代もあったが、それも今は昔。一般的なレーザープリンターのモノクロ印刷は2~3円程度かかるので、今やビジネスインクジェットはその半分以下のコストになっているのだ。

5年間使用時印刷コスト(カラー20ページ / 日、モノクロ50ページ / 日)

ところで、カラー印刷4円、モノクロ印刷0.9円というのは、あくまでもスペック計測のためにそのプリンターにおける100%の印字性能を発揮した際の数字を算出したもの。普段の業務で印刷するときは、くっきりはっきりプリントしたいときもあれば、とりあえず図形や文字がかすれることなく見えればOK、という場面もあるだろう。

そういうときは「インク節約モード」でインク消費量を抑えながら印刷するのがおすすめ。インク消費量が少なくなれば、一度のインク交換で印刷できる枚数もその分増えることになり、ランニングコストも減っていく。

  • プリンターの印刷設定画面で「インク節約モード」をオンに

  • 「インク節約モード」での印刷結果(左)と通常の印刷結果(右)。黒が若干グレー寄りになり、微妙な色の変化への対応が弱くなる傾向にあるが、ミーティング資料としては十分過ぎるクオリティだ

インク絡みでいうと、インクジェットプリンターのなかには、モノクロ印刷したいのにカラーインクがなくなっただけで何も印刷できなくなる機種があったりもする。でもブラザーのA3ビジネスインクジェットプリンターでは、その問題を気にする必要はない。

シアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの4色独立カートリッジを採用している同シリーズは、カラーインクがなくなっても、ブラックが残っていれば「クロだけ印刷」機能で最長約30日間はモノクロ印刷を継続できる。予備の用意がなくてすぐに補充できない場合でも、とりあえずビジネス用途で多用するモノクロ印刷に支障がないのはうれしいポイントだ。

購入時は重視されにくい部分かもしれないが、カートリッジ式でインク交換が容易なのもブラザーのA3ビジネスインクジェットプリンターの特長。注入式インクだと手間がかかったり、手がインクで汚れたりするが、カートリッジ式だとその心配は不要だ

ペーパーレスを支援する
便利機能で用紙コストも削減

さて、用紙についてのコストはどう考えればよいだろうか。といっても、プリントする以上、用紙にかかるコストは当然ながら避けられないので、できるだけ「紙にプリントしない」、要するに「ペーパーレス」を心がけることがランニングコストを抑える秘訣、ということになる。じゃあ具体的にどうすればいいかというと、ブラザーのA3ビジネスインクジェットプリンターがもつさまざまなペーパーレス化機能を活用するのが最善だ。

まず紙でしか残っていない資料を配付するようなときは、紙にコピーするのではなく、スキャナー機能でデジタル化するのが1つの方法。ブラザーのA3ビジネスインクジェットプリンターでは、スキャンした後に指定したメールアドレスへ直接送信したり、Dropbox、Google ドライブ、Microsoft OneDriveなどのクラウドストレージにアップロードしたりできる。

特に身内しかいない社内ミーティングでは、必ずそれを紙にコピーして配らなければならない、なんていうケースはそれほど多くないのではないか。サクッとデジタルにして共有するだけでスムーズに打合せができる、ということもあるはずだ。

スキャンしたデータをクラウドストレージに直接送信。わざわざ紙にコピーする必要がない場合はデジタルデータの共有で済ませたい

取引先などから届いたファクスも、同じようにペーパーレス化が可能だ。ブラザーのA3ビジネスインクジェットプリンターが対応する「ファクスクラウド転送」機能は、受信したファクスをプリントせず、あらかじめ指定したクラウドストレージに転送できる。

そこに保存されたファクスの内容は、当然ながらパソコンやスマートフォン、タブレットで閲覧可能。クラウドサービスの共有機能で同僚らもアクセスできるようにしておけば、同じ電話番号に届いたファクスを部署のメンバー全員がいつでもチェックOKだ。そのなかからどうしても紙に印刷しておきたいものだけ選んでプリントすると良いだろう。

届いたファクスをクラウドサービスに転送する「ファクスクラウド転送」機能。社内外からいつでも参照できるのがうれしい

セキュリティポリシーの都合上、外部クラウドサービスとの連携が難しい場合は「PCファクス受信」機能を活用したい。受信したファクスをプリントせず、あらかじめ指定したパソコンに自動でデータ転送するもので、パソコンの画面上でファクスの内容を確認できる。この場合も、中身を見てから必要に応じて印刷するようにすれば、用紙コストを最小限に抑えられるはずだ。

受信したファクスの内容をパソコンで確認できるため、用紙コスト・インクの節約に繋がる

目に見えない
管理・時間にかかわるコストも低減

ここまでインクや用紙など、物理的なコスト要因となる部分を見てきたわけだけれど、ビジネスインクジェットという仕事で使う設備においては、目に見えない「管理コスト」や「時間コスト」も無視できない存在だ。

例えば、いくら印刷にかかるコストが安価でも、頻繁に用紙の補充が必要だったり、メンテナンス作業が煩雑だったりしたら、人件費として跳ね返ってくる分、かえって総合的なランニングコストが高くつくことも考えられる。そういった側面からブラザーのA3ビジネスインクジェットプリンターを見ると、いくつかの点で管理・時間コストを限りなく小さくできる工夫があることがわかる。

まず、ブラザーのA3ビジネスインクジェットプリンターの基本性能であるファーストプリント。最初の1枚目の印刷時間が、カラーなら印刷実行から完了まで約6秒、モノクロなら約5.5秒と、驚くほどの高速さだ。2枚目以降もカラー約20ipm(1分間に約20ページ)、モノクロ約22ipm(同約22ページ)と、速い。

ファーストプリントはカラーなら6秒、モノクロなら5.5秒。ウォームアップに10秒以上かかる機種があることも考えると、これは驚異的

一度にセットしておける用紙も大量だ。MFC-J6995CDWは最大で250枚のA3用紙が入るトレイを2つ備え、さらに本体背面にある「多目的トレイ」に最大100枚をセットできるようになっている。合計で600枚だ。

MFC-J6995CDWはA3まで入る用紙トレイを2個装備

とりわけトレイが3カ所に分かれているのが大きなポイントとなる。例えば250枚容量の2つのトレイには、ビジネス用途で頻繁に使うA4とA3の用紙を常に入れ、多目的トレイには緊急で印刷が必要になった特殊な用紙をセットする、という使い方が考えられる。

多目的トレイは封筒や葉書、ラベルシールなど、毎日は使わないかもしれないけれど使おうとするたびにセットし直すのは面倒、というような用紙をセットしておくのにも都合が良い。一度試してみるとこの「第3のトレイ」は本当に便利で、用紙のセット・補充にかかる手間と時間が大幅に低減するのを実感できる。

時間の低減という意味では「両面同時スキャン」も見逃せない。これは、ADFにセットした最大50枚までの資料を、連続的に両面スキャンしてデジタル化できるもの。MFC-J6995CDWとMFC-J6980CDWはスキャンに使うイメージセンサを2つ備えており、1枚の資料を紙送りする際、文字通り表と裏両方を同時に読み取るため、高速に処理できるのだ。

多目的トレイには100枚をセット可能。時々使う封筒やラベルシールなんかをセットしておくと便利。ADFには最大50枚までセットできる

片面を読み取って、いったん巻き戻して裏返し、再び読み取るといった手順でスキャンする製品に比べて、単純に考えて半分の時間でスキャンを完了できることになる。より多くの資料を短時間に処理できれば、その分時間を有効に使えるのは言うまでもないことだろう。

2つのイメージセンサーにより表裏を同時スキャン。大量の資料のデジタル化に重宝する機能だ

またMFC-J6995CDWは「用紙残量検知」機能により、「使おうと思ったら用紙がない」というトラブルを未然に防げる。用紙が残り少ないことをディスプレイ上で通知してくれるので、後で大量に印刷する予定がある場合、事前に補充しておくような対策がとれるのだ。

大事な会議の直前に「印刷を実行して放置していたら、用紙切れで途中で止まっていた」なんて事態になると目も当てられない。こういった細かいながらも親切な機能が、目に見えないコストの削減に貢献してくれるのではないだろうか。

  • トレイ内の用紙が少なくなったり、用紙切れになったりすると、ディスプレイ上で通知してくれる

  • ちなみに新しいファームウェアアップデートがある時も教えてくれる。指示に従って数回タッチするだけでアップデート完了だ。こういった親切機能が、地味に管理コストを低減してくれる

あらゆるビジネスで求められる
「コスト削減・節約」を自然に実現できるプリンター

通常のビジネスインクジェットでは、インクや用紙のようなわかりやすいコストのほかに、廃インクタンクの交換という実際に使い続けないとわからないメンテナンスコストがかかる。

しかしながら、ブラザーのA3ビジネスインクジェットプリンターは廃インクタンクの交換が不要で、インクや用紙の消費を抑えるさまざまな機能や工夫があり、ビジネス用途で最も気になるランニングコストを低く抑えることが可能だ。

当然ながら「印刷速度」や「低コスト」といった要素は、業種・業態にかかわらず重視される部分。いずれにしても長く使い続けるプリンターなのだから、高速なのはもちろんのこと、最後まで使い倒しても余計なコストがかからない製品を選びたいもの。

ビジネスを進めるにあたって「コスト削減」や「節約」が欠かせないポイントであるのなら、それらを無理なく、自然に実現できる“低コスト構造”な、MFC-J6995CDWなどのA3ビジネスインクジェット製品を検討してみてほしい。

※日本全国20~60代の男女計8万9745人を対象にしたアンケート結果(ブラザー調べ)
  実査委託先:楽天リサーチ 実査時期:2018年1月

(Reported by 日沼諭史)

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MFC-J6580CDW

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